クロスオーバー
日菜香
DONEKING OF PRISMとまほやくのクロスオーバー作品です。ブラネロがキンプリの世界へ行ってライブをみる話です。
何でも許せる方向け。そしてギャグを書くセンスはないので面白さはないかも!
プリズムのきらめき それは、いつものように口喧嘩になった時の事。
「っは、ハッ、クション!!!」
ネロがブラッドリーを問い詰めようと胸ぐらを掴んでいたところで、ポケットに入れて置いたはずの胡椒を落としてしまったのだ。
ブラッドリーの厄災の傷による瞬間移動の後、目を開けると慣れ親しんだ魔法舎のキッチンではなく、別の場所へと飛ばされてしまった。また北の国かと辺りを見回すも、見覚えのない景色が広がっていた。
空へと届くのでは無いかと思うほどの建物や西の国で見かけそうな動く機関車に似た乗り物、そして闘技場かと思うほどの大きな屋根のついた建物がある。
それはまるで、賢者が話していた元の世界と酷似した場所だった。
「ここは…どこだ」
3613「っは、ハッ、クション!!!」
ネロがブラッドリーを問い詰めようと胸ぐらを掴んでいたところで、ポケットに入れて置いたはずの胡椒を落としてしまったのだ。
ブラッドリーの厄災の傷による瞬間移動の後、目を開けると慣れ親しんだ魔法舎のキッチンではなく、別の場所へと飛ばされてしまった。また北の国かと辺りを見回すも、見覚えのない景色が広がっていた。
空へと届くのでは無いかと思うほどの建物や西の国で見かけそうな動く機関車に似た乗り物、そして闘技場かと思うほどの大きな屋根のついた建物がある。
それはまるで、賢者が話していた元の世界と酷似した場所だった。
「ここは…どこだ」
SU1SU1__
DONE▽🐬🥃+🐧🎀(⚠︎︎くろすお-ば-注意!)PASS:いつもの!
───────
元々可愛い物好きな🥃と(動物とはいえ)何処か相棒に似てる+男の子なので"距離近くね…?"ってもや…となる🐬と優しくて大好きな人達(ャチ含)と一緒に居れてにこにこする🐧🎀 的な感じです…😉
多分サムはャチの気持ちを知らないし、めっちゃ懐くと思う 是非皆さんも🐬🥃+🐧🎀を描(以下略) 2
kokoronejio
SPUR ME青エクとヒロアカのクロスオーバー小説。燐ちゃんに「子どもの尻拭いはパパのお仕事だろ」って言わせたいがための小説。ゴールは果てしなく遠い……。個性の正体というか起源をはじめとんでもねぇ捏造がいっぱいある。
aoex × hrak月の綺麗な夜。
今日は2年半ぶりの、ブルームーンと呼ばれる月が昇る日だ。
前にこの月を見た日には、まだ雪男たちは現役の祓魔師をしていたっけ。
もうすっかりヨボヨボなくせして、若い祓魔師たちそっちのけで悪魔相手に大立ち回りをしていた。
「じゃあ、行ってくる」
「……兄さん……一緒に行けなくて、ごめん」
「謝んなよ。俺はお前たちに見送ってもらえるから、こんなにも自信たっぷりなんだぜ。青焔魔なんか一撃で沈めてやるさ!」
シワシワになった弟の手を握り、にっと笑って同期たちの顔を順に目に焼き付けていく。
初めて会った15歳のときからもう何十年もの月日が経って、あの頃の面影を残したまますっかりおじいちゃんとおばあちゃんだ。
3131今日は2年半ぶりの、ブルームーンと呼ばれる月が昇る日だ。
前にこの月を見た日には、まだ雪男たちは現役の祓魔師をしていたっけ。
