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DONE菜っ葉おにぎり弁当連日、任務ばかりで食事を取れてるか分からないウツシ教官に、お弁当を作ろう、と思い立った。
ハンターの基本は食事と睡眠だ、と常に言い聞かせられているが、言っている本人は忙しすぎて出来ているのか怪しい。周りからもいつ食っているんだ、いつ寝ているんだ、と常々心配されていた。
任務は肩代わりできないけれど、せめて食事でも用意できたら。
愛弟子愛弟子と支えてくれている教官に恩返しをしようと、セツは台所に立った。
仕事に追われて、あまり落ち着いて食べられないだろうから、おにぎりにした方がいいかな。荷物にならないように出来るだけ簡素な包みにして。
作って持っていくと、集会所で里の女性や見慣れぬ女性ハンターに囲まれている教官を見つけた。
3120ハンターの基本は食事と睡眠だ、と常に言い聞かせられているが、言っている本人は忙しすぎて出来ているのか怪しい。周りからもいつ食っているんだ、いつ寝ているんだ、と常々心配されていた。
任務は肩代わりできないけれど、せめて食事でも用意できたら。
愛弟子愛弟子と支えてくれている教官に恩返しをしようと、セツは台所に立った。
仕事に追われて、あまり落ち着いて食べられないだろうから、おにぎりにした方がいいかな。荷物にならないように出来るだけ簡素な包みにして。
作って持っていくと、集会所で里の女性や見慣れぬ女性ハンターに囲まれている教官を見つけた。
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DONEウツシ教官×愛弟子で七夕のおはなし。愛弟子名前出てないけどマイハン♂のセツです。七夕逢瀬今日は七夕。天の川の両岸にいるという、古の夫婦が逢瀬を許される日だそうだ。そのためか、ふたりが無事逢瀬できるか、夜空を見上げる人が多い。
さて、目の前の子も同じかな。
「やあ、愛弟子」
声をかけるとはっとしてこちらを向いた。非番だったのだろう、着流しに団扇を仰いでいた。
「ウツシ教官、おかえりなさい」
「うん、ただいま。星を見ていたの?」
はい、と応えて再び愛弟子は夜空を見上げた。
「今夜は特に綺麗に見えるので」
夕方まで雨が降っていたから、空気中の塵が少ないのだろう。今夜の空は特に澄んで見えた。
「教官がいらっしゃるのが分からなくて、さっきはちょっとびっくりしました」
「驚かせてごめんね」
諜報員としての訓練を受けていたから、気配を消すのが癖になってしまった。だから声をかけると驚かれることはよくある。里の人に声をかける時は気をつけているのだけれど、愛弟子たちは別だ。なんだったら伝授したいくらいだけど、それはまた別の話。
1427さて、目の前の子も同じかな。
「やあ、愛弟子」
声をかけるとはっとしてこちらを向いた。非番だったのだろう、着流しに団扇を仰いでいた。
「ウツシ教官、おかえりなさい」
「うん、ただいま。星を見ていたの?」
はい、と応えて再び愛弟子は夜空を見上げた。
「今夜は特に綺麗に見えるので」
夕方まで雨が降っていたから、空気中の塵が少ないのだろう。今夜の空は特に澄んで見えた。
「教官がいらっしゃるのが分からなくて、さっきはちょっとびっくりしました」
「驚かせてごめんね」
諜報員としての訓練を受けていたから、気配を消すのが癖になってしまった。だから声をかけると驚かれることはよくある。里の人に声をかける時は気をつけているのだけれど、愛弟子たちは別だ。なんだったら伝授したいくらいだけど、それはまた別の話。
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DONEウツハン♂(うちのこ)話。この後、お誘いする時は教官が「〇〇は美味しいから愛弟子」って言うようになったそうです。きみは美味しいから、愛弟子「刺身は美味しいから愛弟子」
「里芋の煮物も美味しいから愛弟子」
「あー、またウツシ教官みんな愛弟子って言ってる!」
最近酒場の手伝いも始めたヨモギが声を掛けてきた。教官が酔うとご機嫌になり、好ましいものは全て愛弟子と言い出す。このことは里では周知の事実なのだ。
「そんなことらいよぉ、美味しいものはみーんな愛弟子!」
ご機嫌なウツシ教官が返した。
