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    突っ込みどころ満載

    amamatsu_lar

    MOURNING以前書いたssです。現代に転生した記憶持ちのジャンとマルコが、みんなが死ぬ未来を回避しようとする話。
     最終回と矛盾している&突っ込みどころ満載なので没の予定だったのですが、ここなら良いかなと思って公開することにしました。供養させてくださいorz
     なんでも許せる方向け、かな。字数の都合で前半のみです。
    ……………………
     記憶のふたが開いたのは、偶然のことだった。
     転がっていった野球ボールを追いかけて道路に飛び出し、車にはねられた時。
     生死の境をさまよいながら、長い幻覚を見たのだ。

     幻覚の世界は、まるでファンタジー漫画のようだった。俺たちが暮らす場所は三重の壁に囲まれており、その外側では恐ろしい巨人が跋扈している。
     その世界の俺は、今の俺と同じように母ちゃんの作るオムレツが好きだった。

     ある日、一番外側の壁が壊されて、大勢の人が死んだ。
     俺は内地で安全に暮らす権利を得るために、訓練兵団に入った。
     俺には好きな子がいて、大っ嫌いな野郎がいて、大切な親友がいた。

     ここまでは、幸せだった。
     巨人はおっかねぇが、少なくとも俺の人生には関係がない。俺は順調に成績を上げて、憲兵団行の切符を手に入れた。

     それなのに。
     たくさんの仲間が死んだ。
     俺はなぜだが調査兵団に入って、巨人どもと戦った。
     巨人だけじゃねえ。
     大勢の人を殺した。
     当初は想像もつかなかったような世界の真実に触れ、決して取り去れないほど重い、憎悪を知った。

     最期に大きな光るムカデのようなものからガスが噴射され 5032