雨
結月(ゆづき)
DONEリプ貰った内容で短編書くという企画をお試しでやってみました!リプ頂いたのが下記です。言わせたいセリフ
「君には僕しか居ないでしょ」
「守ってやる」
シチェーション「雨の中」
アイテム「アンクレット」
終わりが中途半端だけど気にせずポイ
(シンキラ)
雨降る中、共に私服で傘を差して道を歩いていた。
「キラさん。俺、渡したい物があって⋯⋯」
キラの少し後ろを歩いていたシンが、突然そんな事を言ってきた。
振り返ると、ガサゴソとコートのポケットから何かを取り出していた。
片手で差し出されたそれは手のひらサイズの小包。
「⋯⋯開けてみてもいい?」
本当なら雨の降る道で開けるべきでは無いのだろうが、シンからの贈物という事もありすぐに見たくなった。
傘が邪魔で開けずらかったが、どうにか包みを剥がしケースを開けると、中に入っていたのは細身のシルバーのチェーン。
「これ⋯⋯」
「足につけるやつなんです。アンクレット。これなら付けてても邪魔にならないかと思って」
1136雨降る中、共に私服で傘を差して道を歩いていた。
「キラさん。俺、渡したい物があって⋯⋯」
キラの少し後ろを歩いていたシンが、突然そんな事を言ってきた。
振り返ると、ガサゴソとコートのポケットから何かを取り出していた。
片手で差し出されたそれは手のひらサイズの小包。
「⋯⋯開けてみてもいい?」
本当なら雨の降る道で開けるべきでは無いのだろうが、シンからの贈物という事もありすぐに見たくなった。
傘が邪魔で開けずらかったが、どうにか包みを剥がしケースを開けると、中に入っていたのは細身のシルバーのチェーン。
「これ⋯⋯」
「足につけるやつなんです。アンクレット。これなら付けてても邪魔にならないかと思って」
komaki_etc
DOODLE雨想。春の雨、早朝のドライブ早朝水族館 くしゃみをひとつすると、雨彦さんが「寒いか?」と尋ねた。そりゃあ朝の五時なんて、まだこの季節は肌寒いに決まっている。もう少し厚手の服を着て来ればよかった。
「風邪引かないでくれよ」
「お気遣いどうもー」
こんな時間のドライブは、酷くさみしい。歩道も車道も広々としていて、電柱が所在なさげだ。空が少し灰がかっている。仄明るい街並みはまだ寝息をたてていた。
「雨彦さん、眠くないのー?」
「ああ、しっかり目が冴えてるな。昨夜はよく眠れたようだ」
「それはなによりー。僕はまだ眠いなー」
「寝てていいぜ。着いたら起こすから」
ぐんぐんと進む車の心地に、つい頭がうとうとしてくる。身体に響く静かな振動は、ベッドの中とは違う安心感があった。雨彦さんは運転が上手い方だと思う。気持ち悪い揺れを感じたことはない。
1706「風邪引かないでくれよ」
「お気遣いどうもー」
こんな時間のドライブは、酷くさみしい。歩道も車道も広々としていて、電柱が所在なさげだ。空が少し灰がかっている。仄明るい街並みはまだ寝息をたてていた。
「雨彦さん、眠くないのー?」
「ああ、しっかり目が冴えてるな。昨夜はよく眠れたようだ」
「それはなによりー。僕はまだ眠いなー」
「寝てていいぜ。着いたら起こすから」
ぐんぐんと進む車の心地に、つい頭がうとうとしてくる。身体に響く静かな振動は、ベッドの中とは違う安心感があった。雨彦さんは運転が上手い方だと思う。気持ち悪い揺れを感じたことはない。
れなーど
TRAININGイメージしている曲があるので大々的には投稿してないです。よかったら。チャ→AA。ノ版は催花雨
菜種梅雨ひやりとした雨。春特有の冷たさを孕んだ雨が、自分たちの傘を強めに叩く。
先程まで色鮮やかだった春に霞がかかり、世界の境目があいまいになる。
