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DOODLEミッドナイトダイナー初見のさけび。Twitterに流す代わりにメモに打っただけ。
あまりに多いのでさすがにTLに流すのをためらった
ミッドナイトダイナー初見実況警視総監の息子〜これはプレッシャーだわ、将来出世しろっていう圧を親戚とか周りの人間からかけられてそ~。
それと幼馴染の高杉えーたは一体なに???
平さんくんその縄どこから持ってきたの?もしかして手錠とかも持ってる???
秋山くんはまだ風呂入ってないに1票
それか頭乾かさずに髪上げてるに1票
髪上げたまま寝るのよくないよ、秋山くん。将来禿げるぞ。
寮母さんにつき出すって言われてビビる二人可愛すぎるな、どんだけ寮母さん怖いんだよ
初犯だったのか?本当に?でも男の中の男が初犯だと言うんだからそうなんだろーな…
この二人が一緒に罪を犯そう()としたってことはもしかして両部屋一緒…??
てかこう見ると松永秋山の「普通の家庭の子」感すごいな、栗林阿久津高杉桐木、平ってなかなか家庭がさ…ねぇ……。オジーくんたちも母上がナイジェリアの人ってだけで普通っちゃ普通なのか??
1555それと幼馴染の高杉えーたは一体なに???
平さんくんその縄どこから持ってきたの?もしかして手錠とかも持ってる???
秋山くんはまだ風呂入ってないに1票
それか頭乾かさずに髪上げてるに1票
髪上げたまま寝るのよくないよ、秋山くん。将来禿げるぞ。
寮母さんにつき出すって言われてビビる二人可愛すぎるな、どんだけ寮母さん怖いんだよ
初犯だったのか?本当に?でも男の中の男が初犯だと言うんだからそうなんだろーな…
この二人が一緒に罪を犯そう()としたってことはもしかして両部屋一緒…??
てかこう見ると松永秋山の「普通の家庭の子」感すごいな、栗林阿久津高杉桐木、平ってなかなか家庭がさ…ねぇ……。オジーくんたちも母上がナイジェリアの人ってだけで普通っちゃ普通なのか??
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MOURNING特大解釈違いとなったあしりんの落書き最初期は「あるかも!?」とおもって見切り発車で描き始めたが
アシトはりんちゃんに興味なさすぎる&りんちゃんはメンタル宇宙人
が判明したため二度と陽の目を見ることはないでしょう… 2
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SPOILER本誌の写経です。365話ネタバレ注意りんちゃんが活躍する喜びと来週の展開に対する恐怖がせめぎ合い私の心はぐちゃぐちゃですがとりあえず秋山凛胆は世界一カッコよくて世界一可愛くて全人類が惚れる男(推定15歳)です
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MOURNING秋山くんのネガティヴ感情を描こうとした没ネーム
相変わらずモノローグ漫画
1年の夏〜秋くらい。
エスぺvs星蘭だけど、秋山くんも槇村くんも控えとしてAの試合に同行してるくらい。
たとえ控えでもvsエスぺな時点で槇村くんがこんなお気楽顔してるわけないのでボツですよ。そのうち色々辻褄合わせられたら形成し直してちゃんと描くかもしれん。 4
はねた
SPOILER本誌のさえじまさんとろみおさんにかっとなって書きました。ろみさえ。
プリテンダー シーツのうえに片手を置けば、ベッドがキィと軋みを立てた。
明かりに慣れないらしい、のぞきこんださきの目は細められている。もとより険のある顔つきがそうするといっそうきつくなる。
剃り残しの眉を指で辿れば、眼差しが問うようにこちらを向いた。
夜も遅いというのに窓越しの景色は明るい。人工的につくりあげられた、とりどりの灯りが闇を滲ませる。
頬に手を添えれば、たがいの肌の色の違いがあきらかになる。自分にとってはあたりまえにすぎて何の思い入れもないそれを、髪を、目の色を、冴島はときおり妙に欲しがる。
指をシャツの裾にすべらせた。冴島は黙ってこちらの手つきを受け入れている。
