メルズ前沼。
DONEサイバー三人組と、遊園地既視感。(サイバー三人組)
私の名前は、サイバー四号。
今日私達三人は、始祖様のご命令で人間の姿に変装した後、とある場所に来ている。
「大人三名様で宜しかったでしょうか?」
“ そうだ ”
「ではこちら、大人三名様分のチケットとなりますのでお受け取り下さい!」
“ 了解した ”
「それでは本日は楽しんで、行ってらっしゃい!」
目の前には満面の笑みで手を振る人間の女。
渡された“ チケット ”と言う紙を受け取り、私達は人間達の列から離れる。
“ 任務の一つを完了した ”
“ 了解、次の任務に移る ”
“ 次の任務は、このちけっとを持ちゲートを潜ることです ”
こくり、と私達は頷き合って“ 入場口 ”と書かれたゲートを潜る。
2252私の名前は、サイバー四号。
今日私達三人は、始祖様のご命令で人間の姿に変装した後、とある場所に来ている。
「大人三名様で宜しかったでしょうか?」
“ そうだ ”
「ではこちら、大人三名様分のチケットとなりますのでお受け取り下さい!」
“ 了解した ”
「それでは本日は楽しんで、行ってらっしゃい!」
目の前には満面の笑みで手を振る人間の女。
渡された“ チケット ”と言う紙を受け取り、私達は人間達の列から離れる。
“ 任務の一つを完了した ”
“ 了解、次の任務に移る ”
“ 次の任務は、このちけっとを持ちゲートを潜ることです ”
こくり、と私達は頷き合って“ 入場口 ”と書かれたゲートを潜る。
メルズ前沼。
DONE理解不能の、その先に(サイバー一号)理解不能の、その先に(サイバー一号)
私の名前は、サイバー一号。
X様や始祖様に仕える為に作り出された、元は人間だった存在だ。
人間だった時の記憶は、他の仲間達と同じく私にも備わっていない。
ただ私をお作りになった方が、お前達が人間だった時の記憶は消したと、そう言っていたからインプットされた。
“ 此方一号、様子はどうだ ”
“ 三号、異常は無しです ”
“ 四号、同じく異常は無い ”
仲間達との定時連絡を終えて、私はその結果を報告する為に踵を返す。
と、不意にぽつりと私の頬に冷たい水が落ちて来た。
空を見上げてみれば、朝から曇天だった空が暗い。
それが雨だと気付いた時には、私は既に所々崩れた建物の中に居た。
外は既に、建物を打ち付ける程に酷い雨が降り続いていた。
1618私の名前は、サイバー一号。
X様や始祖様に仕える為に作り出された、元は人間だった存在だ。
人間だった時の記憶は、他の仲間達と同じく私にも備わっていない。
ただ私をお作りになった方が、お前達が人間だった時の記憶は消したと、そう言っていたからインプットされた。
“ 此方一号、様子はどうだ ”
“ 三号、異常は無しです ”
“ 四号、同じく異常は無い ”
仲間達との定時連絡を終えて、私はその結果を報告する為に踵を返す。
と、不意にぽつりと私の頬に冷たい水が落ちて来た。
空を見上げてみれば、朝から曇天だった空が暗い。
それが雨だと気付いた時には、私は既に所々崩れた建物の中に居た。
外は既に、建物を打ち付ける程に酷い雨が降り続いていた。
メルズ前沼。
DONE此方企画作品の内容となってます。貴方から、貴方へ(サイバー三号ver.)貴方から、貴方へ(サイバー三号)
私の名前は、サイバー三号です。
私には他の仲間達がまだ二機、居ます。
私達は日々、私達の敬愛する始祖様達の為に奮闘しています。
一号、四号と共に。
何故二号が居ないのかは、分かりません。
他の仲間達に聞いてみても、理解不能だと言われました。
「Hey!サイバー三号じゃねぇか!」
“ お疲れ様です、ジェームス様 ”
手下の眷属様達を引き連れて、ジェームス様が屋敷に戻られました。
ぺこり、と頭を下げた私に、ジェームス様はガシガシと私の頭を撫でて笑う。
「相変わらずお前達は堅苦しいなァ!ちょっとは笑え!」
そうジェームス様が仰るけれど、私達に“ 笑う ”と言う感情は、理解不能です。
ですが、それでも始祖様達は、何故か私達に話し掛けて下さります。
