本丸
mitiyuku_00
DONE番のくりつる。いつか描きたいお話があるんですが長いのでいつになるかな…本丸最古株で近侍の大倶利伽羅君が、ピーキーで近寄りがたい変わった個体の鶴丸さんと関係を築いて番になるまでのお話。 2
-いず-
DOODLEいいねの数だけいず本丸の水心子に キスマークつける# いいねの数だけ何かが起こる
18♡ありがとうございました!
足りない分は見えないところに…(その2)
⚠️念のため2枚目はワンクッション 2
Lasen73
MAIKING実休光忠×女審神者初期刀を顕現させることができなかった少女は近侍なしで鍛刀に挑むことになり、実休光忠を鍛刀する。そこから、本丸生活が始まるかと思いきや――
実さに(と言い張る) ――審神者の適性がある。
そう判定が出た時から、この先の人生に選択肢なんてなかった。
両親も審神者で、時間遡行軍との戦いで命を落としたのだと『先生』から聞かされた。受け継いだ貴重なな力を両親の無念を晴らすため、時の政府のために使いなさい、ということだ。
だけどそれは、いつ死ぬかわからない場所へ行かされるのだという現実を突きつけられるのと同義だった。顔も知らない両親も、貴方達が死地に追いやったのではないのか?
真顔が怖いと言われて愛想笑いを浮かべるようになったけれど、楽しいと思えたのは本丸で必要になる調理実習や畑仕事の実習くらいのものだった。
養成所に講師として訪れた先輩の審神者は見目の良い近侍の刀を伴っていて、皆はどの太刀がかっこいいとか、あの刀を顕現させたいとか、きゃあきゃあと騒いでいたものだ。
8136そう判定が出た時から、この先の人生に選択肢なんてなかった。
両親も審神者で、時間遡行軍との戦いで命を落としたのだと『先生』から聞かされた。受け継いだ貴重なな力を両親の無念を晴らすため、時の政府のために使いなさい、ということだ。
だけどそれは、いつ死ぬかわからない場所へ行かされるのだという現実を突きつけられるのと同義だった。顔も知らない両親も、貴方達が死地に追いやったのではないのか?
真顔が怖いと言われて愛想笑いを浮かべるようになったけれど、楽しいと思えたのは本丸で必要になる調理実習や畑仕事の実習くらいのものだった。
養成所に講師として訪れた先輩の審神者は見目の良い近侍の刀を伴っていて、皆はどの太刀がかっこいいとか、あの刀を顕現させたいとか、きゃあきゃあと騒いでいたものだ。
なちょこ
DONE[同じだから]兼定の先輩、人間無骨が本丸にやってきた!
だけどなんだか主と距離が近いぞ…?
今年のバレンタイン前に決着をつけないとな。
偵察開始だ!
やっとこ去年のバレンタインのお話ができました。
兼定ばんざい! 9
nijiusako
DONE一切ネタバレのない弊本丸の大典太光世の極修行と帰還いつの間にか蔵の中にハトがいたので蔵から出したら、典さんがすぐに帰ってきました。
弊本丸の大典太光世はちょっと出かけてくると、主以外に詳しく言わずにしれっと出て帰ってくるタイプです。
普段から仕舞われたら困ると、一人で遠出して2~3日帰ってこなかったりするので、多分ハト使わなくても誰も気づかない。 2
hkmi0211
DOODLE夜も更けてきたのでこそっと……最近TLで見かけた色んな本丸の光世達の好きなところシジマトキコさん
きゃろるさん
ヂライヤさん
てらのえさん
の本丸の大典太と審神者ちゃん達をお借りしました。
髪のハネかたも表情もみんな違って1人で感動してたのでFAです。
勝手に描いてしまったのでなにかありましたらすぐ下げさせていただきます🙇♂️ 2
momomochaaaa
DOODLEいつか描きたい政府職員ちゃんと長義くんのトラブル事案字が汚いですね!メモです!誤字ありますね!
落書きどころかラフ絵!
