hauntedxmansion
DONE月一お題企画!(もはや月一ではない)2月のお題は【バレンタイン】です🍫⛓️⏳️
ミルクチョコレートみたいに甘い囚墓を書きたかったはずなのに、どういう訳かカカオ80%くらいのビターなものに仕上がりました。
どうしてこうなった。
何だかじめっとしていますが、誰がなんと言おうとこれは囚墓です。
A Form of Accepting Love❖ ❖ ❖ ❖ ❖
小さな村で迫害を受けてきた痩せぎすな墓守の男と、没落し自分を失った囚人の私。
おおよそ生きている中では出逢わなかったであろう二人が、荘園という奇妙な箱庭で邂逅を果たし、何の因果か恋仲にまで発展したのは此処では珍しい話ではないようだ。
人の好意的な感情や恋愛沙汰に酷く疎い私達は、付かず離れずの距離を保ちつつ、今日まで恋人としての関係を続けられている。
そんな私を含むサバイバー陣営の者達が生活を送る居館にて、すれ違う女性陣の浮足立った様子に「はて」と思考を巡らせる。
足を運んだ食堂から漂ってくる仄かなカカオの香りに「ああ、今日はバレンタインの日だったな」とふと思い出した。
私や恋人のアンドルーが此処に来る以前から、毎年バレンタイン等のイベント事がある日はご馳走やお菓子を作ったり、贈り物を贈ったりと思い思いの一日を過ごしているようだった。
2993小さな村で迫害を受けてきた痩せぎすな墓守の男と、没落し自分を失った囚人の私。
おおよそ生きている中では出逢わなかったであろう二人が、荘園という奇妙な箱庭で邂逅を果たし、何の因果か恋仲にまで発展したのは此処では珍しい話ではないようだ。
人の好意的な感情や恋愛沙汰に酷く疎い私達は、付かず離れずの距離を保ちつつ、今日まで恋人としての関係を続けられている。
そんな私を含むサバイバー陣営の者達が生活を送る居館にて、すれ違う女性陣の浮足立った様子に「はて」と思考を巡らせる。
足を運んだ食堂から漂ってくる仄かなカカオの香りに「ああ、今日はバレンタインの日だったな」とふと思い出した。
私や恋人のアンドルーが此処に来る以前から、毎年バレンタイン等のイベント事がある日はご馳走やお菓子を作ったり、贈り物を贈ったりと思い思いの一日を過ごしているようだった。
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DONE囚墓⛓️⏳️(調パス)ハロウィンの日に素直になるパストくんと、
そんな彼に弱い霊犀調査員さんの話。
Hey my baby, trick or treat?❖ ❖ ❖ ❖ ❖
「トリックオアトリート!」
朝の澄み渡った空気に子供特有の無邪気な声が響く。
今日はハロウィンの日。普段なら日曜礼拝が行われるこの教会も、装飾こそはしないものの今は可愛らしいおばけ達を迎える為に開放されているのだ。
色とりどりのキャンディや甘い香りを放つチョコレート、シスター達の手作りクッキーなどが、訪れる子供達が持つバスケットの中に次々と入れられていく。
「はい、これで最後のお菓子だ」
「シスター様、ありがとう!」
可愛くラッピングされた最後の包みをひとつ、目の前の幼いドラキュラ伯爵に手渡した。
礼を言って次の家に向かい去っていくその小さな背中を眺めていると、視界にちらりと映るのは、木陰に隠れた背の低い真っ白なかたまり。
3444「トリックオアトリート!」
朝の澄み渡った空気に子供特有の無邪気な声が響く。
今日はハロウィンの日。普段なら日曜礼拝が行われるこの教会も、装飾こそはしないものの今は可愛らしいおばけ達を迎える為に開放されているのだ。
色とりどりのキャンディや甘い香りを放つチョコレート、シスター達の手作りクッキーなどが、訪れる子供達が持つバスケットの中に次々と入れられていく。
「はい、これで最後のお菓子だ」
「シスター様、ありがとう!」
可愛くラッピングされた最後の包みをひとつ、目の前の幼いドラキュラ伯爵に手渡した。
礼を言って次の家に向かい去っていくその小さな背中を眺めていると、視界にちらりと映るのは、木陰に隠れた背の低い真っ白なかたまり。
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DONEフォロワーさんとの月一お題企画第二弾です!遅刻しましたすみません!7月のお題は「深夜のおやつ」🥞
同居設定調パスです、大丈夫な方のみどうぞ⛓️⌛
おいしい夢は貴方とともに❖ ❖ ❖ ❖ ❖
気が付くと僕は真っ暗な空間にいた。
寝室で眠っていたはずなのに、辺りは何もかもを飲み込むような闇に包まれていて、自分の手元しか見えない。
きょろきょろと周囲を見回していると、ふと目の前が淡い光に照らされて、そこには誰かが蹲っている。
駆け寄って顔を覗き込む。血の気のすっかり引いた顔を哀しげに歪ませている女性は、あの時死んだはずのジナイーダだった。
『パスト』
彼女は哀しげな表情のまま、立ち上がり僕を見据える。
驚いて尻餅を付いた僕を見つめてくる彼女の隣には、いつのまにか生気のない顔の叔父も立っていて。
二人は口々に僕へと言葉を投げかけてきた。
『パスト、どうして私を殺したの?あなたを信じていたのに』
4443気が付くと僕は真っ暗な空間にいた。
寝室で眠っていたはずなのに、辺りは何もかもを飲み込むような闇に包まれていて、自分の手元しか見えない。
きょろきょろと周囲を見回していると、ふと目の前が淡い光に照らされて、そこには誰かが蹲っている。
駆け寄って顔を覗き込む。血の気のすっかり引いた顔を哀しげに歪ませている女性は、あの時死んだはずのジナイーダだった。
『パスト』
彼女は哀しげな表情のまま、立ち上がり僕を見据える。
驚いて尻餅を付いた僕を見つめてくる彼女の隣には、いつのまにか生気のない顔の叔父も立っていて。
二人は口々に僕へと言葉を投げかけてきた。
『パスト、どうして私を殺したの?あなたを信じていたのに』
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DOODLE調パス&ともぬい(囚墓)が出会うおはなし⚠調パス同居設定、別世界線の囚墓(ともぬい)が同時に存在しています!