電灯を消して待っていたのはそのためかと、察するほどにはもはやたがいの体に馴染んでいた。
758明かりに慣れないらしい、のぞきこんださきの目は細められている。もとより険のある顔つきがそうするといっそうきつくなる。
剃り残しの眉を指で辿れば、眼差しが問うようにこちらを向いた。
夜も遅いというのに窓越しの景色は明るい。人工的につくりあげられた、とりどりの灯りが闇を滲ませる。
頬に手を添えれば、たがいの肌の色の違いがあきらかになる。自分にとってはあたりまえにすぎて何の思い入れもないそれを、髪を、目の色を、冴島はときおり妙に欲しがる。
指をシャツの裾にすべらせた。冴島は黙ってこちらの手つきを受け入れている。
電灯を消して待っていたのはそのためかと、察するほどにはもはやたがいの体に馴染んでいた。
はねた
TRAINING青森戦のあとのあきやまくんとまきむらくんを書きました。明日への星 競技場の廊下にひと影を見た。
なんだと思い近寄ってみれば、そこに槙村が立っていた。
目があって、秋山は瞬く。
試合が終わって1時間ほどが経っていた。帰り支度を早々に済ませて、手洗いにいこうとロッカールームを出てきたところで槇村に出くわした。
あたりにほかにひとけはない。学校指定のジャージに厚手のコートを羽織り、槇村はひとりそこに立っていた。
よう、と言えば無言で肩をすくめられる。その顔は険しい。試合前に高杉が、槇村に声をかけようとして拒まれたと話していたのをふと思いだした。
二年まえに別れたときより、槇村の体格はずいぶんと分厚くなっている。昔の姿を一瞬そこに重ねかけて、秋山は眉根をあげる。中学生と高校生では何もかもが様変わりしているだろうし、それはきっと自分もおなじことだった。
3380なんだと思い近寄ってみれば、そこに槙村が立っていた。
目があって、秋山は瞬く。
試合が終わって1時間ほどが経っていた。帰り支度を早々に済ませて、手洗いにいこうとロッカールームを出てきたところで槇村に出くわした。
あたりにほかにひとけはない。学校指定のジャージに厚手のコートを羽織り、槇村はひとりそこに立っていた。
よう、と言えば無言で肩をすくめられる。その顔は険しい。試合前に高杉が、槇村に声をかけようとして拒まれたと話していたのをふと思いだした。
二年まえに別れたときより、槇村の体格はずいぶんと分厚くなっている。昔の姿を一瞬そこに重ねかけて、秋山は眉根をあげる。中学生と高校生では何もかもが様変わりしているだろうし、それはきっと自分もおなじことだった。
はねた
DONE高校のころから福田さんの誕生日を素直に祝えない伊達さんの話。ほたつきは付き合っているがふくだては付き合っていません。
イリュミナシオン 天井に朝の光が躍っている。
身じろぎすればシーツがかさりと乾いた音をたてた。
ベッド脇のキャビネットからスマートフォンを拾いあげる。画面を確かめ、七時かとひとりごちた。
目覚めたばかりだというのに体は鈍くきしみをあげている。
十月もなかばを過ぎ、エスぺリオンFCユースはABチームとも連戦に追われていた。そのためミーティングに下準備にと、このところ残業が続いている。
ゆうべも日付が変わるころになんとかベッドにもぐりこんだものの、カーテンは閉じきらずにいたらしい。レースの隙間からのぞく青空を、伊達は横たわったまま眺めた。
窓ガラスを通り抜けて、どこからか子どもの澄んだ声がする。おかあさーん、ごはんまだー。それに応えるようにかちゃかちゃと食器のぶつかりあう音がして、犬の吠え声、小鳥の囀りと、水曜日の朝はひたすら明るく賑やかだった。
7674身じろぎすればシーツがかさりと乾いた音をたてた。
ベッド脇のキャビネットからスマートフォンを拾いあげる。画面を確かめ、七時かとひとりごちた。
目覚めたばかりだというのに体は鈍くきしみをあげている。
十月もなかばを過ぎ、エスぺリオンFCユースはABチームとも連戦に追われていた。そのためミーティングに下準備にと、このところ残業が続いている。
ゆうべも日付が変わるころになんとかベッドにもぐりこんだものの、カーテンは閉じきらずにいたらしい。レースの隙間からのぞく青空を、伊達は横たわったまま眺めた。