ああ、昔こうやって4人で傘をさして歩いたことがあったっけ、とチャンドラは思う。その時も今と同じように群青の彼が隣にいて、その後ろを体格の違う2人が着いてきていた。
あれはいつの事だったか。懐かしいなぁ。
……もしかしたら、今も俺たちの後ろに着いてきているんじゃないか。
そう思って、チャンドラは後ろを振り返ってみた。けれど、やはりそこには何もいなかった。今はやっぱり2人しかいない。
核爆発の影響で、彼女のいる場所に行くには、少なくとも百年以上は必要だという。報告の場所にいた誰しもが、彼の方を見て案じているのに気付いた。その目線を切るように、彼は目を閉じた。くそ。彼女に会いたいのはあいつだけじゃないんだぞ。チャンドラは苦い表情をしたくなるのをぐっと堪えてそう思った。
819先程まで色鮮やかだった春に霞がかかり、世界の境目があいまいになる。
ああ、昔こうやって4人で傘をさして歩いたことがあったっけ、とチャンドラは思う。その時も今と同じように群青の彼が隣にいて、その後ろを体格の違う2人が着いてきていた。
あれはいつの事だったか。懐かしいなぁ。
……もしかしたら、今も俺たちの後ろに着いてきているんじゃないか。
そう思って、チャンドラは後ろを振り返ってみた。けれど、やはりそこには何もいなかった。今はやっぱり2人しかいない。
核爆発の影響で、彼女のいる場所に行くには、少なくとも百年以上は必要だという。報告の場所にいた誰しもが、彼の方を見て案じているのに気付いた。その目線を切るように、彼は目を閉じた。くそ。彼女に会いたいのはあいつだけじゃないんだぞ。チャンドラは苦い表情をしたくなるのをぐっと堪えてそう思った。
れなーど
TRAININGイメージしている曲があるので大々的には投稿してないです。よかったら。ノ→AA。チャ氏版は菜種梅雨。
催花雨あの忌々しい春から、早くも一年が経ってしまった。
オーブの木々は白い花を咲かせ、風も草木も若々しく踊っている。黄色い帽子を被った子どもたちが街を行き交い、真新しい白いシャツを着た若者も慌ただしく電車に乗り込む。
コンパスの活動はというと、とうの昔に再開されている。今頃、モルゲンレーテの工廠では着々と新造艦が生み出されているところだろう。
すい、と視界の端を鳥が飛んでいく。長い尾羽を靡かせて、遥か彼方からやってきた鳥だ。
―――誰かが「時間が解決することもあるさ」と声を掛けてくれた。自分もそう信じていた。けれど、彼女はいつまでもいつまでも心から離れちゃくれなかった。その言葉の、優しい嘘とはこういうことを言うのだという、本当の意味に気付くのに一年かかった。
530オーブの木々は白い花を咲かせ、風も草木も若々しく踊っている。黄色い帽子を被った子どもたちが街を行き交い、真新しい白いシャツを着た若者も慌ただしく電車に乗り込む。
コンパスの活動はというと、とうの昔に再開されている。今頃、モルゲンレーテの工廠では着々と新造艦が生み出されているところだろう。
すい、と視界の端を鳥が飛んでいく。長い尾羽を靡かせて、遥か彼方からやってきた鳥だ。
―――誰かが「時間が解決することもあるさ」と声を掛けてくれた。自分もそう信じていた。けれど、彼女はいつまでもいつまでも心から離れちゃくれなかった。その言葉の、優しい嘘とはこういうことを言うのだという、本当の意味に気付くのに一年かかった。
はじめ
INFO2024年5月5日発行東2ホール 二41a/クーデター
雨想/B5/162頁/R18/1800円(イベント頒布価格) 2023年2月から現在までのWEB再録&描き下ろし 雨想まとめ本第三弾です。(掲載順不同) 11
memeko_bond
SPOILER強火の捏造。目々子式フィアンセのスーツ上着有ver.
