🐔🍗。
DONE日常のお話が書きたくなって書いたら短く纏まったので仮アップもう1話短いの書いたら支部にあげます
月田の同棲生活(仮)「ゴミの分別ぐらいいい加減覚えてくださいよ」
「分かってるって包装のビニールはこっちで……」
「それシールの部分はこっちだって言いましたよね」
「このシール剥がれないからいいだろ別に」
「後で言われるの誰か分かってるんですか」
「分かってるよ俺だろ」
「なら頑張ってゴミ分別してなら頑張ってゴミ分別ぐらいしてくださいね」
ため息と共に言葉にムッとしながら、田中さんはゴミの分別をし始めた。
こんなガサツな人を好きになった時点で、僕の人生ではありえないコースを辿っているのに。好きなだけで終わらず、結局付き合うことになり、同居まで許してしまった。
こうなるだろうとは想像していたけど、想像以上すぎてため息しか出てこない。僕のため息を聞くのが嫌なのか、田中さんは早々にゴミの分別をおわらせると、途中だった料理に取り掛かった。
1011「分かってるって包装のビニールはこっちで……」
「それシールの部分はこっちだって言いましたよね」
「このシール剥がれないからいいだろ別に」
「後で言われるの誰か分かってるんですか」
「分かってるよ俺だろ」
「なら頑張ってゴミ分別してなら頑張ってゴミ分別ぐらいしてくださいね」
ため息と共に言葉にムッとしながら、田中さんはゴミの分別をし始めた。
こんなガサツな人を好きになった時点で、僕の人生ではありえないコースを辿っているのに。好きなだけで終わらず、結局付き合うことになり、同居まで許してしまった。
こうなるだろうとは想像していたけど、想像以上すぎてため息しか出てこない。僕のため息を聞くのが嫌なのか、田中さんは早々にゴミの分別をおわらせると、途中だった料理に取り掛かった。
艾(もぐさ)
PAST2019.11.4発行。準々決勝後の月島と山口。トスと影山と春についての話。
カプ要素ないですが、書いてる人間が月影の民なのでアレルギー持ちの方は気を付けてください。
FINAL1作目公開記念再録。
と言っても話的には2作目後なのでアニメ派の人にはネタバレです。閲覧は自己責任でどうぞ。
完売して再版予定もありません。当時手に取ってくださった方ありがとうございました!
【web再録】春/境「春が終わったら、何になると思う?」
* * *
春高、準々決勝後。
鴎台に敗北を喫したその日、民宿に戻ってから夕飯まで自由時間を言い渡されたものの満身創痍の身体に出歩く気力はなく、結局部屋に残ることにした。
そもそも、まだ高校生の自分には滅多に来れない地だというのに観光なんて浮かれた気持ちは全く起こらず、画面越しに見たことのあるようなする街並みに、ああ実在するんだな、なんて呑気な感想を抱いただけだったのだ。
それよりも。あの雑踏の中に紛れ込むよりも、早くコートに立ってみたい、だなんて。
どこかのバレー馬鹿達が乗り移ったような思考に、うげえ、と思わず顔を顰めたのはほんの数日前の事だというのに、何だかもう何週間も経ったような気がしている。それだけ怒涛で、詰まりに詰まった三日間だった。
7498* * *
春高、準々決勝後。
鴎台に敗北を喫したその日、民宿に戻ってから夕飯まで自由時間を言い渡されたものの満身創痍の身体に出歩く気力はなく、結局部屋に残ることにした。
そもそも、まだ高校生の自分には滅多に来れない地だというのに観光なんて浮かれた気持ちは全く起こらず、画面越しに見たことのあるようなする街並みに、ああ実在するんだな、なんて呑気な感想を抱いただけだったのだ。
それよりも。あの雑踏の中に紛れ込むよりも、早くコートに立ってみたい、だなんて。
どこかのバレー馬鹿達が乗り移ったような思考に、うげえ、と思わず顔を顰めたのはほんの数日前の事だというのに、何だかもう何週間も経ったような気がしている。それだけ怒涛で、詰まりに詰まった三日間だった。
🐣とり
DONEHQ:研日(ハリポタパロ【補足】
■日向の杖について(長め:劇的な呪文)
