本丸
8myamya7
DONE自本丸 姥さに交わらぬ願いこういう時に、己は人間で相手は刀なのだということを思い知らされる。
私は私の刀たちの一振とて失うつもりは無い。
それはこの本丸を発足した当初から変わらずずっと思い続けていることであるし、刀たちにだって何度も話をした。
己を軽んじる行動は取らないでほしいと、御守があるからといって無理をすることは許さないと、そして、必ず私の元に帰ってくると約束して欲しいと。
何度も何度も伝えてきた、戦争をしているのだから全員が無事でなんて甘い事をと言われるのは分かっていたけれども、それでも願わずにはいられなかった。
「なんで進軍したの」
「あとは首魁のみだったからだ」
「重症進軍はしないでって言ってるよね」
「御守を持たせてくれてるだろう」
3863私は私の刀たちの一振とて失うつもりは無い。
それはこの本丸を発足した当初から変わらずずっと思い続けていることであるし、刀たちにだって何度も話をした。
己を軽んじる行動は取らないでほしいと、御守があるからといって無理をすることは許さないと、そして、必ず私の元に帰ってくると約束して欲しいと。
何度も何度も伝えてきた、戦争をしているのだから全員が無事でなんて甘い事をと言われるのは分かっていたけれども、それでも願わずにはいられなかった。
「なんで進軍したの」
「あとは首魁のみだったからだ」
「重症進軍はしないでって言ってるよね」
「御守を持たせてくれてるだろう」
8myamya7
DONE自本丸 姥さに微睡みさらさらと、布の擦れるような音が聞こえた気がしてまだ重たい目をそうっと開けば、先に起きていたらしい国広が身支度を整えている姿が目に入った。
大きな手が小さなYシャツのボタンをゆっくりと留めていく様をぼうっと眺めながら、まだ上手く働いていない頭で今日の予定を思い出す。
急ぎの仕事は無いし出陣も今日は予定に入れていなかったはず、あるのは遠征と買い出しくらいだろうか、もう少し寝ていたい気もするけどどうしようかな。……と、そんなことを考えているうちにすべてのボタンを留め終えた国広がネクタイを手に取るのが見えた。
いつもの青いネクタイを、丁寧に結んでいく姿を目に焼き付けるようにじぃっと見つめていれば、私の視線に気が付いたのかぴたりと手を止めて国広がこちらを振り返った。
907大きな手が小さなYシャツのボタンをゆっくりと留めていく様をぼうっと眺めながら、まだ上手く働いていない頭で今日の予定を思い出す。
急ぎの仕事は無いし出陣も今日は予定に入れていなかったはず、あるのは遠征と買い出しくらいだろうか、もう少し寝ていたい気もするけどどうしようかな。……と、そんなことを考えているうちにすべてのボタンを留め終えた国広がネクタイを手に取るのが見えた。
いつもの青いネクタイを、丁寧に結んでいく姿を目に焼き付けるようにじぃっと見つめていれば、私の視線に気が付いたのかぴたりと手を止めて国広がこちらを振り返った。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに安眠「寒い」
「布団でも増やすか」
「ううん、重くなるやだ」
「だが寒さを感じると寝付けないだろう」
「そうだけど、」
「なら湯たんぽでも用意するか、兄弟に頼んでくる」
「ま、待って!……その、一緒に寝るとかじゃ、駄目?」
「……俺とか?」
「他に、誰がいるの」
「それはそうだが」
別に、何があったわけではないけれど、少し人肌が恋しいというか、何となく胸の辺りがすうと冷えるような気がしてしまったのだ。
ここのところ早朝の寒さが辛いのは本当だし、布団が温まるまでも時間がかかるせいで上手く寝付けないのも本当だけれど、それはそれとしてなんだか、今日はどうしても離れ難かった。
突飛なことを言っている自覚がしっかりあるから気まずくて国広の顔が見れない。
1232「布団でも増やすか」
「ううん、重くなるやだ」
「だが寒さを感じると寝付けないだろう」
「そうだけど、」
「なら湯たんぽでも用意するか、兄弟に頼んでくる」
「ま、待って!……その、一緒に寝るとかじゃ、駄目?」
「……俺とか?」
「他に、誰がいるの」
「それはそうだが」
別に、何があったわけではないけれど、少し人肌が恋しいというか、何となく胸の辺りがすうと冷えるような気がしてしまったのだ。