1枚目は恋刀が折れてしまい、次第に政府を逆恨みするようになった審神者さんとのおはなし(の描きたいところ)
動物捕獲は以前フォロワさんに頂いたネタ様です🐈
政府内での悲喜こもごもも描きたいし、担当本丸とのやり取りも描きたい
また思い出したら追記していきます✍ 2
nanana_tokerabu
DOODLE(※擬獣化)(※夢)(自本丸夢だから興味あるひとだけ……光世初と極の刀帳番号4桁)へいほんまるの🐺さにわとけも光世……極の光世じーーーっと見てるとつい告白とかしてしまうんよ良すぎて からのそういう落書き
極光世はより更にぐいぐいくると思うてる
まだ模様決めてなくて初で描いてるけど 2
ココノキ
DONE季節外れのクリスマスネタです。ネタは先日のブッシュドノエル選ぶ一期さんから。
まだまだ試行錯誤中でページ毎に描き方が違ったりします。
サンタネタ辺りは話の繋がり的に無理やり感が強いです...精進します。
自本丸はエアコン推奨本丸です´ω`)ノ火鉢も良いけど
未来だから電子機器部分は小型化してもおかしくないのですが、風の通りを考えると今の大きさとあまり変わらないままかなと思ってます。 6
花咲流奈
DOODLE花暦13話『梅』を聞いて思い浮かんだ小ネタになります。きっと伽羅ちゃんはなんらかの任務で本丸には不在なんだろうな、と思った結果こうなりました。鶴丸を気遣う大倶利伽羅の気持ちと、それに応えた日向の掌編。CP要素はありませんが、くりつるの人間が書いているので微かに香るものはあるかもしれません。やさしい気持ち 刀剣男士たちが寝起きをするための棟、その一室から灯りが漏れているのを確認した日向は大急ぎで厨に向かい、残してあった汁物を温め直し、用意してあった握り飯に漬物を添えて戻る。
「……鶴丸、まだ起きてる?」
声を潜めて問いかけると、間もなく戸が開いた。
「日向じゃないか。こんな時間にどうしたんだい?」
夜も更けて、そろそろ日付が変わりそうな時間に訪れたのだから、その質問はもっともだ。
「夕餉、食いっぱぐれたでしょ。おにぎりと味噌汁だけだけど、何かお腹に入れてから寝た方がいいと思って」
今日一日、日向は注意深く鶴丸の動向を確認していた。実は夕餉だけでなく、昼餉も抜いていることは確認済みなのだ。
刀剣男士は食わなくても死にはしないが、空腹という感覚はあるのだから、任務中ならいざ知らず、本丸での日常でそれを誤魔化すのは難しい。
1486「……鶴丸、まだ起きてる?」
声を潜めて問いかけると、間もなく戸が開いた。
「日向じゃないか。こんな時間にどうしたんだい?」
夜も更けて、そろそろ日付が変わりそうな時間に訪れたのだから、その質問はもっともだ。
「夕餉、食いっぱぐれたでしょ。おにぎりと味噌汁だけだけど、何かお腹に入れてから寝た方がいいと思って」
今日一日、日向は注意深く鶴丸の動向を確認していた。実は夕餉だけでなく、昼餉も抜いていることは確認済みなのだ。
刀剣男士は食わなくても死にはしないが、空腹という感覚はあるのだから、任務中ならいざ知らず、本丸での日常でそれを誤魔化すのは難しい。
cho_tyo
MAIKING弊本丸の化け猫ライダーの出会いのお話。これは村雲江が眠れないお話。
豊前江が顕現した日のお話になります。
かきかけだけど忘れたら困るのでメモ。
と続きを書くために。
眠れない夜は美味しいものを食べるに限るやけに静かな夜。
パチリと目を開く。目の前は暗闇。布団から頭だけ出して周りを伺う。
世界から音が消えた、というわけではい。同じ部屋に仲間達の寝息は聞こえている。
ぐっすり寝ているようで、起こすわけにはいかなとなるべく音を立てずに布団から抜け出した。
部屋の外に出ると、ひんやりとした空気が肌を刺してきた。
冬は寒い。まだ春には程遠いと言っているようだった。じわじわと足先から冷えてくる。
「明日も朝早いのにな……寝なくちゃいけないのに、寝れなくなっちゃうや」
村雲江は小さくため息を吐いて空を眺めた。どうにもまだ寝るということに慣れないようで、度々寝床を抜け出して庭を眺めて時間を過ごす日ができてしまう。どうしようと、呟きながら、少しばかり悴み始めた指先を擦る。
