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    素数

    ngmch_

    PAST😕拝君2周年おめでとうございます🧃
    ふわおりウェブオンリーの際に展示しておりましたSSを2本公開いたします👏
    不破さんの部屋で寝落ちてしまった織部相手に不破さんが年齢相応にやきもきするお話です。

    こちらのお話は既刊「複素数a+b i ただしb≠0」にも収録されております。
    非公開にする予定は今のところ未定です。ご留意ください🙇‍♀️2024年9月ファべプチに残部持っていきます
    今日、いちばんにあなたの声が / 昨日、夢のさいごから   今日、いちばんにあなたの声が


     今日は朝まで遊ぼうね、と言っていたのは俺でなくあいつの方だったのに、当の本人は先程、俺が攻略途中だったゲームの中ボス戦に手を拱いているうちに勝手に俺のベッドに潜り込んで寝てしまった。

    父は二日前から出張、母は夕飯の準備を済ませそのまま夜勤に出かけており、不規則なシフトでの勤務が多いふたりでも、両親揃って一晩留守にするのはかなりレアなケースで、その事を聞いた織部は、俺が言わんとしている事を勝手に悟った顔をして、へえ、と笑った後に、
    「じゃあファーさん、その日は朝まで遊ぼうね。」
    そう言って、もう一度笑った。


     夕方、駅前のスーパーであれこれ夜食になりそうなものを買い込んで、その足で俺の家までやって来た。両親に織部が訪れることは伝えていなかったが、とにかく頻繁に来るもので、その日も一人分よりかなり多めに米が炊かれていた。そして、コンロに置かれたままの鍋にはとにかく具沢山の味噌汁だか煮物だか分からないような汁物。放っておいたら野菜を食べない俺のために、肉も野菜もありったけ放り込んで作られる味噌汁は立派におかずとして扱える。今日のはさつまいもと蓮根と人参の根菜中心の具材に、豚肉と薄揚げまで入って少々油っぽい仕上がりだが、さっき炊き上がったばかりのご飯にかけると良さそうだ。さつまいもが入っている時は、仕上げに七味をかけて食うのが一番うまい。冷蔵庫を開けると、「夕飯に食べること」とメモの貼り付けられた銀色のボウル。きっと中は葉物野菜とトマトと市販のポテトサラダか何かを放り込んだサラダが入っている。何度も見ないフリをして別のものに手をつけ、その度に量が減っていないと気づいた母にボウルいっぱい食わされるのを繰り返している。コレは正直気に入らないので織部にも処理を手伝わせるとして、その奥に昨晩の揚げ物の残りがあったはずだから、もし俺だけならこれでとりあえず十分だが、今日はもう一人食い盛りがいる。追加で即席麺でも食えば、と思っていたが、織部は冷蔵庫を開けながら別の提案をする。
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    nanndemo_monyo

    DONEディミアネ(NL)。昨晩から気が狂ったように書き続けている。多分蒼月√五年後クリア前くらいの時空。素数を数える描写を入れ損ねた。
    アネットに抱きつかれて素数を数える殿下(タイトルメモまま)「きゃあああっ!」
    「どうした!敵襲か!」
    蹴破る勢いで扉を開くと、どっと何かが飛び込んでくる。アネットだ。理解するより早く構えていた手槍を室外へと放る。敵影はない。侵入された形跡も不審な点もなく、ただ慌てる彼女だけが異常事態を知らせている。
    「ど、どうしたんだ」
    声が上滑りしそうだった。腹の上の方に柔らかい感触があたっていることから気を逸らした。心音が無闇にうるさい。彼女が落ち着くまでは、と平静を保とうとするが、アネット自身はそれどころではない。
    「く、蜘蛛、蜘蛛が……!」
    「……蜘蛛?」
    「さっき鏡見てたら、背中に、背中にくっついてて……!」
    頭越しに覗き込むと、確かに白い布地に虫が張り付くようにしていた。比較的小さな、確か毒のない種類だったと思う。大事ではなかったことに安堵しつつ、手を伸ばす。指を伸ばせば自然とそちらへ移動してきたので、窓の外へと逃してやった。その様を見届けて、ようやくアネットは俺から離れた。
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