ここのところ早朝の寒さが辛いのは本当だし、布団が温まるまでも時間がかかるせいで上手く寝付けないのも本当だけれど、それはそれとしてなんだか、今日はどうしても離れ難かった。
突飛なことを言っている自覚がしっかりあるから気まずくて国広の顔が見れない。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに建前準備はした、一応。
清光に付き合ってもらって万屋街で得てきたチョコレートは見た目の良さは勿論、中身の量も申し分なく良い買い物をしたと思っている。
手作りにしなくて良いのかと何度か聞かれたが、不味くはないけれど特別美味しいわけでもない微妙な出来のものを渡されるよりは、美味しいと最初から分かっているものの方が安心だろうし嬉しいだろうと思ったのだ。
料理は別に苦手ではないが、それは自分で作って自分で処理する分には問題が無いというだけの話であって、光忠や歌仙のように見た目も美しく味も申し分ないなんてものが作れるわけでもないし。
──と、そんな訳で今年も安定に既製品を選び、それでもせめてと綺麗にラッピングをしてもらった箱の見た目は十分良いものだと私は思う。
2831清光に付き合ってもらって万屋街で得てきたチョコレートは見た目の良さは勿論、中身の量も申し分なく良い買い物をしたと思っている。
手作りにしなくて良いのかと何度か聞かれたが、不味くはないけれど特別美味しいわけでもない微妙な出来のものを渡されるよりは、美味しいと最初から分かっているものの方が安心だろうし嬉しいだろうと思ったのだ。
料理は別に苦手ではないが、それは自分で作って自分で処理する分には問題が無いというだけの話であって、光忠や歌仙のように見た目も美しく味も申し分ないなんてものが作れるわけでもないし。
──と、そんな訳で今年も安定に既製品を選び、それでもせめてと綺麗にラッピングをしてもらった箱の見た目は十分良いものだと私は思う。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに希う「主」
「準備?」
「ああ、頼む」
「はい、頼まれました」
手渡された橙色の鉢巻を握り、国広の後ろへと回る。
移動した私に合わせるようにしてしゃがんだ彼の額へと鉢巻の中心を当て、後ろ側でずれてしまわないように少しだけきつめに結んでから、乱れてしまった髪を整えるように指先で梳いていく。
「こっち向いて」
「ん」
「うん、完璧」
「後ろも、結べているか」
「……ちょっと直しても良い?」
「ああ」
本当は直すところなんてないのに、わざと結び目を解いて、丁寧にりぼんの形に結び直していく。
いつの頃からか始まったこのやり取りに、飽きずに付き合ってくれている国広に心の中で感謝をしながら最後に結び目をぽんと軽く叩くのは、私の中で一つ願掛けのようなものになっていた。
1708「準備?」
「ああ、頼む」
「はい、頼まれました」
手渡された橙色の鉢巻を握り、国広の後ろへと回る。
移動した私に合わせるようにしてしゃがんだ彼の額へと鉢巻の中心を当て、後ろ側でずれてしまわないように少しだけきつめに結んでから、乱れてしまった髪を整えるように指先で梳いていく。
「こっち向いて」
「ん」
「うん、完璧」
「後ろも、結べているか」
「……ちょっと直しても良い?」
「ああ」
本当は直すところなんてないのに、わざと結び目を解いて、丁寧にりぼんの形に結び直していく。
いつの頃からか始まったこのやり取りに、飽きずに付き合ってくれている国広に心の中で感謝をしながら最後に結び目をぽんと軽く叩くのは、私の中で一つ願掛けのようなものになっていた。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに共寝ふわりと意識が浮上していく感覚を手繰り寄せ、ゆっくりと目を開ける。
部屋の中は薄暗く、日が昇る時間にはまだ程遠いであろう事がわかった。
普段は一度寝てしまえば途中で起きることはほとんど無いのになと、まだ覚醒しきらない頭でそんなことを考えながら体勢を変えようとしたところで漸く、近くにあった体温の存在に気付いた。
腹の辺りに回された手を少し緩めて、起こしてしまわないようにそっと体の向きを変える。
(いつ布団に入って来たのか、まったく気付かなかったな。)
ぐっすり眠っているらしい国広は、すやすやと穏やかな寝息を立てている。