もうすっかりヨボヨボなくせして、若い祓魔師たちそっちのけで悪魔相手に大立ち回りをしていた。
「じゃあ、行ってくる」
「……兄さん……一緒に行けなくて、ごめん」
「謝んなよ。俺はお前たちに見送ってもらえるから、こんなにも自信たっぷりなんだぜ。青焔魔なんか一撃で沈めてやるさ!」
シワシワになった弟の手を握り、にっと笑って同期たちの顔を順に目に焼き付けていく。
初めて会った15歳のときからもう何十年もの月日が経って、あの頃の面影を残したまますっかりおじいちゃんとおばあちゃんだ。
kurage_honmaru
DONEカマソッソとドラルクにちいさい生き物自慢しててほしいクロスオーバー2枚目は実装祈願の願いに埋もれる七夕ソッソ
「無情、まさに無情。願いへ気を配れぬも致し方のなき痛痒。一葉と言えどその存在感、侮り難しと評するより他あるまい。
噛み砕いて伝えよう。チクチクする」 2
departerjuly
DOODLEカiンダハルとコiヴェナントでクロスオーバーできるのでは?と一瞬考えましたが、偶然同じ地区で暮らすモーさんとアーメッドが、
お互いの詳しい事情は知らないけれど同郷ということで仲良くしている…くらいしか思い浮かびませんでした。
移住した時期はどちらが早いんだろう。
そういえば、ダールさんの次?の役はモーさんですね!(タiーミナルリストの前日譚(〜多分season 2も))
(2024/7/9)
Psich_y
MEMO2024/07/06-09 カヴェアルwebオンリーPerfect Asymmetry3展示(暫定版)として、出ない同人誌のシナリオフック風サンプルを展示します。「七等分の後輩ぷらすいち」
🏛️の元に七人のちび🌱+αがやってくる話です。
・3rd1.5章ネタ(クロスオーバーあり)
・🌱の幼児化・人格分割
・旅人=蛍
・メタネタあり 13
sasafuku_6308
DOODLEこの間りょうさんと海枯れNPCの格好してあつ森したやつ。個人的に4枚目と9枚目が好き。途中から2️⃣ちゃんのクロスオーバーあります海枯れNPCのネタバレあるので現行・未通過閲覧❌ 12
yuu
MAIKING続きもの・・・注意
DC夢
クロスオーバー
転生
流血・暴力表現あり
暗殺者の私には・・がいた。「ハァ、ハァ!!」
俺は、今後ろの男に追われている。
とある組織に潜入して早一年。俺はここであいつにつかまって終わってしまうのか・・・
「くそッ!!!」
どうしてこんなことになったのだろうか...?
男基諸伏景光は、そんなことを考えながらただただ、親友と所属する公安を守るため後ろの男...ライから振り切ろうとただ走り続けた。
数ヶ月前...
「てめぇら、今日から入った新人だ。教育してやれ...」
ジンに呼び出され集まった、公安警察として組織に潜入している俺、諸伏景光基スコッチと、幼馴染であり同じく組織に潜入している降谷零基バーボン、そしてもう1人のメンバーであるライ。
この3人の目線は、目の前にいるジンに紹介された深いフードを被っている人物に食い付だった。
2095俺は、今後ろの男に追われている。
とある組織に潜入して早一年。俺はここであいつにつかまって終わってしまうのか・・・
「くそッ!!!」
どうしてこんなことになったのだろうか...?
男基諸伏景光は、そんなことを考えながらただただ、親友と所属する公安を守るため後ろの男...ライから振り切ろうとただ走り続けた。
数ヶ月前...
