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    ヨガ

    bnnbks_nachi

    DONE気まぐれで身につけるものを贈ったビとヨがハッピーになる話
    はつゆめのそのあと ビーマにとって、それは本当になんでもない、気まぐれとすら呼べないようなことだった。正しく言うなら、不用品を処分した、ということになる。しかしまさか、その不用品がここまで気に入られてしまうとは。
    「お、旦那。またそれか。ずいぶん気に入ってんな」
    「なかなか荘厳な姿をしておるからな。わし様の高貴な髪に見劣りせんだろう?」
    「ああ、似合ってんぜ」
    「ふふーん。そうだろうとも!」
     廊下の向こうからそんなやりとりが聞こえ、ビーマは内心でひやりとした。事の次第がドゥリーヨダナにバレればきっと面倒なことになる。ビーマは二人に見つからぬよう、さっと廊下の角を曲がってキッチンに急いだ。

     ◇

     数日前のことだ。いつものメンバーを休ませたい&キッチン組にもたまには暴れる機会をと連れて行かれた周回先が新宿で、年末だとか在庫売りつくしだとかのセールをやっていて、しかも商店街のいくつかの店でものを買うともらえるチケットを集めてくじ引きができる。ビーマの時代にはなかったイベントだ。特にビーマの興味を引いたのは最後のくじ引きだ。ガラガラと豪快に鳴るくせにぽとりと落ちるのは小さな玉一つ。その色でもらえる景品が分かれているらしい。ふうん、と最初はまったく惹かれなかったその催しの、景品の一覧に視線をやって目についた二等。
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