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    ニナ

    yaku_tee

    PROGRESS大学一年の謙侑話。今回は謙也編。
    ※捏造過多注意。蔵侑要素あり。未完。モブ女出没注意。言い争いの不穏な空気あり。
    話の都合上侑士と白石は東京下宿、謙也は大阪実家在住です。
    今回の話だけだと特に蔵侑要素を含みますが、しっかり謙侑のつもりで書いてます。将来的には謙侑になります。でも駄目そうな方はお気をつけください。
    完成にあたっては支部に投げると思いますが多少の変更があるかも。
    暫定無題「――よっしゃ、着いたで東京!」
     その日、忍足謙也は地元大阪から飛び出し、新幹線に揺られること二時間少々、遠路はるばる東京の地を踏み締めていた。
     一人でここを訪れるのは初めてではない。中学、高校時代にも何度か訪れたことがあるし、大学生になって四ヶ月ほど経つが、その間にも一度だけ利用したことがあった。
     だが謙也はここに来るたびにいつも同じ違和感を感じていた。ここが見知らぬ駅だからとか、見知らぬ地であるから、というわけではない。それは違和感ではなく、単純にここが違う土地である、という事実として受け止めている。そうではなく、忙しそうに周りを通り過ぎてゆく人々が、地元の人々と同じ人間であるはずなのにどこか無機質に感じられるのだ。それは、異郷の地に降り立った、という謙也の東京に対する認識がそう見せているだけなのかもしれない。何度訪れても謙也の肌がこの地に馴染むことはないのと同じように、心のどこかでここは自分の居場所ではないと感じているのだろう。
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