「てめぇら、今日から入った新人だ。教育してやれ...」
ジンに呼び出され集まった、公安警察として組織に潜入している俺、諸伏景光基スコッチと、幼馴染であり同じく組織に潜入している降谷零基バーボン、そしてもう1人のメンバーであるライ。
この3人の目線は、目の前にいるジンに紹介された深いフードを被っている人物に食い付だった。
saku_to_en
PAST注意※この夢小説はクロスオーバーです
※シンクと放浪者が出ます
どうかボクだけを…気に入らない。
そんな気持ちを抑えながら、向かい合わせに座っている○○を見た。
「でね、放浪者がね!~」
そんなボクの気持ちに気づいていないのか、楽しそうにアイツの話を続ける○○。ああ、本当に気に入らない。最近、いつもそうだ。いつもアイツの話を始める。ボクはそれが何故か忌々しくて堪らなかった。会話を終え一人自室に戻った後も、その忌々しさは消える事はなかった。
*
次の日。
ボクは任務の打ち合わせの為、○○を探していた。
しかし、部屋やラウンジを探したが、姿が見えない。
「どこいったんだ····アイツ」
軽く舌打ちをしバルコニーに向かうと、そこには探していた○○の姿があった。柱が邪魔で見えないが、誰かと話しているみたいだ。
1174そんな気持ちを抑えながら、向かい合わせに座っている○○を見た。
「でね、放浪者がね!~」
そんなボクの気持ちに気づいていないのか、楽しそうにアイツの話を続ける○○。ああ、本当に気に入らない。最近、いつもそうだ。いつもアイツの話を始める。ボクはそれが何故か忌々しくて堪らなかった。会話を終え一人自室に戻った後も、その忌々しさは消える事はなかった。
*
次の日。
ボクは任務の打ち合わせの為、○○を探していた。
しかし、部屋やラウンジを探したが、姿が見えない。
「どこいったんだ····アイツ」
軽く舌打ちをしバルコニーに向かうと、そこには探していた○○の姿があった。柱が邪魔で見えないが、誰かと話しているみたいだ。
Xpekeponpon
DOODLEウルホワとエルシンの前日譚 クロスオーバー的な龍児くんと閃
白の前、黄金の前 ●
R町は寂れた郊外の町だ。いつもと違うことがあれば、あっという間に町中に広まる。
なんでも、町内の体育館(地域活性化の為を謳って無駄に税金を注ぎ込んで造られた無駄に立派な箱物)を貸し切って、学生層のキックボクシングの合宿が行われるらしい。そこにジュニアチャンプが来るとかなんとか。
つえーんだろーな、おい喧嘩売ってみよーぜ――そんな、不良学生達の下らない会話が道すがらに聞こえた。囲んでボコせば勝てるっしょ、みたいな下品な笑い。
目を合わせたら面倒だから一瞥もしない。親からちょっとしたお使いを頼まれた龍児は夜のアーケードを歩く。
ジュニアチャンプ……ってことは日本一強い高校生(か中学生か大学生?)ってことだろうか。やっぱムキムキでバキバキで屈強な奴なのかな、なんて道すがらの暇つぶしに想像して――……
6284R町は寂れた郊外の町だ。いつもと違うことがあれば、あっという間に町中に広まる。
なんでも、町内の体育館(地域活性化の為を謳って無駄に税金を注ぎ込んで造られた無駄に立派な箱物)を貸し切って、学生層のキックボクシングの合宿が行われるらしい。そこにジュニアチャンプが来るとかなんとか。
つえーんだろーな、おい喧嘩売ってみよーぜ――そんな、不良学生達の下らない会話が道すがらに聞こえた。囲んでボコせば勝てるっしょ、みたいな下品な笑い。
目を合わせたら面倒だから一瞥もしない。親からちょっとしたお使いを頼まれた龍児は夜のアーケードを歩く。
ジュニアチャンプ……ってことは日本一強い高校生(か中学生か大学生?)ってことだろうか。やっぱムキムキでバキバキで屈強な奴なのかな、なんて道すがらの暇つぶしに想像して――……
hikkimoji
DONE⚠️クロスオーバー⚠️見たくて描いた別世界の観光客として来たインターネットデーモンにシマ案内するルシパパ(とついて来ているラジオデーモン)をよそに才を嗅ぎ取り社員勧誘に勤しむテレビの悪魔。
