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    kara

    PASTラハ光♀
    漆黒追加パッチ分前提

    ⚠ヒカセンは自機がベース
    ムンキの赤紫っぽい髪色。ラハより少し背が高い。ジョブは竜騎士→暗黒騎士。名前はジル。
    花をプレゼントしたい話+++
    グ・ラハ・ティア
    圧倒的片思いだと思っている。

    ヒカセン(ジル)
    至って普通にグ・ラハが好き。

    サンドイッチ
    毎日食べたい。

    +++


     絶世の美女では無いが、見目はそれなりに良いのだろう。加えてお人好しで、気さくで善良だ。ただ、いつも傷が絶えないし、砂埃にまみれていて、少し、血の匂いがする。戦いと冒険が恋人のような女だった。
     ミコッテの女性にしては背が高く、小柄な自分よりも視線が少し高い。出会った時は身の丈ほどの槍を、そして今は大剣を持っているせいで、とても大きく見えた。
     あの頃から、そりゃあもう凄く強かったし、想像していた英雄ってやつはきっとこんなやつのことなんだろうなと思っていた。そんな大役を、押し付けられても平気な面で、さも当たり前のように周りに言われるまま、どんな戦いも絶対勝って、ただ前に進むだけのやつだった。かっこ良かったし、きっと色んな冒険をこれからもしていくんだ。憧れだった。だけど、それはなんというか、彼女との冒険に憧れていたんだろう。すごく楽しいだろうな、わくわくするだろうし、凄い戦いを傍らで見ることが出来るのだって最高にいい。
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    ue_no_yuka

    DONE拾漆
    籠鳥檻鷹 中の下 鷹山は暗闇の中にぽつりと浮かぶ灯火に向かって冷たい廊下を歩いていた。灯火から声がするのだ。誰の声とも分からない、穏やかで優しい声。鷹山はただぼんやりと灯火に向かって歩いていた。奥の間に入ると皆正座して、真ん中に立つ雲雀を見ていた。雲雀は鷹山を見てにこりと笑った。背後の扉がひとりでに閉まった。
    「鷹山も、そこに座りなさい。」
    雲雀に言われて、鷹山は近くにあった座布団の上に腰を下ろした。部屋の中には沢山の灯火があって、鷹山は揺れるその炎をただ見つめていた。ふと鷹山は無数に点る灯火の中に、刀掛けに乗った一振の美しい刀があることに気付いた。鷹山は吸い込まれるようにその刀に魅入った。錆、刃こぼれひとつない美しい刀身は、灯火に照らされて揺らめくように輝いていた。雲雀は刀を手に取ると、灯火に刀を近付けた。刀身が灯火を写して炎の色に染まり、ぼんやりと光った。雲雀は部屋の真ん中で舞を舞い始めた。鷹山はただその一振の刀をじっと見つめていた。その美しさ、包み込まれるような温かな光、どこからともなく聞こえる優しい声。その心地良さは眠気のようで酔気のようで、何もかもがどうでも良くなるような、そんな感覚だった。優しい声は止めどなく語りかけた。
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