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    tomo

    PASTpixivからの移行です。

    フロッピーディスクからホームページ時代の古のデータを救出したので再録します。
    お題サイトからお題を拝借して書いたものです。
    (お題サイトの名前やURLのデータは残っていませんでした。申し訳ありません。
    素敵なお題をありがとうございました。)
    灰と藍の想い10題(島準)*鳥のように不自由なひこうき

    さして興味があるわけでもない雑誌をぱらりぱらりとゆっくり捲りながら、準太はぼんやり物思いにふけっていた。背後のベッドでは何の予定も無いまったりとした午後を満喫するように、島崎がごろごろと寝返りを打っている。その気配を背中で感じつつ、一向に交わらない視線に(この体勢でそれは当たり前なのだが)準太はすこし焦れて、くるりと背後を振り返った。
    自分くらいの年頃の人間は、己を他者に理解してもらえないもどかしさや葛藤でぐるぐるしがちな気がするが、準太は自分に限っては寧ろ逆なんじゃないかと思っていた。周りは自分のことをよくわかってくれているように思う。試合中はともかくとして、日常生活においては気持ちが顔に出るタイプだからかもしれない。なんでも表に出てしまうなんて格好悪ィなあと思うけど、それがこのギスギスしない人間関係を形成するのを手伝っているのだとしたら、それもまたいいか、と思う。
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