Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    モンスター

    らんじゅ

    DOODLE🍅💊(🍅)
    甘えんぼモンスターの成獣が甘える小話
    この二人がどうこうなる可能性についてメモしていたらできました、おかしいですね……
    甘えんぼモンスターの成獣 なぜか、梅宮を見上げている。より正確に言うならば、すっかり瞳孔の開いた梅宮の向こうに広がる空を見上げている。雲が少なく、快晴と言っていい空模様だ。天気が良いとなんとなく元気な気がする。

    「なあ」
    「黙ってろよ、今状況を良い感じに噛み砕いてるところなんだからよ」
    「あ、そう」

     梅宮はぱちりと瞬きをひとつすると、また口を閉ざした。
     どうしてこんなことになっているのだったか、柊にはいまいち理解できていなかった。杉下の去った屋上で二人、畑と畑の間の小さなスペースで、柊は梅宮によって押し倒されている。つい数分前まで野菜の苗の育ちが良くてご機嫌の梅宮と、それを嬉しそうに見る杉下を眺めてベンチに座っていた。梅宮はともかく、杉下は自分の預かる衆の人間であり、以前から交流もあって柊にとっても大事な可愛い後輩なのだ。それが土汚れを頬につけてニコニコとしているもんだから、軽く拭ってやって、ついでに頭を撫でた。杉下の髪は柔らかく、指通りが良かった。
    2859