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    普通です

    えだつみ

    PROGRESS今度は三日月の方が高圧的な感じの新刊(予定)の導入
    このあと各所の地雷に配慮しない展開になっていきますが導入時点では比較的普通です。
    本になるときは全面改稿の可能性もあります。
    【つるみか】五月の新刊予定進捗 鶴丸が顕現したとき、目の前には幼子を抱いた三日月宗近がいた。
     幼子は、まだ二歳か三歳程度に見えた。短く整えられた髪と着ている着物の色を見るに、男児のように思えた。彼は三日月の腕の中で、まるい目を大きく見開いて鶴丸を見ていた。そして、三日月もまた同じだった。
    「鶴丸国永だ。俺みたいなのが突然来て驚いたか?」
     鶴丸は、どうやら自分が彼らに驚きを与えられたらしいと知って満足しながらそう告げた。しかしすぐ、逆に驚かされてしまった。騒がしい足音が近づいてきたかと思うと、二振りの刀が部屋へ飛び込んできたのである。へし切長谷部と、加州清光であった。
    「これは」
     長谷部と加州は、鶴丸を見て同じく目を丸くした。その尋常ではない驚きようには、鶴丸の方が面食らうほどだった。声をあげたのは長谷部で、彼は説明を求めるように三日月を見た。鶴丸もつられて視線を移すと、その時には三日月は凪いだ湖のように静かな目をしていた。
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