1594私の名前は、サイバー三号です。
私には他の仲間達がまだ二機、居ます。
私達は日々、私達の敬愛する始祖様達の為に奮闘しています。
一号、四号と共に。
何故二号が居ないのかは、分かりません。
他の仲間達に聞いてみても、理解不能だと言われました。
「Hey!サイバー三号じゃねぇか!」
“ お疲れ様です、ジェームス様 ”
手下の眷属様達を引き連れて、ジェームス様が屋敷に戻られました。
ぺこり、と頭を下げた私に、ジェームス様はガシガシと私の頭を撫でて笑う。
「相変わらずお前達は堅苦しいなァ!ちょっとは笑え!」
そうジェームス様が仰るけれど、私達に“ 笑う ”と言う感情は、理解不能です。
ですが、それでも始祖様達は、何故か私達に話し掛けて下さります。
メルズ前沼。
DONE此方企画内容の作品となってます。貴方から、貴方へ(サイバー四号ver.)貴方から、貴方へ(サイバー四号ver.)
私の名前は、サイバー四号。
今私は、目の前に置かれた一枚の手紙に理解不能なエラーを起こしている。
シンプルなデザインに宛名の無い手紙が今朝、始祖様から届けられた。
その時の始祖様は「ちゃんと大事に、必ず目を通すこと」と言って、何故か私の頭を撫でて微笑んでいた。
“ 理解不能だ ”
けれど始祖様が言うなら仕方ない。
紙を持つのは······本当は少し苦手だ。
この爪は何でも切ってしまうから。
私はちらりと部屋にあるゴミ箱に目を向ける。
そこにあるのは、始祖様達に書くはずだったメモの残骸。
私が、切って破ってしまった紙の束。
“ 始祖様は人間が書いたと言っていたが······ ”
再び机の上に置かれた手紙を見る。
2222私の名前は、サイバー四号。
今私は、目の前に置かれた一枚の手紙に理解不能なエラーを起こしている。
シンプルなデザインに宛名の無い手紙が今朝、始祖様から届けられた。
その時の始祖様は「ちゃんと大事に、必ず目を通すこと」と言って、何故か私の頭を撫でて微笑んでいた。
“ 理解不能だ ”
けれど始祖様が言うなら仕方ない。
紙を持つのは······本当は少し苦手だ。
この爪は何でも切ってしまうから。
私はちらりと部屋にあるゴミ箱に目を向ける。
そこにあるのは、始祖様達に書くはずだったメモの残骸。
私が、切って破ってしまった紙の束。
“ 始祖様は人間が書いたと言っていたが······ ”
再び机の上に置かれた手紙を見る。
メルズ前沼。
DONE此方企画作品となってます。貴方から、貴方へ(ジョニボスver.)貴方から、貴方へ(ジョニボスver.)
ある日、仕事をしていた私に私のKittyの一人が執務室を訪れた。
「ボス、ボス宛に何枚か手紙が届いてますよ」
「私に?」
一体誰だろうかと持って来たKittyに礼を言って受け取れば、それは私の家族達からの手紙だった。
私が手紙を読んでいる間、Kittyは紅茶を淹れて出してくれる。
「何時もすまない、私のKitty」
「いえ、ボスには少しでも寛いで欲しいですから····最近は特に働き詰めですし······」
ちゃんと休んでますか?と首を傾げるKittyに軽く笑って頷く。
私達始祖の吸血鬼達に“ 睡眠 ”と言う物は必要無い。
無くとも人間の血を吸えば疲労は回復するし、飢えも満たせるからだ。
2127ある日、仕事をしていた私に私のKittyの一人が執務室を訪れた。
「ボス、ボス宛に何枚か手紙が届いてますよ」
「私に?」
一体誰だろうかと持って来たKittyに礼を言って受け取れば、それは私の家族達からの手紙だった。
私が手紙を読んでいる間、Kittyは紅茶を淹れて出してくれる。
「何時もすまない、私のKitty」
「いえ、ボスには少しでも寛いで欲しいですから····最近は特に働き詰めですし······」
ちゃんと休んでますか?と首を傾げるKittyに軽く笑って頷く。
私達始祖の吸血鬼達に“ 睡眠 ”と言う物は必要無い。
無くとも人間の血を吸えば疲労は回復するし、飢えも満たせるからだ。
メルズ前沼。
DONEボスと手下ちゃん(21ジョニボス)ボスと手下ちゃん(ジョニボス21ver.)
