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    抱き枕

    Nkky_108

    DOODLEリア友から貰った『抱き枕』というお題で授業中に見た幻覚です。もしかしたら加筆修正して支部 or Twitterにも載せるかもしれません。付き合ってるし急に時空飛び越えて結婚してるので注意。「青柳くんは抱き枕って使うの?」
    「抱き枕……?」

    いつも通りの小豆沢との帰り道。多分小豆沢は帰り道の途中にあるゲームセンターの店頭のクレーンゲームを見ていったんだろうが、あまりにも唐突で思わずオウム返しをしてしまった。親しき中にも礼儀あり、と言うし機嫌を損ねてしまっただろうか、と不安になるが小豆沢は何も意に介していない様子で話をつづけた。

    「青柳くんにあんまりそういうイメージがないから気になっちゃって。あっ、答えたくなかったら無理しなくても大丈夫だよ」

    自分が抱き枕を抱えて寝ている様子は想像できないのか、うーんうーんと首をかしげている。小豆沢は自分の体より大きい枕を抱えて寝てそうだとかしょうもないことを考えている自分に苦笑する。今は俺のことについてきかれているのだからきちんと答えなくては。

    「抱き枕は使わないな。寝るときは静かに寝たい。抱き枕を抱えて寝ようとしたこともあるんだが、どうしても人がいるような気分になるんだ。それ以降は抱き枕は使わなくなってしまったな」

    部屋に誰かがいる、ということは部屋に家族がいる気分がする、という意味でもある。家族は昔から俺にとってプレッシャー 1690