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    テレビ

    syakedaikon0

    DONEリョ三
    テレビで痴話喧嘩しそうなリョ三です。
    痴話喧嘩 目があった時、相手の考えていることが手にとるようにわかった。思っていることと口に出していることが逆であることが常の恋人と長年付き合っていれば、さすがの三井でも多少は鍛えられるらしい。
    ゲストはこの方です!と威勢よく紹介されて、カーテンから出てきた瞬間のことだ。

    『は?????』

     と。
    宮城の目が。何よりも雄弁に物語っていた。
    そこに宿る困惑と、そして怒りを。



     ことの始まりは10年前に遡る。苦い思い出も、輝かしい栄光もあった、紛れもない青春時代、華の高校生。
    バスケ漬けだった上、通常よりも特殊な事情があった俺たちは、気づいたらなぜか付き合っていた。付き合って、同棲までしてしまっている。
     宮城と俺は今や売れっ子バスケ選手。最近はスポーツ選手の私生活にもフォーカスを当てることが流行っているらしい。パートナーが居る、とこぼしたのはどちらが早かったか。流石に相手の名前はまだバレていないが、一度漏らしてしまえばもうタガが外れた。ボロボロと情報をこぼしまくり、ついに『人気スポーツ選手の恋人事情を聞いてみた』などという企画にゲストとしてお呼ばれされるまでになった。
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    tobari_2p

    DONE斑こはゆるワンドロワンライお題『自己犠牲』『拗ねる』
    珍しくお題混合。窮地の際に庇われて盛大に拗ねるこはくんと、自分が犠牲になることを厭わない三毛縞の話。捏造のテレビ番組の話があります。結成してすぐならともかく春宵以降は、無自覚にお互いの存在が大切になっていたらいいなあ…という願望。タイトルは相変わらずフィーリングだけど、結局お互い様なんだよなあ君たち…という意味を込めて。
    相互作用エゴイスティック『──こはくさん。後は、頼んだ』
    トン、と軽く背中を押されたと思ったら、ひどく優しい男の声が耳に届き。
    ──その瞬間、すべてがスローモーションになった。
    次いで聞こえてきた破裂音にこはくがゆっくりと振り向くと、自分の背中を押した男の胸元に真っ赤な染みが広がっていく。
    『……斑はんっ……!』
    どこか穏やかかつ満足気な表情で後ろに倒れていく男の名前を、自分でも驚くほど悲痛な声で叫ぶ。
    必死に伸ばした手は、虚しく空を切るだけだった。


    ****


    慌ただしい新年度始めも過ぎ行き、徐々に初夏へと移り変わろうとしている晩春の夜。
    都内某所に建つマンションの一室にて、桜河こはくはリビングでソファに凭れかかりながら、仏頂面で目前のテレビを眺めていた。
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