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    番長

    いずみのかな

    LÀM XONGパトレイバー ごとしの この冬の「一番長い日」からもうすぐ半年。
    紫陽花 東京地検から外に出たとき、空は薄鈍とも薄墨ともつかない色に染まっていた。泣き出すまで間もなさそうだ。
     行儀が悪いと解っていながらも、しのぶは小さく舌打ちした。失敗した。今日は終業までならなんとか持つだろう、となんの根拠もなく思い込んで、今朝出勤時に傘を持って出なかったのだ。二課まで戻れば置き傘があるが、果たしてそれまで雨雲が待ってくれるかどうか。
     見上げた霞ヶ関の空は、官公庁の高層ビルに囲まれてひどく窮屈そうだった。横手には、暗い煉瓦色をした農水省のビルの壁が見える。目の前に見える国道一号線には車が溢れていたが、そのエンジン音はここまでは響いてこなかった。
     これからすぐに二課へと帰るなら、地下道から丸の内線に乗り、JRの駅に出ればいい。しかし、しのぶはこのあと警視庁に立ち寄り、その足で警察庁に出向き、最後に文部省にてちょっとした用事を済ませて、ようやく二課棟へと帰還することになっていた。この中でも曲者なのが文部省で、他の場所は営団地下鉄霞ヶ関駅で繋がっているというのに、このブロックだけは銀座線虎ノ門駅が最寄なのだ。だから、地下道を使っての移動に限界がある。どうしても地上を歩いていかなければならず、いざとなったら雨に濡れることも覚悟しなければならないだろう。
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