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    クモ

    1221Midsh

    PROGRESS5月に出す予定の雑伏。最初のところだけ。尻叩きであげとく。
    ここから全然加筆修正入ると思う。
    今のところまったくもって雑伏してない。
    モブが出るし、ちょっと暴力表現あるので苦手な方は注意。
    雑伏 午後の授業が終わり、委員会活動の一環として山まで薬草の採取に来ていた伏木蔵は籠を背負って山を散策しながら薬草を探していた。普段から薬草の摂取場所としてある程度の目ぼしは保健委員会で共有しているのだが、気候や環境の変化などで同じ場所でも昨年や数か月前にはあった薬草が今年にはまったく生えていないというのはよくある事だった。
     今日も以前にはたくさん薬草が生えていた場所に来たのだが、殆どまったく生えておらず、僅かばかりに生えた薬草を必要分取ろうとすれば全てなくなる。そうなると、来年どころか数か月後にはここにまったく何も生えてこないという事態もありえた。その為、伏木蔵はここの薬草を採るべきではないと判断したのだが、そうなると薬草が補充出来ない。忍術学園で栽培している薬草もそう多いわけではないから、いつまでも栽培している薬草頼りというわけにもいかなかった。勿論、薬草を採れない場合の事を見越し、常に最低限のストックを常備する為に忍術学園で栽培しているわけなので、直ぐに全て無くなるわけではないが、外で採取出来ずストックを増やせなければ、いつかは栽培している薬草すら底を突く可能性があった。
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    ことざき

    DONEこぼれ落ちてゆくもの。K暁。薄暗い。

    診断メーカー【あなたに書いて欲しい物語(ID:801664)】さんの【「ぱちりと目が合った」で始まり、「君は否定も肯定もしなかった」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字程度)でお願いします。】から。
    忘れじの行く末に ぱちりと目が合った。それで分かった。これは夢なのだと。
     僕が右手を伸ばすと、彼もまた右手を差しだしてきた。重ねた指先は突きぬけなかった。筋張ってゴツゴツとした手の甲、かさついた皮膚の感触。やや低い、じんわりとした体温。握りこめば、同じだけの力で握りかえされた。
     彼がいる。今ここに、僕の目の前に。確かな身体を持って。夢でもかまわない。だって、彼がここにいるのだ。
     心臓を鋭い痛みが貫いた。喉が締めつけられ、押し戻された空気で顔中が熱くなった。気づいた時には、目の前のすべてが歪んでいた。
     波立つ水面のように揺らめく視界では、彼の姿を脳裏に焼きつけられない。しゃくりあげながら顔を拭おうとした僕より早く、彼の手の平が頬をおおった。そのまま親指の腹で目元をこすられる。とても優しい仕草なのに、硬いささくれが皮膚に刺さって痛い。思わず息を呑むと、覚えのある苦い香りが鼻先を掠めた。
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