1204パチリと目を開く。目の前は暗闇。布団から頭だけ出して周りを伺う。
世界から音が消えた、というわけではい。同じ部屋に仲間達の寝息は聞こえている。
ぐっすり寝ているようで、起こすわけにはいかなとなるべく音を立てずに布団から抜け出した。
部屋の外に出ると、ひんやりとした空気が肌を刺してきた。
冬は寒い。まだ春には程遠いと言っているようだった。じわじわと足先から冷えてくる。
「明日も朝早いのにな……寝なくちゃいけないのに、寝れなくなっちゃうや」
村雲江は小さくため息を吐いて空を眺めた。どうにもまだ寝るということに慣れないようで、度々寝床を抜け出して庭を眺めて時間を過ごす日ができてしまう。どうしようと、呟きながら、少しばかり悴み始めた指先を擦る。
青定(あおさだ)
INFO2024/3/23 21:00 ~ 3/24 20:50にピクスクで開催の「【第4回】めくり綴るは恋調べ」に参加します!
スペースは【い7】です。
脳筋本丸のくりつるの話(全年齢)を展示予定です。よろしくお願いします。 2
kawami_nami
DOODLEラフメモ。とうらぶネタも結構考えてる。まとめて描くことは少ないけど。
大体、美形を描くのは苦手だ。
じゃあ練習しろってことなんだけどね…
うちの本丸では主に博多くんが仲間を好きなように呼んでいる設定。
ニッキー青江とか。
さて、手続きの逃避行動はやめて書類書くか…
Jjddhl
PAST橙野柚李(とうのゆずり)祖母がゴリゴリの巫女の家系だったので小さい頃から当たり前にいろんなものが見えていた。霊力は高め。柚李よりもアホのような霊力を持つ従兄がいる。髪飾りのリボンは祖母の形見。
柚李本丸の刀さには乙女ゲー方式でルート分岐しているイメージ。堀さにの柚李は修行前の堀川にもらったリボンと、揃いのピアスをつけている。 4
8myamya7
DONE自本丸 姥さに撚られて結われ「……国広さん」
「なんだ」
「いや、何してるの」
「気にするな」
「気になりますが」
今日中に済ませてしまいたい仕事をさっさと終わらせてしまおうと、昼餉後から部屋に籠り作業を始めてからどれくらい経ったのだろうか。
あと少しで資料を纏め終わるかな、といったあたりで部屋にお茶と八つ刻の菓子を持ってきてくれた国広に礼を言ったところまでは特に変わったことは無かったのだけれど。
机の隅に持っていた盆を置いた彼は、そのまま私の後ろ側へと回り込み徐に髪を触りだしたのだった。
「何何、くすぐったい」
「動かないでくれ」
「主、仕事中」
「分かってる」
「ええ、本当になに……」
丁寧に髪を梳かれているせいで首筋に触れる毛先がさわさわと擽ったくて、身を捩ればすぐに動くなと声をかけられる。
2260「なんだ」
「いや、何してるの」
「気にするな」
「気になりますが」
今日中に済ませてしまいたい仕事をさっさと終わらせてしまおうと、昼餉後から部屋に籠り作業を始めてからどれくらい経ったのだろうか。
あと少しで資料を纏め終わるかな、といったあたりで部屋にお茶と八つ刻の菓子を持ってきてくれた国広に礼を言ったところまでは特に変わったことは無かったのだけれど。
机の隅に持っていた盆を置いた彼は、そのまま私の後ろ側へと回り込み徐に髪を触りだしたのだった。
「何何、くすぐったい」
「動かないでくれ」
「主、仕事中」
「分かってる」
「ええ、本当になに……」
丁寧に髪を梳かれているせいで首筋に触れる毛先がさわさわと擽ったくて、身を捩ればすぐに動くなと声をかけられる。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに交わらぬ願いこういう時に、己は人間で相手は刀なのだということを思い知らされる。
私は私の刀たちの一振とて失うつもりは無い。
それはこの本丸を発足した当初から変わらずずっと思い続けていることであるし、刀たちにだって何度も話をした。
己を軽んじる行動は取らないでほしいと、御守があるからといって無理をすることは許さないと、そして、必ず私の元に帰ってくると約束して欲しいと。
