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    かぶ

    ひいらぎ

    DOODLE学パロライカブ
    閲覧ありがとうございます。
    ライオスくん高等部2年、カブルーくん中等部1年です。
    高等部2年にとって中等部1年ってなかなかそういう対象にはならないよなーと思いました。
    結ぶまでいくのはきっとはやくてもカブルーくんが高等部卒業してからでしょうね。
    育ち育み結ぶもの「おはようございます、ライオス先輩」
     春休み明け、登校第一日目。いつもの待ち合わせ場所に彼は立っていた。桜の花びらが舞い散る中嬉しそうに笑う彼は、少し驚くほどに人目を引いた。けれど、俺はそんなことよりもずっと違和感が強くて、いつもなら立ち止まることなく連れ立って歩き出していたはずの足を止めた。
    「なんだい、それ」
    「どれですか?」
    「その言葉遣いだよ」
    「ああ……」
     彼は得心したようにそう声を漏らすと、両腕を開いて見せた。
    「俺も今日から中等部なので、『ライオスくん』は卒業しようかと思いまして」
     得意げな笑顔を浮かべて、そんなことを告げる彼の手は大半が袖に隠れている。制服の採寸から帰ってきた彼が、『ライオスくんと同じくらい大きくなるから大きめを注文した』と語っていたのを思い出す。俺も四年前は大きめの制服に着られていたよなあ、ということも。それから、そんな俺を見て、『ライオスくん、かっこいい!』と目をキラキラさせていた彼のことも。
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    ひいらぎ

    DOODLE閲覧ありがとうございます
    現パロクリスマスライカブです
    以下のツイネタのその後のようなイメージです
    「ドラゴンセーター先輩にクリスマスにお家に誘われてドキドキして行ったら、ファリとマルが遊びに来てて、マルは「信じらんないっ」って怒ってるけど、家族みたいなパーティに迎え入れて貰えて「こういうのもいいな」って思うカブの現パロライカブも好きです」
    そういうとこだよ、この野郎ッ「戻りました。片付けありがとうございます」
    「おかえり」
     おかえり。パーティーの後片付けは役に立てないからとマルシルさんとファリンさんを駅まで送って帰ってきた俺に、台所で洗い物をしながら、先輩が振り返らずに返した言葉。たった一言で、妙にそわつく。
     先輩にクリスマスに家に来ないかと誘われて、お家デートだと張り切って来てみれば、そこには妹さんとその友人がいる、という事態に当初はショックを受けたものの、過ごしてみれば穏やかで優しい温かな時間に満たされた。父を知らず、7つで母を亡くし養母に育てられた俺は、一般的な家族というものがよくわからない。ドラマや小説の一般的な家族像というのは想像できたけれど、それはあくまで想像にすぎなくて……。けれど、今日、先輩たちのクリスマス会に呼ばれて、マルシルさんやファリンさんと過ごす中で、母と過ごした時間のあの安心感を、思い出せたような気がする。
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