窓ガラスを通り抜けて、どこからか子どもの澄んだ声がする。おかあさーん、ごはんまだー。それに応えるようにかちゃかちゃと食器のぶつかりあう音がして、犬の吠え声、小鳥の囀りと、水曜日の朝はひたすら明るく賑やかだった。
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DOODLE※槇村母(捏造)若干出ます※診断メーカーのお題のやつ。やっつけ。
ユースクビ()を宣告されてから、槇村くんは同期と連絡取らなくなりそうだし、そうなった場合秋山くんはどうするのかなって。
槇村くん、こういうのなんだかんだ捨てられないでいてくれ。
お題いただきました↓
https://shindanmaker.com/804548
はねた
DONE志村さんが月島さんに迫るところを見た壬生さんがやきもきする話を書きました。ほたつき前提。
あたみのじけん「月島コーチ、僕と熱海の宿で一夜をともにしていただけませんか」
いきなり耳に飛びこんできた声に、壬生は手にしたカメラをとり落としかけた。
おわ、とすんでのところでストラップをひっつかみ、どうにかこうにか高額備品と地面との衝突は免れる。ふうと深い息をつきつつ、さていったい何ごとかとあらためて声のした方角へと目を向けた。
秋も間近い時分、ユースの練習場はこどもたちの活気で賑わっている。AチームとBチーム、それぞれに切磋琢磨ししのぎを削り合う、その様は清々しくまさに青春と呼ぶにふさわしい。トップチームのむくつけき選手たちの撮影を終えたあとではいっそうに、青少年の爽やかさは目に眩しかった。
練習場の片隅、AB両チームともに見渡せる位置に陣取って、壬生はカメラを構えているところだった。トップチームとクラブユース、それぞれの練習風景をおさめS N Sにあげるのがちかごろ壬生の日課となっている。練習の光景や日常のちょっとしたひとコマなど、ものめずらしいのかサポーターの反応は上々だったから仕事のモチベーションもそこそこ高い。
4878いきなり耳に飛びこんできた声に、壬生は手にしたカメラをとり落としかけた。
おわ、とすんでのところでストラップをひっつかみ、どうにかこうにか高額備品と地面との衝突は免れる。ふうと深い息をつきつつ、さていったい何ごとかとあらためて声のした方角へと目を向けた。
秋も間近い時分、ユースの練習場はこどもたちの活気で賑わっている。AチームとBチーム、それぞれに切磋琢磨ししのぎを削り合う、その様は清々しくまさに青春と呼ぶにふさわしい。トップチームのむくつけき選手たちの撮影を終えたあとではいっそうに、青少年の爽やかさは目に眩しかった。
練習場の片隅、AB両チームともに見渡せる位置に陣取って、壬生はカメラを構えているところだった。トップチームとクラブユース、それぞれの練習風景をおさめS N Sにあげるのがちかごろ壬生の日課となっている。練習の光景や日常のちょっとしたひとコマなど、ものめずらしいのかサポーターの反応は上々だったから仕事のモチベーションもそこそこ高い。
はねた
DONE阿久津母の訃報を聞いたむかしなじみがマンションにいって阿久津くんに出くわす話。とくにカップリング要素はありません。
夢だっていいじゃない ドアの鍵は開いていた。
ノブをひけばかちゃりと金属のすれあう音がして、開いたさきに男がひとり立っていた。
まだ若い。背丈も幅もしっかりとして、けれどどこかにあどけなさがある。
目鼻のあたりが昔馴染みの女によく似ていた。記憶を辿り、阿久津さんと女の名前を呼べば、はいと男が返事をした。
女の下の名は覚えていなかった。阿久津という名がうそでなかったことがすこし意外だった。
「なにかご用ですか」
男の敬語はたどたどしい。ずいぶんとこどもなのだとそれで気づいた。
「死なはったって聞いて」
ああ、と男はうなずいて、それからドアから手を離した。
ドアノブを託されたので私はそのまま部屋に入った。
1Kの室内はもので溢れていた。始末の悪い女だとは知っていたから別段驚きはしなかった。
4201ノブをひけばかちゃりと金属のすれあう音がして、開いたさきに男がひとり立っていた。
