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    ギン

    いっさ

    DONE駆け出し時代の隆文→宇宙のやつです
    全然カップリング未満だし、書いてる人間は骨の髄までギンミツなので宇宙くん好きにはそぐわないかもしれないし、色々注意です。
    黄色い夜 本当に今日はダルいことばっか起こる。深い溜息をついて隆文は我が身を呪った。
     そもそもの原因はバイトで急な欠員がでたせいだ。おかげで俺は居酒屋が一番盛況する金曜の夜に一人でキッチンをやらないといけなかった。ホールに入ってた女子大生も最近きた新人で、全然客をさばけていなかったから、俺はドリンクの面倒までみる必要があった。こんな日になんでヘルプが誰もみつからないんだ。もっと余裕持って人雇っとけよ。長年世話になっている雇い主の朴訥とした顔を思い浮かべ悪態をつく。ああイライラする。煙草が吸いたくてたまらない。文字通り息をつく間もなく働いて、閉店時間を迎えた頃には、眉間に深い皺が刻まれていた。最後の客が帰り、あとは厨房を片すだけ……と疲弊した肉体を叱咤してノロノロ元栓を確認してると「劍先輩~」と泣きそうな声で呼ばれた。嫌な予感がする、が出ていかない訳にはいかない。しぶしぶホールに出ると新人がレジの前で眉をよせ困った顔をしていた。
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