月ノ音(偽りの月)
PASTイベント参加時に配布したペーパーに載せていた語りです(not小説)。3千字超えてるとか我ながらちょっとあれ。でも大体ここに言いたいこと詰まっている。2024年5月4日のペーパーより2024年5月4日祓い屋プチ開催おめでとうございます!
企画頂き実現してくださって感謝です。企画に乗ることが精一杯のギリギリな人間なので参加できて良かった。思い切って良かった。ここまで来れてホッとしてます。
完全に私事ですが、今まで何作かひとの目に触れる二次創作をしてきて、原作が少女漫画ジャンルは夏目が初めてです。そしてぶっちゃけ描いていて一番性に合ってると感じています。何を隠そう少女漫画を読みに読んで育った人間なので空気や雰囲気というか、精神性と言いますか。しっくり来ます。二次で恋愛ぽいCPものを描いていますが、夏目という作品が恋愛に焦点を当てていない少女漫画界では少数派という事を差し引いてもです。自分がオタクであるという自覚を持って更に腐海に落ちて二桁越えしているのに、ここに来て漸くと言った感じです。勿論それは二次創作界隈がいい空気を醸成してくださっているからというのも大きいです。遅参者からすると感謝しかない……
3544企画頂き実現してくださって感謝です。企画に乗ることが精一杯のギリギリな人間なので参加できて良かった。思い切って良かった。ここまで来れてホッとしてます。
完全に私事ですが、今まで何作かひとの目に触れる二次創作をしてきて、原作が少女漫画ジャンルは夏目が初めてです。そしてぶっちゃけ描いていて一番性に合ってると感じています。何を隠そう少女漫画を読みに読んで育った人間なので空気や雰囲気というか、精神性と言いますか。しっくり来ます。二次で恋愛ぽいCPものを描いていますが、夏目という作品が恋愛に焦点を当てていない少女漫画界では少数派という事を差し引いてもです。自分がオタクであるという自覚を持って更に腐海に落ちて二桁越えしているのに、ここに来て漸くと言った感じです。勿論それは二次創作界隈がいい空気を醸成してくださっているからというのも大きいです。遅参者からすると感謝しかない……
たつゆき
DONE名的はじめての両想いバレンタイン。ラブイズヘヴィ「あ、」
ドラマ収録を控えて入ったメイクルームでの事だった。
見知ったヘアメイク担当の女性が小さくあげた声に台本に向けていた視線を外して鏡を見る。
「どうかしたかな?」
「あぁ! すいません…! 変な声だしちゃって」
ファンデーションを叩いていた手を止めて彼女は申し訳なさそうに前髪に隠れていた眉の上辺りを指を差して謝った。
「本当に全然大した事じゃないんです。…ここ、ニキビがあって…思わず」
「ああ、本当だ。撮影前に申し訳ないなぁ。大丈夫かな」
「全然メイクで隠れるから平気ですよ! 名取さんいつも人形みたいにツルツルだから、珍しくて。つい…すいません!」
「ねー! 本当羨ましい! 美肌の秘訣教えて欲しいくらい!」
3381ドラマ収録を控えて入ったメイクルームでの事だった。
見知ったヘアメイク担当の女性が小さくあげた声に台本に向けていた視線を外して鏡を見る。
「どうかしたかな?」
「あぁ! すいません…! 変な声だしちゃって」
ファンデーションを叩いていた手を止めて彼女は申し訳なさそうに前髪に隠れていた眉の上辺りを指を差して謝った。
「本当に全然大した事じゃないんです。…ここ、ニキビがあって…思わず」
「ああ、本当だ。撮影前に申し訳ないなぁ。大丈夫かな」
「全然メイクで隠れるから平気ですよ! 名取さんいつも人形みたいにツルツルだから、珍しくて。つい…すいません!」
「ねー! 本当羨ましい! 美肌の秘訣教えて欲しいくらい!」
たつゆき
DONE名的【起承転結の4話予定】それは互いの心深くにあった真の望みだった。
12/4更新【起・承】
※あの人は妖になってしまったようです。
家守神との約束【起】
「ボス、夏目貴志から手紙がありましたよ」
「彼はほんとに律儀ですね」
成人後、愛した田舎の土地を離れ人が行き交う賑やかな都市部に彼が旅立ったのが既に懐かしい。
今でも休みの度に育ての親とも言える夫妻のもとに帰っていると人伝に聞いていた。
「この前茶請けで七瀬が出してくれた奴、美味しかったなぁ。菓子折りで御返ししておいて貰えますか」
「返事は書かないのかい」
「えぇ」
妖力が強く優しい少年だった彼から季節の折に手紙が届くようになって暫く経つが、的場は返事をまともに返した事はない。
中身を読まなければ返事は書けない屁理屈で、実は封も切らずに引出しに溜めている。
頭首の不義理に七瀬が零した小さな溜息に気付かない振りをして眼の前の書類に視線を戻す。
8132「ボス、夏目貴志から手紙がありましたよ」
「彼はほんとに律儀ですね」
成人後、愛した田舎の土地を離れ人が行き交う賑やかな都市部に彼が旅立ったのが既に懐かしい。
今でも休みの度に育ての親とも言える夫妻のもとに帰っていると人伝に聞いていた。
「この前茶請けで七瀬が出してくれた奴、美味しかったなぁ。菓子折りで御返ししておいて貰えますか」
「返事は書かないのかい」
「えぇ」
妖力が強く優しい少年だった彼から季節の折に手紙が届くようになって暫く経つが、的場は返事をまともに返した事はない。
中身を読まなければ返事は書けない屁理屈で、実は封も切らずに引出しに溜めている。
頭首の不義理に七瀬が零した小さな溜息に気付かない振りをして眼の前の書類に視線を戻す。
たつゆき
PROGRESS名的「磁石の愛」のその後https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20895351
続きは来年本で発行予定です〜!
お清めエッチ&ハジメテを2人で卒業する話。 3015
たつゆき
DONE初めてと2回目の話。お互いしか知らずに大人になった名的
貴方しか知らないたった一度。
名取が高校卒業を間近に控えた、たった一度だけ。
知識が乏しい二人で肌を重ねた事があった。
散々なもので的場には痛みと多少の流血もあったし、それを見た名取の方が顔面蒼白で失神しそうな有様だった。
俗世と離れがちな者同士では準備も用意も足りず本当に拙い性交だったが、それでもどちらともが「止めよう」と言い出さなかったのは、この時を逃したら相手はきっと自分が知らぬ誰かのモノになるだろうという確信があったからだ。
冷や汗で濡れる冷たい躰では気持ち良さも到底なかったけれど、相手を奪えたその一時は刻印のように名取と的場の記憶に焼き付いた。
それから時は経ち成人を迎えれば、予想した通り名取と的場の関係は希薄になった。
2433名取が高校卒業を間近に控えた、たった一度だけ。
知識が乏しい二人で肌を重ねた事があった。
散々なもので的場には痛みと多少の流血もあったし、それを見た名取の方が顔面蒼白で失神しそうな有様だった。
俗世と離れがちな者同士では準備も用意も足りず本当に拙い性交だったが、それでもどちらともが「止めよう」と言い出さなかったのは、この時を逃したら相手はきっと自分が知らぬ誰かのモノになるだろうという確信があったからだ。
冷や汗で濡れる冷たい躰では気持ち良さも到底なかったけれど、相手を奪えたその一時は刻印のように名取と的場の記憶に焼き付いた。
それから時は経ち成人を迎えれば、予想した通り名取と的場の関係は希薄になった。