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    まし

    壱のポイ

    DONEワンライの『思慕』をお借りして。付き合っているすおさく+楡井。桜が子供の身体と記憶に戻ってしまい蘇枋が少しでも桜の心を和らげようとする話。蘇枋は桜を想い桜は母を想うイメージで。
    筆者の希望的観点から過去について勝手な解釈で書きました。ご注意ください!
    桜君の悲しい過去を蘇枋さんが上書きしてくれるのが癖なのです。蘇枋さんに幸せにされろ〜そして欲張りな私はこれを誕生日企画とも言い張る!
    アンビバレント人というものはみんな幼い頃に味わった感情の積み重ねでできている。
    そんな当たり前のことを日常ではなかなか思い出すことはないだろう。しかし蘇枋は現在目の前の光景にそれを激しく痛感させられている。
    今自分の目の前にいる小さな子供。
    その子は蘇枋とその隣にいる楡井を見つめ、怯えた色をたたえた瞳を無理やり細めて威嚇していた。
    ここまで怯える子供を今まで見たことがあっただろうか。そう考えてしまうほど目の前の子供は異質なほどの怖がり様。こんなに穏やかな日常でそれほどまでに追い詰められる要因とは何なのか。それを無意識に考え込んでしまうほど蘇枋には鮮烈で言葉にできないほど悲しい出来事だった。

    蘇枋と楡井は学校に来なかった桜を心配して二人で家まで様子を見に行くことにした。
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    山椒魚

    DONE洛冰河が竹舎の隣の空き部屋に移り住んだ頃の話です。白蓮華15歳、明帆17歳位。

    さはんドロライのテーマ「嘘」をクリアすべく、登場人物が1度は嘘をつく、または嘘という言葉を口にする縛りで書きました。
    まぁ、この話自体が嘘・・・というか捏造だらけですけどね。
    という訳で何でも許せる方向きです。

      *:*:*:*:*

    邦訳分冊版の連載を追いかけ中。(現在連載50巻目 第20話の段階)
    月夜の迷いごと 「今まで苦労をかけたな」
     師は穏やかな口調で、口許に笑みまで浮かべてこれまでの働きを労ってくれた。
     普段であればどれほど誇らしく、喜ばしく思ったことだろう。
     けれど今、それは絶望感を伴い明帆の胸を押し潰した。
     お払い箱になったのだ・・・・・・

     明帆の師への敬愛は崇拝に近いものがあった。
     昇山し、拝師の礼を行った時から、端麗な容姿をもつその人の優美な所作に強い憧憬の念を抱いた。表情を抑えた怜悧な面は俗人とは一線を画す不可侵な崇高さとして映り、ただひたすらに敬った。師の命には何の疑念も差し挟むことなく、盲目的に従った。
     そうしていつしか、師の望むことを察し、先回りしてご機嫌取りを行うようになっていった。そんな明帆を、師は傍へと取りたて、重用した。
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