アラスターとブラックはキャラは似てるけど相性は全く悪そう。 4
てんていのねこ
MAIKING今度は天才クラブ鍾離×高級幹部タルタリヤの鍾タル。おまけでテウセル。
あと個人的なノートもつけておきます。
「どこかへ行くのか?」
天才クラブのメンバー「貴金の神」鍾離は自らの監視者に問いかけた。
かつて人々が夢見た『真の錬金術』を実現し、それを以て神の一瞥を受けた天才は現在スターピースカンパニーの監視下に置かれている。呼吸のような気軽さで希少金属を造られては星間市場に悪影響が出ると判断されての処置だ。
「調和セレモニーに招待されてね。俺が行くことになった。」
監視者…戦略投資部の高級幹部タルタリヤは答える。
海に沈む夕陽を思わせる橙の髪と深い海の底のような瞳。かつて雪に閉ざされた星に暮らした『海屑の民』の特徴だった。その民も民族抗争で殆どが死亡。タルタリヤは現在確認された唯一と言っていい生き残りであった。
1894天才クラブのメンバー「貴金の神」鍾離は自らの監視者に問いかけた。
かつて人々が夢見た『真の錬金術』を実現し、それを以て神の一瞥を受けた天才は現在スターピースカンパニーの監視下に置かれている。呼吸のような気軽さで希少金属を造られては星間市場に悪影響が出ると判断されての処置だ。
「調和セレモニーに招待されてね。俺が行くことになった。」
監視者…戦略投資部の高級幹部タルタリヤは答える。
海に沈む夕陽を思わせる橙の髪と深い海の底のような瞳。かつて雪に閉ざされた星に暮らした『海屑の民』の特徴だった。その民も民族抗争で殆どが死亡。タルタリヤは現在確認された唯一と言っていい生き残りであった。
ngsm_mmk
DOODLEアモン:え?僕たちって別れたことなんてないよ。白六:もう別れたと思ってた。
アモン:どうして?君を殺したいから?
アモン:何回謝ればいいんだ?
Re-edited: 2024-07-01 2
ngsm_mmk
DOODLE[ロクモン] 日常物語の一節 〜 突如として現れた狐の耳についてある朝、白六は目を覚まし、隣で振動している携帯電話をだるそうに止めた。灰色がかった茶色の狐の耳を垂らしたまま、ゆっくりとベッドから起き上がった。
狐の耳。彼はその明らかに自分のものではない獣の尖った耳を触り、一瞬戸惑いながら部屋を見回したが、自分以外には誰もいなかった。
白六は目を閉じてしばらく考えた。まだ時間はたっぷりあったが、彼の頭には一つの疑問が浮かんでいた。いったい何が起こって、誰がこんな大きなプレゼントを残していったのだろうか。
その時ちょうど、アモンがゆっくりとドアを開けて部屋に入ってきた。白六は、その古びた簡素なドアが人に押されるときに本来発するはずの軋む音が聞こえなかった――おそらくアモンの非凡な能力によって一時的にその音が盗まれたのだろうと思った。その理由は明白で、彼を少し笑わせるほどだった。
786狐の耳。彼はその明らかに自分のものではない獣の尖った耳を触り、一瞬戸惑いながら部屋を見回したが、自分以外には誰もいなかった。
白六は目を閉じてしばらく考えた。まだ時間はたっぷりあったが、彼の頭には一つの疑問が浮かんでいた。いったい何が起こって、誰がこんな大きなプレゼントを残していったのだろうか。
その時ちょうど、アモンがゆっくりとドアを開けて部屋に入ってきた。白六は、その古びた簡素なドアが人に押されるときに本来発するはずの軋む音が聞こえなかった――おそらくアモンの非凡な能力によって一時的にその音が盗まれたのだろうと思った。その理由は明白で、彼を少し笑わせるほどだった。
ngsm_mmk
DOODLE転載許可していただきありがとうございます。先日、尤斯様に愛を込めて #ロクモン を描いた画像をいただきました。本当に嬉しかったです!!!誠にありがとうございました、大好きです!!😭😭😭❤️❤️❤️
かっこよすぎて本当にすごいと思います。魅力がいっぱいで、やっぱり最高な二人です!!😍😍😋😋😋
ngsm_mmk
DOODLE転載許可していただきありがとうございます。尤斯様が 2023 年に愛を込めて描いてくれた #ロクモン の画像です。魅力が溢れてます!! 大変嬉しかったです。誠にありがとうございました!! 🥺🥺❤️❤️❤️