遠征組の帰りが遅くなりそうだから主は先に寝ちゃって、と清光に言われて床に入ったのは日付を超える少し前くらいだったはずだ。
1543部屋の中は薄暗く、日が昇る時間にはまだ程遠いであろう事がわかった。
普段は一度寝てしまえば途中で起きることはほとんど無いのになと、まだ覚醒しきらない頭でそんなことを考えながら体勢を変えようとしたところで漸く、近くにあった体温の存在に気付いた。
腹の辺りに回された手を少し緩めて、起こしてしまわないようにそっと体の向きを変える。
(いつ布団に入って来たのか、まったく気付かなかったな。)
ぐっすり眠っているらしい国広は、すやすやと穏やかな寝息を立てている。
遠征組の帰りが遅くなりそうだから主は先に寝ちゃって、と清光に言われて床に入ったのは日付を超える少し前くらいだったはずだ。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに人の我儘私が死んだら、私の事なんて忘れてその先の世を見続けてね。
いつだかに思い付いたその言葉をぽろりと口にすると、途端にその綺麗な顔が不機嫌なものに変わっていった。
「何故」
「なぜって、だってどう頑張ったって私の方が先にいなくなるのに、いつまでも私のこと考えていてもしょうがないでしょう?それなら、私の事なんてさっさと過去のものにしてほしいよ」
「……」
「ちょっとだけ悲しんでくれたら、それだけで十分」
「しかし、」
「例えばの話だよ?」
そう笑った私に対して、何かを言いかけて口を開いては、言葉にならないのかきゅっと唇を噛む彼の頬に、傷になってしまうよと手を添えれば、くしゃりと泣き出してしまいそうなほどに顔を歪めるものだから驚いてしまった。
1492いつだかに思い付いたその言葉をぽろりと口にすると、途端にその綺麗な顔が不機嫌なものに変わっていった。
「何故」
「なぜって、だってどう頑張ったって私の方が先にいなくなるのに、いつまでも私のこと考えていてもしょうがないでしょう?それなら、私の事なんてさっさと過去のものにしてほしいよ」
「……」
「ちょっとだけ悲しんでくれたら、それだけで十分」
「しかし、」
「例えばの話だよ?」
そう笑った私に対して、何かを言いかけて口を開いては、言葉にならないのかきゅっと唇を噛む彼の頬に、傷になってしまうよと手を添えれば、くしゃりと泣き出してしまいそうなほどに顔を歪めるものだから驚いてしまった。
8myamya7
DONE自本丸 姥さに変わっていくことが怖くて、愛おしくてあれだけ美しいその顔を見せてほしいと願っていたくせに、今は少し、あのひらひらと風に靡く白い布が恋しく感じてしまうのは我ながら厄介なものだなと苦笑いをこぼす。
内番の時には今でも羽織っているけれど、なんだかそれでは物足りなくて、けれど昔の彼に戻ってほしいわけでは決してないのだからどうしようもない。
だって、綺麗だったんだ。
薄汚れた布から、ほんの少しだけ見える柔らかな黄金の髪が。
すっと通った鼻筋や、薄い唇が。
初夏に輝く木々の様な、青々とした碧色の瞳が。
私の方が背が低いから、見る事の出来たそれらが、惜しげもなく太陽に晒されているいまがなんとなくつまらなくて、寂しくて不貞腐れているだけなのだということを、私はよくわかっている。
1401内番の時には今でも羽織っているけれど、なんだかそれでは物足りなくて、けれど昔の彼に戻ってほしいわけでは決してないのだからどうしようもない。
だって、綺麗だったんだ。
薄汚れた布から、ほんの少しだけ見える柔らかな黄金の髪が。
すっと通った鼻筋や、薄い唇が。
初夏に輝く木々の様な、青々とした碧色の瞳が。
私の方が背が低いから、見る事の出来たそれらが、惜しげもなく太陽に晒されているいまがなんとなくつまらなくて、寂しくて不貞腐れているだけなのだということを、私はよくわかっている。
tori_3d26
DONEみかつる本丸の大侵寇・防人作戦イベの話(前編)です。後日データ公開場所を移動する可能性があります。
後編は現在通販中の新刊再録6に収録されています。
https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031131115/
※全ページ無断転載を禁止します。※
Reproduction/repost is prohibited.
