すずこ
ankounabeuktk
DONEすずこさんのツイートに触発された、夏のデートのワンシーン。
私のニンジンちゃん【オル相】「このニンジンの甘酸っぱいやつ美味いですね」
白い皿を持ち上げ、相澤くんは細切りのニンジンをぱくぱくと何度も口に運んでいる。傍らにはよく冷えたグラスのビールが置かれていて、咀嚼と嚥下のコンボはとどまるところを知らない。
あまりの暑さに散歩の途中で日陰を求めて立ち寄ったこじんまりとした南国風レストランは半分ほどの席が埋まっていた。大きな窓に面した眺めの良い席を案内される途中、相澤くんの視線が他のテーブルのグラスに注がれているのを見かけて、苦笑しながら飲んでいいよとメニューブックを差し出せば、いえ、などと言いながら最後の最後にビールひとつ、と我慢できなかった様子で注文する様子が本当に可愛かった。
エアコンの効いた店内だけれど、茹だるような暑さの中を歩いて来た私達にはまだ涼しさが足りない。私は烏龍茶を、相澤くんはビールを清涼剤として、他のお客さんの邪魔にならないよう軽くグラスを合わせ水分補給に勤しんだ。
1298白い皿を持ち上げ、相澤くんは細切りのニンジンをぱくぱくと何度も口に運んでいる。傍らにはよく冷えたグラスのビールが置かれていて、咀嚼と嚥下のコンボはとどまるところを知らない。
あまりの暑さに散歩の途中で日陰を求めて立ち寄ったこじんまりとした南国風レストランは半分ほどの席が埋まっていた。大きな窓に面した眺めの良い席を案内される途中、相澤くんの視線が他のテーブルのグラスに注がれているのを見かけて、苦笑しながら飲んでいいよとメニューブックを差し出せば、いえ、などと言いながら最後の最後にビールひとつ、と我慢できなかった様子で注文する様子が本当に可愛かった。
エアコンの効いた店内だけれど、茹だるような暑さの中を歩いて来た私達にはまだ涼しさが足りない。私は烏龍茶を、相澤くんはビールを清涼剤として、他のお客さんの邪魔にならないよう軽くグラスを合わせ水分補給に勤しんだ。
ちょこ
DONEすずこはキスの日
休日、お互い暇だった琥珀と鈴鹿は、何気なくテレビをつけると、丁度洋画が流れていた。お互い初めて見る内容で、せっかくだから、とお茶などの準備をした後に、二人でソファに座り、テレビを見る。話の内容から見ると、どうやら恋愛映画らしく、仲の良さそうな男女のカップルが映し出されていた。ほぼ、恋愛映画など見たことの無い琥珀でも、中々面白いないようだな、と見ていると、場面が変わり、どうも雰囲気がおかしいように見えた。
所謂、ベッドシーンというものだった。恋愛映画なのだから、とは思っていたのだが、いざ目の前で流れると、思わず照れてしまい、目をそらす琥珀。それでも画面が気になり、チラリ、と見ると、丁度二人がキスをしている映像が流れていた。それにまた照れてしまい、目をそらす。そして、隣にいた鈴鹿の様子が気になり、横目で見ると、鈴鹿は画面を見ていたが、少し照れてるようにも見える。
826所謂、ベッドシーンというものだった。恋愛映画なのだから、とは思っていたのだが、いざ目の前で流れると、思わず照れてしまい、目をそらす琥珀。それでも画面が気になり、チラリ、と見ると、丁度二人がキスをしている映像が流れていた。それにまた照れてしまい、目をそらす。そして、隣にいた鈴鹿の様子が気になり、横目で見ると、鈴鹿は画面を見ていたが、少し照れてるようにも見える。
ちょこ
DONEエガキナすずこは
よその子さんお借りしてます
貴方と見る紅葉は「琥珀、今度の休日予定入ってるか?」
「え?」
隣でコーヒーを飲んでいた鈴鹿が琥珀にそう言った。琥珀はちょっと待ってて、と一言言ってスケジュール帳を開く。鈴鹿が言った休日には、珍しく何も予定が入ってなかった。
「大丈夫。入ってない」
「あのさ、紅葉が名物の旅館があるんだ。行かないか? 泊まりで。そこの旅館、一組限定の所だから、ゆっくり出来ると思うし」
「紅葉? 行きたいな」