まだ若い。背丈も幅もしっかりとして、けれどどこかにあどけなさがある。
目鼻のあたりが昔馴染みの女によく似ていた。記憶を辿り、阿久津さんと女の名前を呼べば、はいと男が返事をした。
女の下の名は覚えていなかった。阿久津という名がうそでなかったことがすこし意外だった。
「なにかご用ですか」
男の敬語はたどたどしい。ずいぶんとこどもなのだとそれで気づいた。
「死なはったって聞いて」
ああ、と男はうなずいて、それからドアから手を離した。
ドアノブを託されたので私はそのまま部屋に入った。
1Kの室内はもので溢れていた。始末の悪い女だとは知っていたから別段驚きはしなかった。
はねた
DONE「イバシンエン」じろさんと阿久津母子の足跡をたずねて京都に行ったレポです。阿久津母子の足跡をたずねる聖地巡礼in京都 はじめに。
こちらはaoas阿久津母子の京都での足跡を辿るツアーをしたよというレポです。
32巻現在時点での阿久津くんちの家庭の事情についてわりとつまびらかにしておりますので未読だしネタバレはいやよという方はどうぞお引き返しくださいな。
よろしいですか。
では本編に。
【これまでのあらすじ】
たぶんいまをさること2年まえくらいに大学の同期じろさんからaoasという漫画をおすすめされたわたし。
もともとサッカー好きということもあり6巻まで購入したところ途中で地元に本屋がなくなり詰みました。
そうして今年の正月休み、なんか長い漫画読みたいなあということで保留していたaoasを電書で一気に購入。
月島コーチのお顔のかわいさと謎のキャリアについてあれこれと考えているうちに気づけば半年壁打ちをしていました。
12055こちらはaoas阿久津母子の京都での足跡を辿るツアーをしたよというレポです。
32巻現在時点での阿久津くんちの家庭の事情についてわりとつまびらかにしておりますので未読だしネタバレはいやよという方はどうぞお引き返しくださいな。
よろしいですか。
では本編に。
【これまでのあらすじ】
たぶんいまをさること2年まえくらいに大学の同期じろさんからaoasという漫画をおすすめされたわたし。
もともとサッカー好きということもあり6巻まで購入したところ途中で地元に本屋がなくなり詰みました。
そうして今年の正月休み、なんか長い漫画読みたいなあということで保留していたaoasを電書で一気に購入。
月島コーチのお顔のかわいさと謎のキャリアについてあれこれと考えているうちに気づけば半年壁打ちをしていました。
はねた
DOODLE昔話をする福田さんと月島さんを書きました。堀田さんが福田さんの足の心配をしすぎて実力行使に出るとかわいいなと思いをこめました。
同じ空の下 ネットの端をくぐってあらわれたひとに、月島はボードに書き込む手を止めた。
「福田さん」
そう呼べば、おうと短い返事がある。
「どうしたんだい?」
尋ねたのは、普段よりも憔悴したさまが目についたからだった。
ああ、と肩をすくめ、福田はぶらぶらと近づいてくる。
練習場には子どもたちの掛け声が響いていた。福田率いるAチームは今後の試合日程が密ということもあり、きょうは軽いリカバリのあと早々に解散していた。そのぶんBチームのメンバーは張り切っているようで、ボール回しをするグループがあちらこちらに、伊達がしっかりとそれらに目を配っている。月島は記録係として、選手それぞれの気になるところをメモしているところだった。
2863「福田さん」
そう呼べば、おうと短い返事がある。
「どうしたんだい?」
尋ねたのは、普段よりも憔悴したさまが目についたからだった。
ああ、と肩をすくめ、福田はぶらぶらと近づいてくる。
練習場には子どもたちの掛け声が響いていた。福田率いるAチームは今後の試合日程が密ということもあり、きょうは軽いリカバリのあと早々に解散していた。そのぶんBチームのメンバーは張り切っているようで、ボール回しをするグループがあちらこちらに、伊達がしっかりとそれらに目を配っている。月島は記録係として、選手それぞれの気になるところをメモしているところだった。
はねた