・リンゴの杖は、大志を抱く理想的な者を好む。人々に深く愛されて長生きをするといわれ、人間的な魅力的のある人が選ばれている。
■研磨の杖について(短め:洗練した呪文)
ブナノキの杖は、若者であれば実年齢以上に知恵のある所有者に向いている。
理想的な所有者の場合、繊細で技術の高い魔法を放つことができる。 9
小栗ビュン
DOODLEお題「本当は怖いんだ」二月二十日卒業まであと少し。
先日の雪は、自由登校の期間には引越しの準備を手間を取らされた。専門学校へ入学して、一人暮らしをする準備をしている。
この期間、誰とも会わなかったわけでもなくて、勿論西谷とは会っていたし、大地やスガ、清水とも会ったりした。体育館に覗きにも行ったし、引退してからもジャージを少しだけ着た。こうして自分が移り変わっていく日々に、雪の日は思い返させるのだった。
これでいいのだろうか。
本当はもっと、西谷と過ごす時間があるべきなのでは無いか。
更に考えは進んでいく。
東京へ発った後、西谷は高校生活をスポーツで過ごし、そして可愛い彼女を見つけたりして、俺との日々は次第に薄くなっていくのでは無いかと思えて来るのだった。しんしんと積もる雪は、そんな考えの静かな蓄積に思えたものだった。
1802先日の雪は、自由登校の期間には引越しの準備を手間を取らされた。専門学校へ入学して、一人暮らしをする準備をしている。
この期間、誰とも会わなかったわけでもなくて、勿論西谷とは会っていたし、大地やスガ、清水とも会ったりした。体育館に覗きにも行ったし、引退してからもジャージを少しだけ着た。こうして自分が移り変わっていく日々に、雪の日は思い返させるのだった。
これでいいのだろうか。
本当はもっと、西谷と過ごす時間があるべきなのでは無いか。
更に考えは進んでいく。
東京へ発った後、西谷は高校生活をスポーツで過ごし、そして可愛い彼女を見つけたりして、俺との日々は次第に薄くなっていくのでは無いかと思えて来るのだった。しんしんと積もる雪は、そんな考えの静かな蓄積に思えたものだった。
mayura_BL
PASTHQの侑北です。pixivに上げていたんですが、何とはなしにこっちにも。失恋貯金をする北さんの話です。タイトルそのままですがそのままの内容の二人です。こういう侑北が好きなんですね。
失恋貯金失恋貯金
カチャ、と金属と金属がぶつかる音がして、北の指から離れていった10円玉は小さな貯金箱に吸い込まれていった。
チャリン、とある程度の高さから硬貨を入れた時にする音がしなくなったのはいつだったか。
その貯金箱は、北の部屋の机の上には一番に不似合いだろうと思われるものだった。
去年の正月に、近所のスーパーであった福引で当たったものだ。干支は辰だったから、デフォルメされた龍の、小さくてチープなプラスチックのそれは、そろそろいっぱいになりそうだった。
「潮時、かもな」
北はぼそりとつぶやく。聞きとがめる者なんていなかった。
*
目を奪われた。
初めて「宮侑」というバレー選手を見た時、その感想を言うならば、北には「目を奪われた」としか言いようがなかった。彼の人となりなど知らなかったし、もちろん言葉を交わしたわけでもなかった。
8130カチャ、と金属と金属がぶつかる音がして、北の指から離れていった10円玉は小さな貯金箱に吸い込まれていった。
チャリン、とある程度の高さから硬貨を入れた時にする音がしなくなったのはいつだったか。
その貯金箱は、北の部屋の机の上には一番に不似合いだろうと思われるものだった。
去年の正月に、近所のスーパーであった福引で当たったものだ。干支は辰だったから、デフォルメされた龍の、小さくてチープなプラスチックのそれは、そろそろいっぱいになりそうだった。
「潮時、かもな」
北はぼそりとつぶやく。聞きとがめる者なんていなかった。
*
目を奪われた。
初めて「宮侑」というバレー選手を見た時、その感想を言うならば、北には「目を奪われた」としか言いようがなかった。彼の人となりなど知らなかったし、もちろん言葉を交わしたわけでもなかった。