てんていのねこ
TRAINING自分だけが楽しい鐘タル⇔レイチュリで立場交換したパロディのレイチュリ側スケッチ。いずれ岩神🛀✕「公子」🦚になるやつ。
立場は同じでも微妙に話は変わっていく予定。
女皇があの天才なのは趣味です。
綴命の氷国と称される極寒の地で、二柱の神が密約を交わしていた。
「頃合いだ。僕の国民に『卒業試験』を行う。」
教授と伝搬の岩国の神ベリタス・レイシオは言った。
「それと私に、何の関係が?」
氷国の女皇ルアン・メェイは静かに口を開いた。
「僕の神の心を譲渡する。その代わり課題として君の貴石を譲ってもらいたい。そうだな…砂金石がいい。」
「彼ですか。構いませんよ。」
砂金石。見目麗しい奴隷上がりの博徒で、女皇のためならば命を賭してでも必ず成果を上げる優秀な貴石。
有能で忠誠心のある部下であっても、興味の外にあれば手放すことに何の躊躇もない女神はあっさりと取引に応じた。
「譲渡の条件は『卒業試験』の終了および合格基準への到達。国が壊滅するような事態にならない限り、僕は人間としての名を名乗り、市井に潜伏する。そのための身分もすでに用意した。」
425「頃合いだ。僕の国民に『卒業試験』を行う。」
教授と伝搬の岩国の神ベリタス・レイシオは言った。
「それと私に、何の関係が?」
氷国の女皇ルアン・メェイは静かに口を開いた。
「僕の神の心を譲渡する。その代わり課題として君の貴石を譲ってもらいたい。そうだな…砂金石がいい。」
「彼ですか。構いませんよ。」
砂金石。見目麗しい奴隷上がりの博徒で、女皇のためならば命を賭してでも必ず成果を上げる優秀な貴石。
有能で忠誠心のある部下であっても、興味の外にあれば手放すことに何の躊躇もない女神はあっさりと取引に応じた。
「譲渡の条件は『卒業試験』の終了および合格基準への到達。国が壊滅するような事態にならない限り、僕は人間としての名を名乗り、市井に潜伏する。そのための身分もすでに用意した。」
kipponLH
DONEドラムハンとNANAのクロスオーバーです。リヴァハンじゃないです。百合です。このレイラはちょいちょいタクミを思い浮かべながら話をしていますが、私の力不足ゆえ上手く織り込めませんでした。
チョコレート・シガレット 煙草を燻らせる、ってどうやるんだろう。
その日、冬休みのバイト代全部叩いて先輩からギターを譲り受けた。背に初めての重みを感じながらライブハウスの前に立っていたら、ガキは帰れと見知らぬ男に声をかけられた。男の視線がセーラー服を身に纏った私の頭頂部からつま先までぐるりと一周したのがわかった。男の肩にはMARTIN D-18。楽器店以外の場所で間近に見るのは初めてだった。店には毎日のように通っていたのに、手を触れる勇気もなかった。「ガキじゃない」と反論すると男は笑い、咥えていた煙草を弾いて地面に落とした。ぐりぐりと踵を押しつけて火を消すと、ジャケットから箱を取り出し一本口に咥える。次いで懐を漁ってライターを探しているようだったが、ふと手を止めてこちらを見ると、思いついたように箱を向けた。「ん」私が一本引き抜くと、男は言った。「それ吸えるようになったら来い」
8821その日、冬休みのバイト代全部叩いて先輩からギターを譲り受けた。背に初めての重みを感じながらライブハウスの前に立っていたら、ガキは帰れと見知らぬ男に声をかけられた。男の視線がセーラー服を身に纏った私の頭頂部からつま先までぐるりと一周したのがわかった。男の肩にはMARTIN D-18。楽器店以外の場所で間近に見るのは初めてだった。店には毎日のように通っていたのに、手を触れる勇気もなかった。「ガキじゃない」と反論すると男は笑い、咥えていた煙草を弾いて地面に落とした。ぐりぐりと踵を押しつけて火を消すと、ジャケットから箱を取り出し一本口に咥える。次いで懐を漁ってライターを探しているようだったが、ふと手を止めてこちらを見ると、思いついたように箱を向けた。「ん」私が一本引き抜くと、男は言った。「それ吸えるようになったら来い」