何度も何度も伝えてきた、戦争をしているのだから全員が無事でなんて甘い事をと言われるのは分かっていたけれども、それでも願わずにはいられなかった。
「なんで進軍したの」
「あとは首魁のみだったからだ」
「重症進軍はしないでって言ってるよね」
「御守を持たせてくれてるだろう」
3863私は私の刀たちの一振とて失うつもりは無い。
それはこの本丸を発足した当初から変わらずずっと思い続けていることであるし、刀たちにだって何度も話をした。
己を軽んじる行動は取らないでほしいと、御守があるからといって無理をすることは許さないと、そして、必ず私の元に帰ってくると約束して欲しいと。
何度も何度も伝えてきた、戦争をしているのだから全員が無事でなんて甘い事をと言われるのは分かっていたけれども、それでも願わずにはいられなかった。
「なんで進軍したの」
「あとは首魁のみだったからだ」
「重症進軍はしないでって言ってるよね」
「御守を持たせてくれてるだろう」
8myamya7
DONE自本丸 姥さに微睡みさらさらと、布の擦れるような音が聞こえた気がしてまだ重たい目をそうっと開けば、先に起きていたらしい国広が身支度を整えている姿が目に入った。
大きな手が小さなYシャツのボタンをゆっくりと留めていく様をぼうっと眺めながら、まだ上手く働いていない頭で今日の予定を思い出す。
急ぎの仕事は無いし出陣も今日は予定に入れていなかったはず、あるのは遠征と買い出しくらいだろうか、もう少し寝ていたい気もするけどどうしようかな。……と、そんなことを考えているうちにすべてのボタンを留め終えた国広がネクタイを手に取るのが見えた。
いつもの青いネクタイを、丁寧に結んでいく姿を目に焼き付けるようにじぃっと見つめていれば、私の視線に気が付いたのかぴたりと手を止めて国広がこちらを振り返った。
907大きな手が小さなYシャツのボタンをゆっくりと留めていく様をぼうっと眺めながら、まだ上手く働いていない頭で今日の予定を思い出す。
急ぎの仕事は無いし出陣も今日は予定に入れていなかったはず、あるのは遠征と買い出しくらいだろうか、もう少し寝ていたい気もするけどどうしようかな。……と、そんなことを考えているうちにすべてのボタンを留め終えた国広がネクタイを手に取るのが見えた。
いつもの青いネクタイを、丁寧に結んでいく姿を目に焼き付けるようにじぃっと見つめていれば、私の視線に気が付いたのかぴたりと手を止めて国広がこちらを振り返った。
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DONE自本丸 姥さに安眠「寒い」
「布団でも増やすか」
「ううん、重くなるやだ」
「だが寒さを感じると寝付けないだろう」
「そうだけど、」
「なら湯たんぽでも用意するか、兄弟に頼んでくる」
「ま、待って!……その、一緒に寝るとかじゃ、駄目?」
「……俺とか?」
「他に、誰がいるの」
「それはそうだが」
別に、何があったわけではないけれど、少し人肌が恋しいというか、何となく胸の辺りがすうと冷えるような気がしてしまったのだ。
ここのところ早朝の寒さが辛いのは本当だし、布団が温まるまでも時間がかかるせいで上手く寝付けないのも本当だけれど、それはそれとしてなんだか、今日はどうしても離れ難かった。
突飛なことを言っている自覚がしっかりあるから気まずくて国広の顔が見れない。
1232「布団でも増やすか」
「ううん、重くなるやだ」
「だが寒さを感じると寝付けないだろう」
「そうだけど、」
「なら湯たんぽでも用意するか、兄弟に頼んでくる」
「ま、待って!……その、一緒に寝るとかじゃ、駄目?」
「……俺とか?」
「他に、誰がいるの」
「それはそうだが」
別に、何があったわけではないけれど、少し人肌が恋しいというか、何となく胸の辺りがすうと冷えるような気がしてしまったのだ。
ここのところ早朝の寒さが辛いのは本当だし、布団が温まるまでも時間がかかるせいで上手く寝付けないのも本当だけれど、それはそれとしてなんだか、今日はどうしても離れ難かった。
