Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    GS

    tang_soliloquy

    DONE二年二月十四日の七マリ。時期外れですがバレンタインネタ。
    以前アンケを取った『CP創作お題をアンケで決める』で1位だった『熱があるのに』をクリアするのにこれしか思い浮かばなかった。
    七ツ森くんに逆チョコ用意して欲しいのは私だけではないはず……。あと七ツ森くんあの食生活とか睡眠時間とかでも滅多に体調崩さない、さりげなく健康優良児なイメージがあります(熱出し慣れてないタイプ)。
    「……ん?」
     目覚まし時計を止めてあくびをしようとして、ふと喉に覚えた違和感。「あー」と声を出してみても咳払いをしてもそれは消えず、洗顔と歯磨きを済ませて水を飲んで、やっといつもの声に近くなった。
    (湿度は……ヤバいな、四十パーセント切ってる)
     部屋の片隅に置いてある温室計に目をやると、室内はカラカラ。寝ている間に乾燥で喉をやられたのだろうと頷きながら加湿器をつけた実は、普段使いの化粧水に手を伸ばしかけて止め、その隣のボトルに――スペシャルケアのラインナップに指先をかける。
    (こんだけ乾燥してるし、ちゃんと保湿しとかないと……って、気合い入れたい言い訳なんですけど)
     今日は二月十四日。少し――いや、だいぶ期待している、特別な日だ。ほんの一週間ほど前にも実の誕生日という特別な日があったのだが、それはそれ、これはこれ。バレンタインをこんなに心待ちにするだなんて、去年までの自分に言っても信じてもらえないだろう。
    8742

    totonton88

    MOURNING気の向くままに書いてたら完全にまとまりがなくなってしまったので供養。
    設楽聖司(30)のコンサートを聴きに行った女子高校生の手記みたいなもの。
    設バン要素はほんの匂わせ程度。というかそもそも設楽聖司がほとんど登場しない。いつかどうにかアレンジするなりまとめるなりしたい。

    ※35歳にするか30前後にするか迷いに迷って30歳にした結果、GS4とパラレルみたいな世界線になってしまったのでご承知おきを…
    初恋のバラード その音色を、わたしはきらきらと煌めくダイヤモンドみたいだと思った。
     見た目はまるで繊細で、でもほんとうは何よりも強くて、ひとたび光を当てれば虹色にだって輝く、ダイヤモンドのような音。
     象牙の板を叩くだけで産まれるその音色に、わたしにはどうあがいても手に入りそうにないその音色に、羨望とか嫉妬とか、ありとあらゆる感情を抱いた。コンサートが終わり、帰り支度を始めるざわついた観客席の中で、わたしは誰も居なくなったステージを眺めてさめざめと泣くことしか出来なかった。

     ◇◇◇

     小さいころからわたしは、母に連れられてクラシックのコンサートを聴きに行くことがよくあった。
     母は、自分がなれなかった「ピアニスト」という夢をどうにかしてわたしに押しつけたいらしく、プロの演奏をわたしに聴かせてはやれこの人はこういう特徴があるだのこの人は何歳のころにあのコンクールで優勝しただの、わたしが一ミリも興味のない情報をべらべらと喋るのが好きだった。
    3770