禁止私自转载、加工 42
sanjihan_
PAST弊本丸の刀種別来た順鶴丸国永/獅子王/膝丸
太鼓鐘貞宗/小夜左文字/乱藤四郎
骨喰藤四郎/物吉貞宗/にっかり青江
蜂須賀虎徹/大和守安定/千子村正
石切丸/白山吉光/御手杵/静形薙刀 5
美晴🌸
DOODLE本丸に顕現してから全然話ができていないふたりの話春を待つ かぁーん、かぁーん。
ふたつ、高く鐘が鳴る。その音に、はっと顔を上げて鶴丸は胸を撫で下ろした。ふたつの鐘は、負傷なしの無事帰還。これが重傷者がいようものなら、激しく鐘は鳴らされる。
それでも念のため確認をと、部屋から身を乗り出して門の方を見た。鶴丸の部屋からは、小さくではあったが門の方を見ることができる。遠く、笑い声が聞こえるくらいだったから、本当に怪我はないのだろう。ようやく鶴丸は安心して部屋の中へと戻った。
「出迎えに行けばいいじゃん」
と、呆れた様子で太鼓鐘が言うので、できるかよと鶴丸は返した。鶴丸がそわそわと帰還の鐘を待ちわびていたのを、同室である太鼓鐘はずっと見てきたのだ。ずっと、というのは今日に限ったことではない。数日どころでもない。何年も、何年もだ。
7180ふたつ、高く鐘が鳴る。その音に、はっと顔を上げて鶴丸は胸を撫で下ろした。ふたつの鐘は、負傷なしの無事帰還。これが重傷者がいようものなら、激しく鐘は鳴らされる。
それでも念のため確認をと、部屋から身を乗り出して門の方を見た。鶴丸の部屋からは、小さくではあったが門の方を見ることができる。遠く、笑い声が聞こえるくらいだったから、本当に怪我はないのだろう。ようやく鶴丸は安心して部屋の中へと戻った。
「出迎えに行けばいいじゃん」
と、呆れた様子で太鼓鐘が言うので、できるかよと鶴丸は返した。鶴丸がそわそわと帰還の鐘を待ちわびていたのを、同室である太鼓鐘はずっと見てきたのだ。ずっと、というのは今日に限ったことではない。数日どころでもない。何年も、何年もだ。
いなばリチウム
DONEできてる主肥 雪が積もった日の本丸『主と刀のお題企画』参加させていただきます!大遅刻!
冷たい指先(主肥) 真っ白になった庭で雪遊びに興じるもの達がいた。温かい室内から出てこないもの達もいたし、遊び疲れた面子をねぎらうために台所に立つもの達もいる。肥前忠広はそのどれでもなく、縁側で見慣れない風景をぼうっと眺めていた。もの珍しくはあり、しばらく空を眺めていたものの、薄着では耐えがたい寒さだった。さっさと部屋に戻るか、と思ったところで、廊下の曲がり角からそっとこちらを伺う影に気付いた。影は、笑いを噛み殺すような吐息を零しながら、抜き足、差し足と音を立てないように肥前の方に近付いてくる。
ばかだな、と肥前は思う。刀剣男士の、それも気配を察知する能力に長けた脇差相手に、気付かれないわけがないだろうと。すぐに振り向いてしまうのは簡単だが、肥前はそうしない。
1651ばかだな、と肥前は思う。刀剣男士の、それも気配を察知する能力に長けた脇差相手に、気付かれないわけがないだろうと。すぐに振り向いてしまうのは簡単だが、肥前はそうしない。
kazukiti_moekas
DOODLE猫んば本丸のまとめ2続きは不定期に追加していきます。
まとめ1:https://poipiku.com/368859/9689543.html
2024/3/9 数枚追加
2024/02/17 3枚追加 14
ぴこう
DONE『今日も明日もあなたの脇に』開催おめでとうございます!弊本丸の脇差達にわちゃわちゃしてもらった漫画です。
賑やかし程度ですが展示させていただきます🙏
※弊本丸のお話です
※何でも許せる人向け
※異論は認めまくります
※観測しておりませんがn番煎じでしたらすみません!