突飛なことを言っている自覚がしっかりあるから気まずくて国広の顔が見れない。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに建前準備はした、一応。
清光に付き合ってもらって万屋街で得てきたチョコレートは見た目の良さは勿論、中身の量も申し分なく良い買い物をしたと思っている。
手作りにしなくて良いのかと何度か聞かれたが、不味くはないけれど特別美味しいわけでもない微妙な出来のものを渡されるよりは、美味しいと最初から分かっているものの方が安心だろうし嬉しいだろうと思ったのだ。
料理は別に苦手ではないが、それは自分で作って自分で処理する分には問題が無いというだけの話であって、光忠や歌仙のように見た目も美しく味も申し分ないなんてものが作れるわけでもないし。
──と、そんな訳で今年も安定に既製品を選び、それでもせめてと綺麗にラッピングをしてもらった箱の見た目は十分良いものだと私は思う。
2831清光に付き合ってもらって万屋街で得てきたチョコレートは見た目の良さは勿論、中身の量も申し分なく良い買い物をしたと思っている。
手作りにしなくて良いのかと何度か聞かれたが、不味くはないけれど特別美味しいわけでもない微妙な出来のものを渡されるよりは、美味しいと最初から分かっているものの方が安心だろうし嬉しいだろうと思ったのだ。
料理は別に苦手ではないが、それは自分で作って自分で処理する分には問題が無いというだけの話であって、光忠や歌仙のように見た目も美しく味も申し分ないなんてものが作れるわけでもないし。
──と、そんな訳で今年も安定に既製品を選び、それでもせめてと綺麗にラッピングをしてもらった箱の見た目は十分良いものだと私は思う。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに希う「主」
「準備?」
「ああ、頼む」
「はい、頼まれました」
手渡された橙色の鉢巻を握り、国広の後ろへと回る。
移動した私に合わせるようにしてしゃがんだ彼の額へと鉢巻の中心を当て、後ろ側でずれてしまわないように少しだけきつめに結んでから、乱れてしまった髪を整えるように指先で梳いていく。
「こっち向いて」
「ん」
「うん、完璧」
「後ろも、結べているか」
「……ちょっと直しても良い?」
「ああ」
本当は直すところなんてないのに、わざと結び目を解いて、丁寧にりぼんの形に結び直していく。
いつの頃からか始まったこのやり取りに、飽きずに付き合ってくれている国広に心の中で感謝をしながら最後に結び目をぽんと軽く叩くのは、私の中で一つ願掛けのようなものになっていた。
1708「準備?」
「ああ、頼む」
「はい、頼まれました」
手渡された橙色の鉢巻を握り、国広の後ろへと回る。
移動した私に合わせるようにしてしゃがんだ彼の額へと鉢巻の中心を当て、後ろ側でずれてしまわないように少しだけきつめに結んでから、乱れてしまった髪を整えるように指先で梳いていく。
「こっち向いて」
「ん」
「うん、完璧」
「後ろも、結べているか」
「……ちょっと直しても良い?」
「ああ」
本当は直すところなんてないのに、わざと結び目を解いて、丁寧にりぼんの形に結び直していく。
いつの頃からか始まったこのやり取りに、飽きずに付き合ってくれている国広に心の中で感謝をしながら最後に結び目をぽんと軽く叩くのは、私の中で一つ願掛けのようなものになっていた。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに共寝ふわりと意識が浮上していく感覚を手繰り寄せ、ゆっくりと目を開ける。
部屋の中は薄暗く、日が昇る時間にはまだ程遠いであろう事がわかった。
普段は一度寝てしまえば途中で起きることはほとんど無いのになと、まだ覚醒しきらない頭でそんなことを考えながら体勢を変えようとしたところで漸く、近くにあった体温の存在に気付いた。
腹の辺りに回された手を少し緩めて、起こしてしまわないようにそっと体の向きを変える。