百竜夜行の終息を祝い、集会所の酒場で教官と愛弟子の2人でささやかな宴を開いていたのだが、教官はいつもより呑んで気分がいいらしい。最初は君は素晴らしい!立派なハンターになったね!だの、あの時の君の鋭い一撃は見事だった!思わず見惚れてしまったよ!云々と愛弟子を褒めちぎっていたのだが、次第に酒が回って呂律が回らなくなり、冒頭の有様となってしまった。
851「里芋の煮物も美味しいから愛弟子」
「あー、またウツシ教官みんな愛弟子って言ってる!」
最近酒場の手伝いも始めたヨモギが声を掛けてきた。教官が酔うとご機嫌になり、好ましいものは全て愛弟子と言い出す。このことは里では周知の事実なのだ。
「そんなことらいよぉ、美味しいものはみーんな愛弟子!」
ご機嫌なウツシ教官が返した。
百竜夜行の終息を祝い、集会所の酒場で教官と愛弟子の2人でささやかな宴を開いていたのだが、教官はいつもより呑んで気分がいいらしい。最初は君は素晴らしい!立派なハンターになったね!だの、あの時の君の鋭い一撃は見事だった!思わず見惚れてしまったよ!云々と愛弟子を褒めちぎっていたのだが、次第に酒が回って呂律が回らなくなり、冒頭の有様となってしまった。
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DONEウツセツ前提のモブ×セツです。セツ君がショタ。ちょっと残酷表現あるかも。ご注意。いつかきみをつれて私は犯罪を犯した。カムラの里の子を攫ってきてしまった。集会所で給仕の手伝いをしていた子。小さくて、白くて、従順そうな男の子。時折微笑みかけてくる儚げな姿に、虜になってしまった。
今は馬車の中ですやすやと眠っているが、目が覚めた時には驚くことだろう。けれどもう遅い。気がついた時には里から遠く離れた地なのだから。
暫くは騒がしい日が続くだろう。けれどこの子は賢い子だから、泣いても喚いても無駄であると悟って、私に従ってくれるに違いない。
この子は親御さんがもうこの世に居ないそうだから、今日からは私が親代わりだ。
入念に準備をして、何度も計画を練った。この子を里から連れ出すには苦労したが、その分これからの生活への期待もふくらんだ。これから2人の生活が始まると思うと、興奮してきた。
964今は馬車の中ですやすやと眠っているが、目が覚めた時には驚くことだろう。けれどもう遅い。気がついた時には里から遠く離れた地なのだから。
暫くは騒がしい日が続くだろう。けれどこの子は賢い子だから、泣いても喚いても無駄であると悟って、私に従ってくれるに違いない。
この子は親御さんがもうこの世に居ないそうだから、今日からは私が親代わりだ。
入念に準備をして、何度も計画を練った。この子を里から連れ出すには苦労したが、その分これからの生活への期待もふくらんだ。これから2人の生活が始まると思うと、興奮してきた。
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DONE気づいて!愛弟子!「愛弟子がまったく俺に気づいてくれないんです」
げんなりとしたウツシ教官が、茶屋の席で突っ伏していた。相談事があると言われ何事かと思ったら、エルガドに己が来ていることに愛弟子に気づいて貰えず、どうしたらいいかと悩んでいたそうだ。
「里を離れた愛弟子が寂しくないかと気になって急いでやってきてから数日が経ちます!驚かせてみようと思って物陰から隠れてみていたけれど!一向に!俺に気づいてくれる気配が!ありません!!」
「そんなに悩むぐらいなら、いっそ目の前に出てきてはどうじゃ?猛き炎殿も探しておったようじゃからの。きっと喜ぶわい」
ぐずぐずとしたウツシ教官を横目に、相談を受けた竜人族の博士パサパトは茶をすすりながらのんびりとした口調で答えた。
2410げんなりとしたウツシ教官が、茶屋の席で突っ伏していた。相談事があると言われ何事かと思ったら、エルガドに己が来ていることに愛弟子に気づいて貰えず、どうしたらいいかと悩んでいたそうだ。
「里を離れた愛弟子が寂しくないかと気になって急いでやってきてから数日が経ちます!驚かせてみようと思って物陰から隠れてみていたけれど!一向に!俺に気づいてくれる気配が!ありません!!」
「そんなに悩むぐらいなら、いっそ目の前に出てきてはどうじゃ?猛き炎殿も探しておったようじゃからの。きっと喜ぶわい」
ぐずぐずとしたウツシ教官を横目に、相談を受けた竜人族の博士パサパトは茶をすすりながらのんびりとした口調で答えた。