フリル襟とフレアパフスリーブのシャツに合わせて襟ぐりと袖口のボタン開口部が広め。前留めは1ボタンで丈は短い。“遠目にモブ”感大事
04/22 差分追加
前開きのさらに短い上着。モブ感が薄れてよりオシャレ着の印象。式典や来賓接待の時に着てそう
04/24 差分追加
雨避け付きコート風。ローブっぽくてスーツからは逸脱。 3
ahotamanZ
INFO6/2パバステ現地での雨想新刊サンプルです。全年齢/24P/最近雨彦の部屋に本が増えてきたことを知った想楽が、雨彦の家にいくたびに本を借りて、彼を思う時間を増やすお話です。 10
おさかなぱらいそ
DOODLE室町から現代まで、なーんかすれ違っててくっつかなかったポルさんと菊さんが、ポルさんが動いたことにより進展してく、っていう感じです。いろんな「雨」と絡めて話進めたいなという野望🤤
紫陽花の時期に告白して、一年後、菊さんから「来年は、あなたのおうちで一緒にブーゲンビリアを見たいです」って言って無事くっつく☺️💕セリフのセンス皆無☺️💕💕💕 4
おさかなぱらいそ
DOODLE⚜️ポル♀菊♀ リップ⚜️お互いのリップを塗りあいっこする百合ポル菊。。
こういう百合百合しいシチュだいすき🤦♀️💓💓💓
この休みの間に描きかけになっとったやつ完成させたい。でも他にも描きたいのありすぎて、、
梅雨の時期から描き初めて、現実の時間とリンクさせながら1年かけてくっつくポル菊を(雨ネタで)!と思っとったのにもう盛夏😎🫰
おさかなぱらいそ
DOODLE翠雨(ポル菊)雰囲気マンガ(という程の長さもないですが...)です。
夏の初めに、草木の青葉に降り注ぐ癒しの雨を翠雨というのだとか。。
描いてから思ったけど時代物?でも良かったかなあ😌
私ポルさんの目と雨の話多いかも笑 4
レイカ
DONE地球に来た設定のエメロード姫。地球の服を着せています。晴れの日が多いセフィーロ出身のエメにとっては珍しいであろう、雨の中に佇んでもらいました。
セフィーロは、エメさんの心が安定して祈れていたころはきっと晴天続きだったよね。
湿血帯(親彦)
MAIKING💍装身具シリーズ……のつもりだが2枚で止まってるやつ。ライドウ:アクアマリンの指輪『外待雨で柘榴の水溜り』より。良き水を味方にし、水難から装備者を護る。
ルイ:黒真鍮の蛇『虚実皮肉のあわい』より。これはほぼ使い魔、剥製を素材に造り出された為、本当の真鍮では無いと思われる。赤眼は石の様な光沢。 2
temaribana_36
DOODLE4/12「君を好きであるために」のちょっとだけ感想落書きです。さくのなさんにはいつかこのシナリオ回したい〜!と思っていたので、念願叶いましたありがとうございました😌🤝
このシナリオは諸刃の剣でむしろKPしか苦しくない可能性まであるんですが、やはりとてもいい味が出ますね…👍
椿木は大変苦しかったです😌
シナリオのネタバレと、少しだけ「雨上がりの世界で君と」のネタバレも含みます⚠️⚠️
cotton-rabbit
MOURNINGお酒飲まされて酔っぱらって雨彦さんにお迎えに来てもらう都築さん。全部捏造だぞ!!現実逃避という名の駄文。 テーブルの上のスマートフォンがけたたましく鳴り響く。恋人の帰りを今か今かと待ちわびていた雨彦は、一つ息を吐いて画面に映る名前を視界に入れた。
「……渡辺サン?」
首を傾げて通話ボタンを押す。聞こえた声は至極慌てている様子だった。
「雨彦! ごめん! 圭さんが……」
恋人の名が出た途端立ち上がり、一つ二つ言葉を交わして車の鍵を手にし部屋を飛び出した。
車を駐車場に停め、たどり着いたは大衆居酒屋。個室にいるという彼に教えてもらった部屋の番号を見つけると何の躊躇いもなく襖を開ける。
—―そこにいたのは。
「あ、雨彦。……あ、あの……これはですね……」
何故か敬語になっている渡辺を一瞥し、テーブルに突っ伏して寝息を立てている金色の髪の傍に駆け寄る。
2204「……渡辺サン?」
首を傾げて通話ボタンを押す。聞こえた声は至極慌てている様子だった。
「雨彦! ごめん! 圭さんが……」
恋人の名が出た途端立ち上がり、一つ二つ言葉を交わして車の鍵を手にし部屋を飛び出した。
車を駐車場に停め、たどり着いたは大衆居酒屋。個室にいるという彼に教えてもらった部屋の番号を見つけると何の躊躇いもなく襖を開ける。
—―そこにいたのは。
「あ、雨彦。……あ、あの……これはですね……」
何故か敬語になっている渡辺を一瞥し、テーブルに突っ伏して寝息を立てている金色の髪の傍に駆け寄る。