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    ハルト

    とらのめ

    DONEカジッチュ交換後、覚悟の決まったハルト君がスグリ君に猛アタックする話。ラブコメ(?)。
    けっこう乗り気で女装してるハルト君と、ハルト君の女装で鼻血出しちゃうスグリ君がいます。

    前作『答えはかみさまのみが知る』の続編です。攻めの女装はいいぞ。
    熱情トランスインファイト「スグリは、僕のこと好き?」
     ほとんど脈絡なく問うてきたハルトの声から感情を読み取れなくて、スグリは目線を下向けたまま、とても困った。俯いたままで、垂れた自分の前髪越しにハルトの顔色をうかがってみる。相変わらずまっすぐスグリへ向けられているハルトの瞳は普段通り優しげで、怒ってはいないみたいだと、ひとまず内心ほっとする。
     カジッチュの噂のことを知ってしまって以来、どうにもハルトの顔を見て喋りづらい。スグリから送った子のことはともかく、ハルトもスグリにカジッチュをくれた意味を、どうしても考えてしまう。気になる。すごく気になるけど、訊けない。『あれどういう意味?』なんて尋ねたら、せっかく修復できた今の関係が崩れて変わってしまう気がして、怖い。怖くてつい、ハルトと二人きりになることをあからさまに避けてしまって、申し訳ないと思ってはいるけれども。
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    とらのめ

    DONE番外編後、プチ遠距離恋愛中のハルスグ。スグリ視点。ハルト君は今回出てきません。
    暖かくなる前に出さねばと思ったお正月ネタ。
     つけっぱなしの居間のテレビで、正月番組の合間に、天気予報が始まった。ここんとこずっと降ってた雪は今朝には降り止んで、明日の予報は快晴。
     よかった。ほっとして、それから、楽しみな気持ちがふつふつ湧いてきて、こたつの反対側に入ってるねーちゃんにバレないように、足の先だけこっそり揺らす。
     半月くらい前に長い冬休みが始まって、俺はねーちゃんと一緒に、学園からスイリョクタウンに帰省してきた。実家に着いてから何日か経ったあと、俺たちと同じようにパルデアの実家に帰ってるハルトから、手紙が一通、届いた。ハルトってこんな字書くんだなあって新鮮な気持ちで、できるだけきれいに開けられるように気をつけて封を切って中の手紙を読んでみたら、ちょっと丸っこくてめんこい字で、丁寧な挨拶から始まって、俺やねーちゃんたちが元気でいるか、風邪ひいたりしてないか心配してくれて、ハルトがパルデアでどんな冬休みを過ごしてるのかも細かく書いてあって、『年が明けたら、そっちに遊びに行ってもいいですか? あけましておめでとうって、会って直接言いたいです』……なんてことも、書いてあった。
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