TRAINING大友くんと朝利くんのどっちつかずの関係が気になります。月島さんと堀田さんも。
戦いは終わらない 大友は疲れていた。
この半日でぼろぼろになったノートを握りしめ、重い足を引きずりながら歩く。校門を出てだいぶ経つというのに、歩みは遅々として進まない。寮への道のりは遠く、どこまでもはるかに感じられた。
冬の道にみずからの影ばかりが黒ぐろとしてのびている。
頭のなかとノートには、この半日校内を駆けずりまわって収集したユース在籍者の恋愛事情がぱんぱんに詰めこまれている。竹島、増子、黒田と、その名をノートに記すたび文字は涙で滲んだ。けれどもせっかく得た情報を無駄にするのも癪で、何もかもつまびらかに書きつくしてやった。
結果として大友は、同期および先輩たちのプライベートを掌中におさめることに成功した。
4435この半日でぼろぼろになったノートを握りしめ、重い足を引きずりながら歩く。校門を出てだいぶ経つというのに、歩みは遅々として進まない。寮への道のりは遠く、どこまでもはるかに感じられた。
冬の道にみずからの影ばかりが黒ぐろとしてのびている。
頭のなかとノートには、この半日校内を駆けずりまわって収集したユース在籍者の恋愛事情がぱんぱんに詰めこまれている。竹島、増子、黒田と、その名をノートに記すたび文字は涙で滲んだ。けれどもせっかく得た情報を無駄にするのも癪で、何もかもつまびらかに書きつくしてやった。
結果として大友は、同期および先輩たちのプライベートを掌中におさめることに成功した。
はねた
DOODLEほったさんとつきしまさんの組み合わせはいいですねという話を書きました。未だ見ぬ星座 冬の雑踏はくすんだ匂いがする。
夜だった。スマートフォンの画面に表示された時刻は8時52分、空は暗いはずなのに、ひしめく電飾が昼間よりもあたりを明るくする。赤と緑のモールがぐるりと巻かれた街灯、豆電球がトナカイや髭の老人の姿をかたちづくる。
ビルの合間にのぞく月は爪の先めいて細い。星はなくて、飛行機のランプがちかちかと赤く瞬いていた。
風は冷えている。
月島はマフラーに顔をうずめた。宴の余韻がまだ体のあちこちにこびりついている。忘年会とも送別会とも祝勝会ともつかない、そのせいか感情の収めどころがよくわからないままでいる。胸のあたりがすうとして、けれどふしぎにあたたかい。
アルコールと煙草と焼肉とひとの移り香と、鼻先のあたりでいりまじってひとつになる。
3659夜だった。スマートフォンの画面に表示された時刻は8時52分、空は暗いはずなのに、ひしめく電飾が昼間よりもあたりを明るくする。赤と緑のモールがぐるりと巻かれた街灯、豆電球がトナカイや髭の老人の姿をかたちづくる。
ビルの合間にのぞく月は爪の先めいて細い。星はなくて、飛行機のランプがちかちかと赤く瞬いていた。
風は冷えている。
月島はマフラーに顔をうずめた。宴の余韻がまだ体のあちこちにこびりついている。忘年会とも送別会とも祝勝会ともつかない、そのせいか感情の収めどころがよくわからないままでいる。胸のあたりがすうとして、けれどふしぎにあたたかい。
アルコールと煙草と焼肉とひとの移り香と、鼻先のあたりでいりまじってひとつになる。
はねた
TRAININGaoasたかすぎくんとたいらくんを書きました。たいらくんの決断後のお話。
世界はまだきみを知らない 談話室の空気はぬるい。
ひとの気配がまだあちらこちらに残っているような、けれども八時を過ぎたいまあたりにひと影はない。
廊下のさきにはいくつか馴染んだひとの声が、それも次第に遠ざかっていく。
平はソファに腰かけている。
テーブルにはマグカップがひとつ、白湯をさまして淹れてある。なにやら気に入らないことがあったらしい、同室の住人が妙にぴりぴりしていたので退避してきたところだった。
黙々と筋トレをする阿久津の姿をおもいだし、ちいさく笑う。あの癇癪玉を気遣う日々ももうすぐおしまいとおもえばいっそ感慨深い。
暇つぶしがてら文庫本の頁をながめていると、そのとき背後で声がした。
「なにしてるんだ」
「高杉」
なまえを呼べば、ああときまじめな返事がある。風呂上がりらしい、すこし上気した首筋にタオルがかかっている。