一人の女が息を切らしながら路地裏を駆ける。
赤い満月を背中に向け、女は迫り来る影に怯えていた。
「っ······はぁ、はぁ······いやっ、来ないで!!!」
「今度は鬼ごっこか?子供騙しな遊びだな」
その逃げる女の背中を追いながら、一人の男が笑みを浮かべる。
始まりはボスが今日、お腹が空いたと言ったから。
ただ、それだけ。
適当に声を掛けて来た女をボスに会わせてやった。
唯の人間がボスに喰われると言うならこの人間だって本望だろうに、この女はあろうことか、ボスが吸血鬼だと知った瞬間から逃げ出した。
「······ボス、俺が行きましょうか?」
「ははっ!これぐらい構わんよKitty。お前の手を煩わせる程じゃない」
1388一人の女が息を切らしながら路地裏を駆ける。
赤い満月を背中に向け、女は迫り来る影に怯えていた。
「っ······はぁ、はぁ······いやっ、来ないで!!!」
「今度は鬼ごっこか?子供騙しな遊びだな」
その逃げる女の背中を追いながら、一人の男が笑みを浮かべる。
始まりはボスが今日、お腹が空いたと言ったから。
ただ、それだけ。
適当に声を掛けて来た女をボスに会わせてやった。
唯の人間がボスに喰われると言うならこの人間だって本望だろうに、この女はあろうことか、ボスが吸血鬼だと知った瞬間から逃げ出した。
「······ボス、俺が行きましょうか?」
「ははっ!これぐらい構わんよKitty。お前の手を煩わせる程じゃない」
メルズ前沼。
DONEボスと手下ちゃん(ジェボス)ボスと手下ちゃん(ジェボス)
こんな筈じゃ無かった。
どうして、と呟いても答えを返してくれる人は居ない。
ただ吸血鬼達の集いに参加して、俺達は邪魔にならないよう静かに隅の方に控えていただけだ、ボスの眷属として。
「はっ!雑魚吸血鬼の下層階級が調子に乗りやがって!!」
「っ!!······ぅ······っ······」
壁に叩き付けられた身体は吸血鬼なのに言う事を聞かず、他の仲間達もボロボロに傷付けられて意識を失っている。
それもそうだろう、だって相手は俺達より強い上流階級の吸血鬼達だから。
どうして、何故、と頭で考えてみても傷付けられた頭ではろくな思考も浮かばない。
「良いか良く聞け?······てめぇ等はお情けで始祖様のジェームス様に眷属にされてんだよ、てめぇ等の価値なんざ······クソ程もねぇんだよ」
2033こんな筈じゃ無かった。
どうして、と呟いても答えを返してくれる人は居ない。
ただ吸血鬼達の集いに参加して、俺達は邪魔にならないよう静かに隅の方に控えていただけだ、ボスの眷属として。
「はっ!雑魚吸血鬼の下層階級が調子に乗りやがって!!」
「っ!!······ぅ······っ······」
壁に叩き付けられた身体は吸血鬼なのに言う事を聞かず、他の仲間達もボロボロに傷付けられて意識を失っている。
それもそうだろう、だって相手は俺達より強い上流階級の吸血鬼達だから。
どうして、何故、と頭で考えてみても傷付けられた頭ではろくな思考も浮かばない。
「良いか良く聞け?······てめぇ等はお情けで始祖様のジェームス様に眷属にされてんだよ、てめぇ等の価値なんざ······クソ程もねぇんだよ」