ナンデ
DOODLEアレルノ※プレイ中の人間が書いているので、設定や関係性に齟齬があると思われます。なんでも許せる人向け。
槍よりも早く、あなたを貫く 島から出て、解放軍を率いて、巨悪を討ち滅ぼす運命の船を漕ぎ出して……いつの日か子供たちの寝かしつけのためのおとぎ話になる旅路、されど今は単なる現実、アレインが覚えることは山程ある。他の仲間たちが寝静まった後、天幕からこっそりと抜け出し月の明かりで軍術の指南書を読む。指南書は島で繰り返し読んだものだが、知識として知っていても、実際に体験してから読み返すと知識でしか知らなかったのだと思い知らされる。1ページ、また1ページと捲りながら、この時間が明日の礎になると信じて目を擦る。足りないのだ、何もかも……。
「殿下、そろそろ中に入りませんと」
ふ、と顔をあげると、月よりも青白い顔でルノーが立っていた。
「ルノー……すまない」
1819「殿下、そろそろ中に入りませんと」
ふ、と顔をあげると、月よりも青白い顔でルノーが立っていた。
「ルノー……すまない」
momo381260
DONEアレルノ ルノーの誕生日 前編 ※大捏造あり、ご注意ルノーの誕生日 前編 貴方の誕生日に何かしたい事はあるか、とルノーがアレインから聞かれたのは、冬が目前に迫ってきている晩秋の頃だった。戦いを終え、二人が恋仲となり初めて迎えるルノーの誕生日である。アレインは楽しそうに聞いてきたが、ルノーはと言えばこの歳で誕生を祝うのも、と複雑そうな表情を浮かべていた。
特にありません、と答えようとしてハタと止まる。そうだ、一つだけ、ずっと心に残っていたことがある。
「陛下のお時間はどれほど頂けますか?」
「どれだけでも、と言いたいがせいぜい二、三日くらいだろうか。」
国王に就任してからまだ半年程のアレイン、忙しい身でそれだけもらえるなら僥倖である。
「十分です。恐れ入りますが二日頂けますか、共に行きたい所がございます。」
3689特にありません、と答えようとしてハタと止まる。そうだ、一つだけ、ずっと心に残っていたことがある。
「陛下のお時間はどれほど頂けますか?」
「どれだけでも、と言いたいがせいぜい二、三日くらいだろうか。」
国王に就任してからまだ半年程のアレイン、忙しい身でそれだけもらえるなら僥倖である。
「十分です。恐れ入りますが二日頂けますか、共に行きたい所がございます。」