スパークル
910_coodoo
CAN’T MAKEパスワードは同封した用紙にある数字(4桁)です。Boost、ありがとうございました!書けなくて書けなくてボツにしていた林藤唐沢両名の太刀忍談義です。こんなんしかお出し出来ずにすみません…。
スパークル・スパークルの前話。こんな一幕があったよ的な内容です。 2015
せんべい
DONE10/30神ノ叡智5で出した鍾魈漫画「灰色のスパークル」のプロット代わりの文字データを小説にしたものです。小説の方が台詞が少し多いです。漫画の時とはニュアンスが少し違ってみえてしまったり、表現的に難しくて変えている部分がありますが、同じことを目指して描いて、書いています。灰色のスパークル
魈は望舒旅館の最上階まで伸びる大樹の太い枝に座り、遠くにある孤雲閣を眺めていた。
近頃、この国はとても穏やかだ――魈は最初こそ警戒の気持ちを込めていたが、何も変わらぬ孤雲閣とその周りに広がる煌めく海面を見ている内に、ただその景色を眺める格好になっていたことを随分と呆けてから我に返る様に気が付いた。
風が吹いて周りの細い木の枝や葉がそよぐ。魈の髪もその風に乗る様にふわりと浮いた。柔らかい風に心落ち着かせていると、強い風の気配がして、間もなく頭上の枝葉がざざっと大きな音を立てた。次の瞬間には魈の周りにもその風がやってきて、体の前から後ろへと流れていく。翡翠色の髪が舞い、近くの枝葉も同じようにしなった。
17471魈は望舒旅館の最上階まで伸びる大樹の太い枝に座り、遠くにある孤雲閣を眺めていた。
近頃、この国はとても穏やかだ――魈は最初こそ警戒の気持ちを込めていたが、何も変わらぬ孤雲閣とその周りに広がる煌めく海面を見ている内に、ただその景色を眺める格好になっていたことを随分と呆けてから我に返る様に気が付いた。
風が吹いて周りの細い木の枝や葉がそよぐ。魈の髪もその風に乗る様にふわりと浮いた。柔らかい風に心落ち着かせていると、強い風の気配がして、間もなく頭上の枝葉がざざっと大きな音を立てた。次の瞬間には魈の周りにもその風がやってきて、体の前から後ろへと流れていく。翡翠色の髪が舞い、近くの枝葉も同じようにしなった。