誰ガ為ノ世界／ディミレス／１
　ひたひた。
　真っ暗な闇の中。青白い炎が灯り、燃え上がった炎から数多の人の貌をした死者が現れる。
　焼け爛れた顔の彼らは、口を揃えて俺を誘う。
　
〝――お前は、こっちだ〟
　
　ひたひた。ヒタヒタ。
　見知った顔がひとつ、ふたつ、みっつ。
　
〝所詮お前には、復讐を果たすなど無理だったか〟

　父と継母と、友の顔をした彼らは揃えて口にする。彼らの表情は酷く軽蔑の色に満ちている。
　無理もない。無念の中で死んでいった彼らの期待に応えられないまま、ここに来てしまったのだから。
「……申し訳ありません」　
　救うことが出来なかった酷い無力感に苛まれる。
「無念を晴らすなど俺には初めから無理だったのでしょう。……だって俺は、父上達のお側に居られれば良かったのですから」

雨睡前故事
1.

今天很晚，其实每天都很晚。但是今天贝雷丝感觉格外的晚，即使还是同样的时间，连月亮都挂在同样的位置，只不过因为阴沉的云黑压压的遮蔽在天空上，根本就看不见它。夏季的气候就是这样，白天的时候还是晴朗炎热的，夜晚就可能刮起风来。

而且还可能更糟糕，因为贝雷丝的鼻梁很快就感受到一滴水落在它上面，随后更多的水珠从黑压压的天空落了下来，瞬间沾湿了她的肩膀。这样的天气并未让她的表情发生一些变化，她还是漠然的向前走着，甚至不像大多数人一样在雨滴刚落下时伸出手去试探它们的大小，或是奔跑起来，希望自己更快的找到避雨的地方。她的鞋子还是以平常的速度移动着，带起地上的水珠，发出有节奏的响声。她很疲惫了，本来她是感觉不到的，但是这条熟悉的走过无数次的路，平时在这个时间都黑压压的没什么分别，然而今天，远处早就应该关闭的店面的大玻璃窗却亮着，将温暖的灯光撒在面前的石板路上，照射出空气中雨滴划过的痕迹。看到那盏灯的时候，贝雷丝突如其来的感觉到疲惫了，它那么温暖，就像辽阔无边的海上突然望见的灯塔与港口。