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    ユーリ

    ria_velvetblue

    PASTユーリス誕生日おめでとう!何年か前のユリ誕で書いたユリレス小説の全年齢部分です。R18ありのフルバージョンはこちらhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13503486
    ※蒼月ルート、名前だけですがバルコニペアED描写あり
    翠雨の節十二日、君と過ごす幸せ「ただいま、ユーリス…寝るならベッドで寝ようよ。風邪ひくよ。」
ベレスを待ちながらソファで読書をしていたら、どうやら寝落ちしていたらしい。
折角俺の名前を呼んでくれる機会だというのに、勿体ないことをした。
「いや、あんたを待ってたんだ。」
「ここのところ、仕事が詰まってて、遅くなるから先に寝てていいのに。」
「いやいやいや、そういうわけにはいかねえだろ。あんたが頑張ってるのに…いや、そもそも頑張り過ぎじゃねえか、あんた。」
「うーんそうかな?」
「そうだって。」
この一週間くらい、ベレスが寝室に入ってくるのは日付が変わるころ。正直そこまで働き詰めで心配になってくる。いくら大司教とはいえ、頑張り過ぎだ。
最初のうちはこういう日もあるかと一人で寝る夜を何日か送ったこともあるが、少しばかり、自分のことをおろそかにし過ぎだ、彼女は。というわけで、彼女を待つようになった。
「何がしたいのかは知らねえけど、自分を大事にしてくれ。」
「わかった、努力する…」
今日のところは、彼女が折れたわけだが、そんな上手いこと事が運ぶわけもなく、また数日俺は同じような目に遭ったのだった。
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    小柴 小太郎(カンナ)

    SPUR METOV。ユリレイ、ユリシュヴァ。前編。
    かつて泥酔してシュヴァーンにダミュロンの面影を見た放蕩貴族ミルバンの思い出話がきっかけでいらん騒動になりつつ、過労死寸前のシュヴァーンが面会謝絶になったり、ユーリに世話を焼かれたりする話。
    友と呼ぶにはあまりにも 前編.


     アレクセイ・ディノイアの死亡報告から程なくして、騎士団長代行としてフレン・シーフォの名前が挙がってきた。その時はまだ即位こそしていなかったが、実質的には皇帝代行として実務をこなし始めていたヨーデルがそれを承認し、評議会も21歳の若輩者が団長代行ならばアレクセイよりも扱いやすいだろうと見ていたのだが……。
    「またあの男か……シュヴァーン・オルトレイン!」
    「死に損ないの分際で、小賢しい!」
     とんでもない誤算だった。
     ヨーデルにつく尊称が殿下から陛下へと変わり、その直後にフレンの肩書きである騎士団長代理から代理の2文字が取り外された。魔導器の恩恵を失ったテルカ・リュミレースに立て続けに慶事を起こすことで、混乱し萎縮する帝国民を活気づけようという初歩的な方法であることは誰の目にも明らかで、評議会も表立っては反対しなかったのである。
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