丁度この時期は紅葉が綺麗で、テレビでも紅葉をテーマにした特集が組まれていた。行きたいとは思っていたが、締切や人の多さで諦めていたが、鈴鹿の言う旅館ならゆっくり出来そうで琥珀は年甲斐もなくはしゃぎそうになった。
「……もしかして旅館予約してくれたのか?」
3381「え?」
隣でコーヒーを飲んでいた鈴鹿が琥珀にそう言った。琥珀はちょっと待ってて、と一言言ってスケジュール帳を開く。鈴鹿が言った休日には、珍しく何も予定が入ってなかった。
「大丈夫。入ってない」
「あのさ、紅葉が名物の旅館があるんだ。行かないか? 泊まりで。そこの旅館、一組限定の所だから、ゆっくり出来ると思うし」
「紅葉? 行きたいな」
丁度この時期は紅葉が綺麗で、テレビでも紅葉をテーマにした特集が組まれていた。行きたいとは思っていたが、締切や人の多さで諦めていたが、鈴鹿の言う旅館ならゆっくり出来そうで琥珀は年甲斐もなくはしゃぎそうになった。
「……もしかして旅館予約してくれたのか?」
ちょこ
DONEエガキナよその子さんお借りしてます
お酒と、親友の本音 たまたま灰野琥珀、江波戸創、御手洗鈴鹿の三人の休みが重なった日があった。しかも一日だけではない、連日重なっており、創が三人で泊まらないか、と提案した。問題は誰の家に泊まるのか、となり話し合いの結果、ニジゲン達と住んでいて比較的二人より広めのマンションを借りて暮らしている琥珀の家になった。当日はご馳走を作る、と琥珀は嬉しそうに二人に言ってその日は終えた。
泊まり当日、一緒に暮らしている琥珀のニジゲンは、たまにはゆっくりしてと琥珀の知り合いのツクリテの所に遊びに行った。気を使われてしまって、泊まりが終わったら皆の好きなものでも作るか、と思いつつ料理をリビングへと運ぶ。一応酒も用意したが、酒だけではなくお茶も用意して。
1451泊まり当日、一緒に暮らしている琥珀のニジゲンは、たまにはゆっくりしてと琥珀の知り合いのツクリテの所に遊びに行った。気を使われてしまって、泊まりが終わったら皆の好きなものでも作るか、と思いつつ料理をリビングへと運ぶ。一応酒も用意したが、酒だけではなくお茶も用意して。
ちょこ
DONEエガキナモブ(琥珀の父親)が出てます
「鈴鹿、話したいことがあるけど……」
とある昼間、琥珀はそう言って目の前にいる鈴鹿に声をかける。鈴鹿はなんだろうか、と見ていた資料を閉じて琥珀に向き直す。
「で、なに?」
「……父さんに会って欲しい……って思って」
「……琥珀の?」
鈴鹿の言葉に頷く琥珀。鈴鹿とこういった仲になった時、仕事の関係等で限られた人達に鈴鹿の事を話したのだが、自分の父親には何も話してなかった。
鈴鹿は更々自分の家の人達に琥珀の事を話す気はないらしく、そういった話題も出なかった。琥珀自身も、自分の父親に鈴鹿の事を話すか迷った、けれど、いつまでも隠すのも居心地が悪い気がしたのだ。
創に相談した時は、琥珀が話したいなら話してみたら、と言われたものだ。あとは鈴鹿が、琥珀の父親に会いたいか、というわけだ。暫くの沈黙の後、鈴鹿が頭をかきながら、どこか緊張したように口を開く。
2663とある昼間、琥珀はそう言って目の前にいる鈴鹿に声をかける。鈴鹿はなんだろうか、と見ていた資料を閉じて琥珀に向き直す。
「で、なに?」
「……父さんに会って欲しい……って思って」
「……琥珀の?」
鈴鹿の言葉に頷く琥珀。鈴鹿とこういった仲になった時、仕事の関係等で限られた人達に鈴鹿の事を話したのだが、自分の父親には何も話してなかった。
鈴鹿は更々自分の家の人達に琥珀の事を話す気はないらしく、そういった話題も出なかった。琥珀自身も、自分の父親に鈴鹿の事を話すか迷った、けれど、いつまでも隠すのも居心地が悪い気がしたのだ。
創に相談した時は、琥珀が話したいなら話してみたら、と言われたものだ。あとは鈴鹿が、琥珀の父親に会いたいか、というわけだ。暫くの沈黙の後、鈴鹿が頭をかきながら、どこか緊張したように口を開く。