こっち向いて、チェリー。❖ ❖ ❖ ❖ ❖
ソファの上には小さな生き物が我が物顔で鎮座していた。
「……は?」
思わず漏れた声に、キッチンにいたパストが気付いてパタパタとこちらへ歩み寄ってくる。
「おかえり、ルカ。今日は早かったんだな」
「あ、ああ、思っていたよりも依頼が早く済んでね…いや、そうでなくて…これ…」
これ、と指を指した先にいるのは、私達に良く似た顔のぬいぐるみのような生き物。
片方はパストと同じアルビノに黒のインバネスコートを着ており、もう片方は左目に痣があり囚人服のようなものを着ている。
何よりも目を引かれるのは頭頂部と尻だ。丸い頭のてっぺんには折れた丸い耳と尖った三角形の耳、尻にはふさふさとした尻尾が生えている。所謂「猫の姿」の二匹(呼称が正しいかはさておき)は、ソファの上で仲良く毛繕いをしているのだ。
1369ソファの上には小さな生き物が我が物顔で鎮座していた。
「……は?」
思わず漏れた声に、キッチンにいたパストが気付いてパタパタとこちらへ歩み寄ってくる。
「おかえり、ルカ。今日は早かったんだな」
「あ、ああ、思っていたよりも依頼が早く済んでね…いや、そうでなくて…これ…」
これ、と指を指した先にいるのは、私達に良く似た顔のぬいぐるみのような生き物。
片方はパストと同じアルビノに黒のインバネスコートを着ており、もう片方は左目に痣があり囚人服のようなものを着ている。
何よりも目を引かれるのは頭頂部と尻だ。丸い頭のてっぺんには折れた丸い耳と尖った三角形の耳、尻にはふさふさとした尻尾が生えている。所謂「猫の姿」の二匹(呼称が正しいかはさておき)は、ソファの上で仲良く毛繕いをしているのだ。
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PROGRESSトゥルリズ、朝の調パス祭り。ジナイーダ事件後、パスト君が出所し霊犀調査員さんと同居している設定です。
※諸々捏造設定ありなので注意です。
【パスト君が大好きな調査員さんのおはなし】
Good morning My dear❖ ❖ ❖ ❖ ❖
遠くに聞こえる小鳥の囀り、少しの肌寒さにもぞりと身動ぎ、浮上した意識とともに重い瞼を上げる。
きょろきょろと周りを見回し、つい、と自分の胸元に視線を落とすと、寝間着をぎゅうと握り静かに寝息を立てる天使の姿。
パストが“あの事件“の後に収監されていた刑務所から出所し、身寄りのない彼を引き取り同居生活を始めて数ヶ月。
一度面識はあったものの、まだ警戒心を解かない彼と根気よくコミュニケーションを取り日々を過ごした結果、ようやく安心して一晩を過ごしてくれるようになった。
今や自分の腕の中にすっぽりと収まり、無防備に眠ってくれるようになった現実に小さな感動を噛み締めつつ。
薄ぼんやりとした部屋の中で弱い朝日に照らされるその寝顔を眺めた。
1989遠くに聞こえる小鳥の囀り、少しの肌寒さにもぞりと身動ぎ、浮上した意識とともに重い瞼を上げる。
きょろきょろと周りを見回し、つい、と自分の胸元に視線を落とすと、寝間着をぎゅうと握り静かに寝息を立てる天使の姿。
パストが“あの事件“の後に収監されていた刑務所から出所し、身寄りのない彼を引き取り同居生活を始めて数ヶ月。
一度面識はあったものの、まだ警戒心を解かない彼と根気よくコミュニケーションを取り日々を過ごした結果、ようやく安心して一晩を過ごしてくれるようになった。
今や自分の腕の中にすっぽりと収まり、無防備に眠ってくれるようになった現実に小さな感動を噛み締めつつ。
薄ぼんやりとした部屋の中で弱い朝日に照らされるその寝顔を眺めた。