2444ひとの気配がまだあちらこちらに残っているような、けれども八時を過ぎたいまあたりにひと影はない。
廊下のさきにはいくつか馴染んだひとの声が、それも次第に遠ざかっていく。
平はソファに腰かけている。
テーブルにはマグカップがひとつ、白湯をさまして淹れてある。なにやら気に入らないことがあったらしい、同室の住人が妙にぴりぴりしていたので退避してきたところだった。
黙々と筋トレをする阿久津の姿をおもいだし、ちいさく笑う。あの癇癪玉を気遣う日々ももうすぐおしまいとおもえばいっそ感慨深い。
暇つぶしがてら文庫本の頁をながめていると、そのとき背後で声がした。
「なにしてるんだ」
「高杉」
なまえを呼べば、ああときまじめな返事がある。風呂上がりらしい、すこし上気した首筋にタオルがかかっている。
はねた
TRAININGあさりくんとおおともくんを書きました。第九軍団は名作。
ピストルギャラクシー 机の明かりがついていた。
朝利はこちらに背を向けている。金の髪がきらきらと、蛍光灯のあかりにまぶしい。勉強をしているのかとおもえば、その手元にはぶあついペーパーバックがあった。ときおりぺらりと紙をめくる音がする。
乾かしたはずの髪からぽたぽたと滴が落ちた。寝癖になったら困るなと、大友は首にかけたタオルでそれを拭う。部屋ごとにシャワーがついているのは便利だと、いまさらながらに感心した。朝利もどうやら寝支度は済ませているらしい、パジャマのうえにカーディガンを羽織っている。
時計の針は十時をさしていた。
きょうも練習はハードだったから、体のあちらこちらに疲れが溜まっている。こういうときは早く寝るにかぎると、大友はパジャマの背に声をかけた。
2389朝利はこちらに背を向けている。金の髪がきらきらと、蛍光灯のあかりにまぶしい。勉強をしているのかとおもえば、その手元にはぶあついペーパーバックがあった。ときおりぺらりと紙をめくる音がする。
乾かしたはずの髪からぽたぽたと滴が落ちた。寝癖になったら困るなと、大友は首にかけたタオルでそれを拭う。部屋ごとにシャワーがついているのは便利だと、いまさらながらに感心した。朝利もどうやら寝支度は済ませているらしい、パジャマのうえにカーディガンを羽織っている。
時計の針は十時をさしていた。
きょうも練習はハードだったから、体のあちらこちらに疲れが溜まっている。こういうときは早く寝るにかぎると、大友はパジャマの背に声をかけた。
はねた
TRAININGあきやまさんとこばやかわさんの恋の予感を書きました。あきこば。もしくはこばあき。
ほんとのきもち 窓の外はとっぷりと暗い。八時をすぎて、まだ寝るには早いかと寮内をぶらついていたところ、談話室のソファにひと影をみつけた。
見慣れた背中だったから、ジャージのポケットに手をつっこんだまま秋山はぶらぶらと近づいてみる。
ソファに浅く腰かけて、小早川はひとりテーブルに置いたタブレットに見入っていた。音声は切られていて、あたりにほかにひとはいないというのに律儀なことだと感心する。
背中越しにひょいと画面をのぞきこんでみれば、ひとりの選手がロングボールを投げているところだった。何の試合かとながめているうち、山形のユニフォームが大写しになる。
「熱心ですね」
そう言いながら、秋山はソファの肘掛けあたりまでまわりこむ。なんとなし拗ねているような口つきになってしまったから、これはよくないと咳ばらいにまぎらせた。
2910見慣れた背中だったから、ジャージのポケットに手をつっこんだまま秋山はぶらぶらと近づいてみる。
ソファに浅く腰かけて、小早川はひとりテーブルに置いたタブレットに見入っていた。音声は切られていて、あたりにほかにひとはいないというのに律儀なことだと感心する。
背中越しにひょいと画面をのぞきこんでみれば、ひとりの選手がロングボールを投げているところだった。何の試合かとながめているうち、山形のユニフォームが大写しになる。
「熱心ですね」
そう言いながら、秋山はソファの肘掛けあたりまでまわりこむ。なんとなし拗ねているような口つきになってしまったから、これはよくないと咳ばらいにまぎらせた。