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    ロメロ

    QQaL5FoqTa

    DONE花流(大人)です。流川が花道にめろめろな話です。
    2人は学生の頃に付き合い初めて数年後プロになっているという設定です。事後表現があります。
    タイトル: alkalism 様
    陽が睡るただひとつの場所 伏せられた長い睫毛が羽のように震えて、重そうな瞼がゆっくりと持ち上がる。ぼんやりとした視界に抗うように数度瞬きをする、そこにいつものシャープさは無い。心地良い眠りから目覚めた流川は、まだ微睡の中を揺蕩うような感覚にそのまま身を委ねようとして、しかしそこで己の体の自由が効かないことに気付く。唯一動かせる首を傾けると、案の定そこには愛しい恋人の姿があった。
    (……桜木)
     声に出さずに名を呼んで、それだけで流川の胸の内には温かな感情が満ちていく。
     昨晩は久しぶりに二人のオフが重なるからと、お互い十分に期待して迎えた夜だった。触れ合える喜びと愛しさを隠すなんてできなくて、恥も外聞も捨てて、時間さえ忘れて夢中になった。桜木に触れて、触れられると、そこから火を付けられたように全身が熱く疼いて、どうしようも無く必死に求めてしまう。そしてそれは桜木も同じなのだと、自分を組み敷く男の目を見る度に、流川は歓喜で身を震わせた。二人の関係がチームメイトから恋人へ変化してもう長いこと経つのに、今だに熱の宥め方が分からない。もうずっと、覚えたてのような恋をしている。
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