asanomono
完畢『Outrage』カマクラ・ディビジョンで売人グループを追うMTC。双翼がやられて最後の砦になった左馬刻の話。
PW→お品書きに記載
注:暴力、流血表現
ハマCP無し全年齢オンリーDrown In The Blue4の展示作品です。 19429
asanomono
完畢『トライデント・カラー』敵に捕まった左馬刻と理鶯を颯爽と助けに来た銃兎が、その後の看病でちょっとポンコツなMTCの話。
全年齢ハマCPなしwebオンリー
Drown In The Blue 3 - Fall of You -
の展示作品です。
トライデント・カラー SIDE:理鶯
カツ、カツ、と革靴がコンクリートを叩く。
湿気に満ちてじっとりとした肌触りが不快で、所々朽ち果てた廊下の行く手には原型を留めない鼠の死骸。壁面を太ったゴキブリが這い回り、コンクリートを覆う蔦や野草が文明を侵食しかけている。
結束バンドで後ろ手に両腕を拘束されたまま、理鶯は静かに辺りを見渡した。己を囲むようにして歩く男の数は、全部で六人。武器やマイクは取り上げられてしまったが、両腕の拘束さえ解ければ制圧できない人数ではない。唯一、この場での障壁があるとすれば。
「変なこと考えるなよ?」
目の前を歩くこの黒髪の男だけは、他の有象無象とは明らかに身のこなしが違う。軍人あがりか、格闘技を噛んでいるのか。
12145カツ、カツ、と革靴がコンクリートを叩く。
湿気に満ちてじっとりとした肌触りが不快で、所々朽ち果てた廊下の行く手には原型を留めない鼠の死骸。壁面を太ったゴキブリが這い回り、コンクリートを覆う蔦や野草が文明を侵食しかけている。
結束バンドで後ろ手に両腕を拘束されたまま、理鶯は静かに辺りを見渡した。己を囲むようにして歩く男の数は、全部で六人。武器やマイクは取り上げられてしまったが、両腕の拘束さえ解ければ制圧できない人数ではない。唯一、この場での障壁があるとすれば。
「変なこと考えるなよ?」
目の前を歩くこの黒髪の男だけは、他の有象無象とは明らかに身のこなしが違う。軍人あがりか、格闘技を噛んでいるのか。
asanomono
完畢『Famous Day』新たな道を進むMTCの話。
王がやられてバチ切れする双翼が見たかった。
※暴力表現等
※最新ドラパネタバレ注意
2024/10/20〜21
全年齢ハマCPなしwebオンリー
Drown In The Blue3-Fall of You-の展示ですが、過去にpixivへアップ済の既存作品となります。
Famous Day「お前…随分ご機嫌な姿になってんじゃねえか」
事務所に入るなり目を引いた白に、銃兎は呆れと心配を織り交ぜた溜息を零した。ただでさえ髪も肌もアロハも白く目立つ男から垂れさがる、包帯。ギプスに巻かれた腕を吊った左馬刻が心底不機嫌そうに鼻を鳴らす。よく見れば、その顔にも無数の傷痕があった。全く、暫く見ない内に随分はしゃぎやがって。
「…っせ」
若頭専用の椅子を軋ませながら、左馬刻がふいとそっぽを向く。その様子をつぶさに観察して、銃兎は眉を上げるとズカズカと歩み寄った。ずいと顔を覗き込むとピジョンブラッドが逸らされる。何かしら自分に非がある時の左馬刻の仕草だ。
「何があった?話せ」
「…俺様に命令すんじゃねえ」
10234事務所に入るなり目を引いた白に、銃兎は呆れと心配を織り交ぜた溜息を零した。ただでさえ髪も肌もアロハも白く目立つ男から垂れさがる、包帯。ギプスに巻かれた腕を吊った左馬刻が心底不機嫌そうに鼻を鳴らす。よく見れば、その顔にも無数の傷痕があった。全く、暫く見ない内に随分はしゃぎやがって。
「…っせ」
