手練の唇、手管の腕。手練の唇、手管の腕。


　それは単なる偶然だった。

　あ、とかすかな声が聞こえた気がして、ルー・シモンズはペンを走らせていた手を止めた。
「どうした」
　視線の先には、ちらりと覗く緑の長衣。
「……いや」
　なんでもないよ、と事務所奥にある簡易キッチンからいらえが返る。後を追うように、水の流れる音がした。

　実務が忙しいからと事務仕事に目を背けていた結果、溜まりに溜まった書類の山。ひとりでは到底無理だと泣きつかれ、仕方なく残業代の上乗せという形で手伝いを引き受けることになったのだが、そろそろ日付が変わろうという時刻。
　流石に腹が減ったなということで、夜食代わりに依頼人から貰った果物でも食うかという話になった。
「俺が剝いてくるから、ルーは続きを頼むよ」

都說了糖果不能隨便亂吃！🍬Alban一手插腰，一手將手機嘟到Sonny的眼前，
「你要不要解釋一下，這到底是什麼意思？」
亮著的螢幕顯示的是Sonny在新人出道前po的貼文。
「Sonny究竟還想要幾個人叫你おにぃ呢？」Alban面帶世界上最和藹的微笑，歪頭詢問。

「這…當然是越多越好不是嘛。」Sonny傻傻的照實回答。「Alban你該不會為了“這種小事”吃醋了吧？」
不說還好，Sonny這句話一出口，隱忍多日的小醋桶終於被整缸打翻。
「抱歉哦！我就是對“這種小事”吃醋的傻瓜！」Alban惱怒抓起一旁的玻璃杯，將杯內的水全潑了出去。
「Sonny是大笨蛋！」Alban拋下這句話就奪門而出。

水珠從Sonny的頭頂流下，緩緩滑過臉頰，濡濕的瀏海軟軟的垂在眼前，遮住了他的視線。

L.letterきっかけは些細なことだったはず。たまたま急ぎの伝言を頼まれ、メールを送るよりも直接伝えたほうが早いと思ったから、受付のヒバリから適当な紙とペンを借りてそれを書いた。半ば書き殴ったそれはお世辞にも上手いとは言えない。ただ、受け取った彼の言葉は今でも鮮明に覚えている。
―――お前は、こういう字を書くんだな。
なんてことない紙をジッと見つめながら紡がれた、視覚からそれを味わっているような声。
あの時の真意は、わからないまま。


『アーディルへ
先日のサバイバルミッション、ご苦労だった。皆、大きなケガもなく帰還してくれて何よりだ。これも、お前のおかげだな。何か欲しいものはないか？　お前の日頃の働きを労いたい。返事を待っている。　ジュリウス・ヴィスコンティ』