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    ウソ

    planet_0022

    DONEウツハン♀
    人外ウ×ハンターになる前のデシ
    ハンターのあまりに屈強な体の理由は神からの恩寵なんじゃないの、っていうそういう奴。
    いずれ混ざり合って同じ存在になろうね、という話
    透明の甘味 今日はスタミナ訓練だ、と告げられた時点から嫌な予感がしていた。山を三つ越え、そのまま雲を突く勢いで高くそびえる崖を登り、あげくの果てには山の麓から川を泳いでカムラまで帰れと言われたのだ。
     流石に冗談だろう、と恨みがましく男を見つめれば微笑みを返された。さぁ、早くやりなよと言わんばかりのそれに少女が抗えるはずもない。言い出したら聞かない男なのだ。諦めと自棄をぐちゃぐちゃにかき混ぜながら、心の中で男に対して罵声を発しつつ山登りを始めると、そういうのは傷つくからやめて、と口を尖らせて男に抗議された。
     山を三つ越えるまでは問題なかった。だが、崖登りが崖の中腹に差し掛かった辺りから怪しかった。岩を掴む手に力が入らない。気力を振り絞って手を伸ばし、岩のくぼみに手を掛ける。けれど、指先の感覚がもうすでにわからなくなっていた。掴力が弱っているせいで岩場に捕まり切れず、上を目指して腕を伸ばしても何度も何度もだらりと下がってしまう。その度にかろうじて岩場に縋りついている利き腕とは逆の腕と、ほとんど足場もない状態で踏ん張っている足に負担が重くのしかかる。ぱらり、ぱらり、と足を掛けている脆い足場から小石の転がる音がする。疲労が蓄積された体は常よりもずっとずっと重たく感じられた。
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