パスワードは
浦島虎徹のお供の亀の名前をひらがなで
お願いします🙇♀️ 12
ぴこう
DONE『今日も明日もあなたの脇に』開催おめでとうございます!弊本丸のかめきちを中心に何でもありの展示となっております。
こちら数点で賑やかし程度です🙏
※弊本丸のお話です
※何でも許せる人向け
⚠️最後に浦さにっぽいやつ載っけてます
パスワードは
浦島虎徹のお供の亀の名前をひらがなで
お願いします🙇♀️ 8
KAMUI
DONE【とうらぶ】ごっちん当本丸にお迎えした順で男士を描いていく遊び
長船ホス刀部に上杉勢の打刀が。
姫鶴から名前は聞いてた噂のごっちん。
あの美しい髪を梳いてあげて、折鶴のアクセ付けて…めちゃくちゃ姫鶴推しやん可愛な?
(2024/2/4)
zero_1xxx
DOODLEたぬ乱+杵とか。自カプなのにごった煮なlogしかなかったなと思ってまとめました。今後はここに追加していきたい。
弊本丸の初鍛刀乱ちゃんは無用の教育係を務めたお姉ちゃん(概念)個体です。 5
nijiusako
DONE弊本丸の大包平と大典太は傍から幼稚園ズといわれる位大人げない喧嘩をいつもしている。ここの大典太は動き始めるのが、のんびりゆっくりしているので、せっかちな大包平をイライラさせ
「さっさと内番に来い!」と、殴られるも反射で二倍で返すので、いつも喧嘩になる。
パソコン新調しました!!
まるで紙に描いているような描き心地でデジタルイラストが描けます!!
お絵かき楽しい!
たちばなフォント使ってみました 3
kaguya
PROGRESS・とある本丸の豊前と大典太が自覚(意識)する話※ぶぜでん(🏍️⚡)のSSです(連作の一部)。
※修正と別SSを追記し、まとめたものを最終的に支部に投稿予定です。
※誤字とか文章的におかしいところとかいっぱいあると思います!!!!!口調もわかりません先生!!!!練習と勉強あるのみ?!?!ですよね?!?!アォン!!!!!
※🏍️⚡はイイゾ…!
恋刀へのススメ(仮)「典さんってさ、すっげ~優しいよなぁ」
「.............突然どうした」
秋が深まり、ひやりと肌を刺す冷気が冬の訪れを告げる今日この頃。とある本丸の一室にて、ぬくぬくと炬燵で暖をとる二振りの刀の付喪神がいた。
一振は、羽毛をふんだんに用いた半纏を身に纏い、ちまちまと蜜柑の皮剥きに勤しむ…天下五剣が一振りの三池派の太刀、大典太光世。
もう一振は、炬燵布団に肩まで埋もりつつ、大典太より与えられる剥きたての蜜柑を食べ続けている…郷義弘が作刀、名物豊前江。その二振りである。
先程まで、特に言葉を交わすこともなくのんびりとした落ち着きのある時間を過ごしていた二振りであったが、唐突な豊前の一言により否応なく大典太は手を止めることとなった。
4581「.............突然どうした」
秋が深まり、ひやりと肌を刺す冷気が冬の訪れを告げる今日この頃。とある本丸の一室にて、ぬくぬくと炬燵で暖をとる二振りの刀の付喪神がいた。
一振は、羽毛をふんだんに用いた半纏を身に纏い、ちまちまと蜜柑の皮剥きに勤しむ…天下五剣が一振りの三池派の太刀、大典太光世。
もう一振は、炬燵布団に肩まで埋もりつつ、大典太より与えられる剥きたての蜜柑を食べ続けている…郷義弘が作刀、名物豊前江。その二振りである。
先程まで、特に言葉を交わすこともなくのんびりとした落ち着きのある時間を過ごしていた二振りであったが、唐突な豊前の一言により否応なく大典太は手を止めることとなった。