若頭専用の椅子を軋ませながら、左馬刻がふいとそっぽを向く。その様子をつぶさに観察して、銃兎は眉を上げるとズカズカと歩み寄った。ずいと顔を覗き込むとピジョンブラッドが逸らされる。何かしら自分に非がある時の左馬刻の仕草だ。
「何があった?話せ」
「…俺様に命令すんじゃねえ」
asanomono
完畢『ペイル・ブルー・ドット』とある毒薬を巡るMTCの話。
※暴力、流血、命の選択を強いられる表現
2024/4/27-29 全年齢ハマCPなしwebオンリー Drown In The Blue- 春和景明 万客来来 大横濱祭 - での展示作品です。
ペイル・ブルー・ドット キン、とジッポを開く音が無音の室内に響いた。
咥えた煙草の先に火を付け、深く息を吸う。存分に肺を煙で満たしてから、また吐いた。敢えてゆっくりと、時を焦らすように行ったその行為は、ともすれば激情に駆られそうになる銃兎自身の為であった。銃兎はこの場所へ、怒鳴りに来た訳でも、喚きに来た訳でも、ましてや喧嘩をしに来た訳でもない。黒を基調に統一された室内の奥、壁に飾られた”不撓不屈”の文字。そのすぐ傍に、一振りの日本刀。あの刀が模造刀ではないことはとっくの昔から知っていた。
左馬刻の事務所で、この部屋の主は持ち主の為の革張りのソファに腰掛けて、行儀悪く足をデスクに乗っけていた。銃兎の一連の行動を見やると、とっくに火を付けていた煙草を吹かす。そして、「機嫌悪ィな、じゅーとぉ」と呟いた。
19514咥えた煙草の先に火を付け、深く息を吸う。存分に肺を煙で満たしてから、また吐いた。敢えてゆっくりと、時を焦らすように行ったその行為は、ともすれば激情に駆られそうになる銃兎自身の為であった。銃兎はこの場所へ、怒鳴りに来た訳でも、喚きに来た訳でも、ましてや喧嘩をしに来た訳でもない。黒を基調に統一された室内の奥、壁に飾られた”不撓不屈”の文字。そのすぐ傍に、一振りの日本刀。あの刀が模造刀ではないことはとっくの昔から知っていた。
左馬刻の事務所で、この部屋の主は持ち主の為の革張りのソファに腰掛けて、行儀悪く足をデスクに乗っけていた。銃兎の一連の行動を見やると、とっくに火を付けていた煙草を吹かす。そして、「機嫌悪ィな、じゅーとぉ」と呟いた。
SMzrzr
完畢クラブにゲスト出演しに来たハマサマーナイト・ホリデー MTCだ、とフロアが色めき立つ。
いきなり話しかけるような無粋な奴はいないが、皆チラチラと振り返っては互いに目配せをしあっている。なぁ、あれMTCだよな、と右からも左からも潜めた声が聞こえてきた。
週末のナイトクラブは、いつもならばこれほど混むことはない。馴染みのDJが回す夜は、気持ち良く身体を揺らして時折酒を頼む奴がちらほらといるだけだ。フロアもがら空きとまでは言わないが、グラスを回収しに行くのに苦労することもない。
それが、今日は隣り合う人間の頭皮の臭いまでが分かりそうなほど混みあっている。人を避けようと思ったって、常に誰かの体温が肘や背中に触れているような状態だ。ここでスタッフとして働き始めて一年ほどになるが、間違いなくここ一年で最も混んでいるだろう。
6036いきなり話しかけるような無粋な奴はいないが、皆チラチラと振り返っては互いに目配せをしあっている。なぁ、あれMTCだよな、と右からも左からも潜めた声が聞こえてきた。
週末のナイトクラブは、いつもならばこれほど混むことはない。馴染みのDJが回す夜は、気持ち良く身体を揺らして時折酒を頼む奴がちらほらといるだけだ。フロアもがら空きとまでは言わないが、グラスを回収しに行くのに苦労することもない。
それが、今日は隣り合う人間の頭皮の臭いまでが分かりそうなほど混みあっている。人を避けようと思ったって、常に誰かの体温が肘や背中に触れているような状態だ。ここでスタッフとして働き始めて一年ほどになるが、間違いなくここ一年で最も混んでいるだろう。