春名
kikinanana666
MOURNINGはるはや(春名視点)放課後、いつもなら部活でメンバーと集まって雑談やらバンド練習をするけど今日は部活は無し。ナツキにジュン、さらにはシキも用事があるらしい。適当に教室で友達としゃべったりアプリゲームをしてたら日はもうだいぶだいぶ下の方。見事な夕焼け空だ。
そろそろ帰るかーと荷物持って教室をでる。昇降口に向かうとき部室に課題のプリントを置いたままだったことを思い出して踵を返し部室へと足を進めた。
人気がない廊下はしんとして、遠くから運動部の声が聞こえてくる。なんとなく、いつもと世界が違うみたいでわくわくした。
部室の前にきたとき中からふと声がきこえてきて首をかしげる。
(誰かいる?)
よく聞けば女の子の声。それとハヤトの声も聞こえてきた。
あ……。
心臓が大きくはねてるのに頭から血の気がひく感覚。こういう場合は、あれだ、定番中の定番だ。
「好きです……!」
やっぱり、やっぱりだ。目の前がぐらりと揺らいだ。けどこんな展開無いわけないんだ。ハヤトは優しいし、いいやつだからモテないわけがない。
どうする?戻るか?なんて考えてたらガラリと扉が開いて女の子が飛び出してきて俺には気がつかないまま去っていく。 1244