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    200

    オルト

    TRAINING200日目 1033文字
    無自覚両片想い
    「たーいがきゅんっ!」
    「……なんだ、おめぇもサボリか?」
     昼休みの少し前、校舎裏の人通りの少ない木陰で昼寝をしてたら、テンションの高い声に起こされた。
    「やだなぁ、真面目なおれっちがサボリなんてするわけ無いでしょ」
    「普段は自分の真面目なとこ否定してるくせに」
    「う……そ、それはおれっちのキャラづくりであって……」
     急にたじたじになるカズオは、見ていて面白い。カズオは、真面目な部分について言及されるとこうなる。だから俺は、時々こうしてカズオを揶揄ってしまう。
    「ま、なんでもいいけど静かにしろよ。せんせーにバレんだろ」
     俺は身体を起こして一つ伸びをすると、寝ていた足元のところに座りなおした。
    「おめぇも座れば?」
    「あ、うん」
     空いたスペースをポンポンと叩くと、カズオは鞄を抱えて座った。
    「タイガきゅん、いつもここにいるの?」
    「まぁ、だいたいここ。つーかおめぇなんでこんなところ来たの?」
    「んー? タイガきゅんのことだからサボってると思って探してたんだ。おれっちはさっき会社から学校来たんだけど、もうこんな時間だから午後の授業から出ようと思って」
    「やっぱサボリじゃん」
     俺が 1077