(いつ布団に入って来たのか、まったく気付かなかったな。)
ぐっすり眠っているらしい国広は、すやすやと穏やかな寝息を立てている。
遠征組の帰りが遅くなりそうだから主は先に寝ちゃって、と清光に言われて床に入ったのは日付を超える少し前くらいだったはずだ。
1543部屋の中は薄暗く、日が昇る時間にはまだ程遠いであろう事がわかった。
普段は一度寝てしまえば途中で起きることはほとんど無いのになと、まだ覚醒しきらない頭でそんなことを考えながら体勢を変えようとしたところで漸く、近くにあった体温の存在に気付いた。
腹の辺りに回された手を少し緩めて、起こしてしまわないようにそっと体の向きを変える。
(いつ布団に入って来たのか、まったく気付かなかったな。)
ぐっすり眠っているらしい国広は、すやすやと穏やかな寝息を立てている。
遠征組の帰りが遅くなりそうだから主は先に寝ちゃって、と清光に言われて床に入ったのは日付を超える少し前くらいだったはずだ。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに人の我儘私が死んだら、私の事なんて忘れてその先の世を見続けてね。
いつだかに思い付いたその言葉をぽろりと口にすると、途端にその綺麗な顔が不機嫌なものに変わっていった。
「何故」
「なぜって、だってどう頑張ったって私の方が先にいなくなるのに、いつまでも私のこと考えていてもしょうがないでしょう?それなら、私の事なんてさっさと過去のものにしてほしいよ」
「……」
「ちょっとだけ悲しんでくれたら、それだけで十分」
「しかし、」
「例えばの話だよ?」
そう笑った私に対して、何かを言いかけて口を開いては、言葉にならないのかきゅっと唇を噛む彼の頬に、傷になってしまうよと手を添えれば、くしゃりと泣き出してしまいそうなほどに顔を歪めるものだから驚いてしまった。
1492いつだかに思い付いたその言葉をぽろりと口にすると、途端にその綺麗な顔が不機嫌なものに変わっていった。
「何故」
「なぜって、だってどう頑張ったって私の方が先にいなくなるのに、いつまでも私のこと考えていてもしょうがないでしょう?それなら、私の事なんてさっさと過去のものにしてほしいよ」
「……」
「ちょっとだけ悲しんでくれたら、それだけで十分」
「しかし、」
「例えばの話だよ?」
そう笑った私に対して、何かを言いかけて口を開いては、言葉にならないのかきゅっと唇を噛む彼の頬に、傷になってしまうよと手を添えれば、くしゃりと泣き出してしまいそうなほどに顔を歪めるものだから驚いてしまった。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに変わっていくことが怖くて、愛おしくてあれだけ美しいその顔を見せてほしいと願っていたくせに、今は少し、あのひらひらと風に靡く白い布が恋しく感じてしまうのは我ながら厄介なものだなと苦笑いをこぼす。
内番の時には今でも羽織っているけれど、なんだかそれでは物足りなくて、けれど昔の彼に戻ってほしいわけでは決してないのだからどうしようもない。
だって、綺麗だったんだ。
薄汚れた布から、ほんの少しだけ見える柔らかな黄金の髪が。
すっと通った鼻筋や、薄い唇が。
初夏に輝く木々の様な、青々とした碧色の瞳が。
私の方が背が低いから、見る事の出来たそれらが、惜しげもなく太陽に晒されているいまがなんとなくつまらなくて、寂しくて不貞腐れているだけなのだということを、私はよくわかっている。
1401内番の時には今でも羽織っているけれど、なんだかそれでは物足りなくて、けれど昔の彼に戻ってほしいわけでは決してないのだからどうしようもない。
だって、綺麗だったんだ。
薄汚れた布から、ほんの少しだけ見える柔らかな黄金の髪が。
すっと通った鼻筋や、薄い唇が。
初夏に輝く木々の様な、青々とした碧色の瞳が。
私の方が背が低いから、見る事の出来たそれらが、惜しげもなく太陽に晒されているいまがなんとなくつまらなくて、寂しくて不貞腐れているだけなのだということを、私はよくわかっている。