takadanobabaaan
TRAINING朔誕【モル朔】
1月8日 早朝。
ラジオ体操を終えた朔の元に、てちてちと20ほどの小さい影が集まった。
「朔〜! お誕生日おめでとうモル〜!」
「モル公!」
「みんな、準備通りいくモル! せーの!」
ハッピバースデーさーくー!
ハッピバースデーさーくー!
食堂にモルたちのモル声三部合唱が響き渡る。
一匹一匹のモルが口を縦に開き、げっ歯類特有の長い前歯が見え隠れする。普段朔が突きたくて仕方ない頬も内側から見え、表情筋の伸びが可愛らしい。朔の視線もシャトルランしていた。
歌い終わった頃には朔のつり目がたれにたれており、頬を染めながら可愛さに全身を震わせていた。
横に居た栄都と七瀬も自然と笑顔になり、歌い終わった合唱団に拍手を送る。
27151月8日 早朝。
ラジオ体操を終えた朔の元に、てちてちと20ほどの小さい影が集まった。
「朔〜! お誕生日おめでとうモル〜!」
「モル公!」
「みんな、準備通りいくモル! せーの!」
ハッピバースデーさーくー!
ハッピバースデーさーくー!
食堂にモルたちのモル声三部合唱が響き渡る。
一匹一匹のモルが口を縦に開き、げっ歯類特有の長い前歯が見え隠れする。普段朔が突きたくて仕方ない頬も内側から見え、表情筋の伸びが可愛らしい。朔の視線もシャトルランしていた。
歌い終わった頃には朔のつり目がたれにたれており、頬を染めながら可愛さに全身を震わせていた。
横に居た栄都と七瀬も自然と笑顔になり、歌い終わった合唱団に拍手を送る。
takadanobabaaan
PASTH:Feルートから仁碧の彩縁に(無理矢理)分岐したif徒労じゃない仁碧書いてやらぁ!!って思ったら朔に皺寄せがいくの、なぁぜ
あと書いた人が食に関心が無いため食べ物の描写がなげやりです
のんびり屋のサンタクロース、全然夜明けに間に合わなかった
モルの歌声が響く頃には(仁碧/ノベコン中退避)今日はクリスマス・イヴ。
旧世界では神の誕生を祝福し、わいわいする日だったらしい。といっても、資料は侵食されて残っていないため、仁武も碧壱も聞き齧った知識でしかなかった。それも今では独自の文化に変態し、一部の裕福かつ通な富豪たちがパーティをする記念日となっていた。
その裕福な層にはデッドマターを退けてしばらくの金銭を保証された志献官たちも含まれている。本人たちは「裕福」は望んでいなかったが、しばらくは身体を癒し各自の生活を整えようと、約一人を除き慎ましい生活を送っていた。そして、復興に燃える燈京都民が少しでも楽しく生活できるよう、色々な文化を嗜んでは復興現場で一緒にやろうと声をかけている。実際、一緒に住んでいる朔は栄都と三宙に誘われて街の人とクリスマスパーティーをしていた。対して仁武と碧壱は「恋人たちのクリスマス」とやらを実践していた。
4911旧世界では神の誕生を祝福し、わいわいする日だったらしい。といっても、資料は侵食されて残っていないため、仁武も碧壱も聞き齧った知識でしかなかった。それも今では独自の文化に変態し、一部の裕福かつ通な富豪たちがパーティをする記念日となっていた。
その裕福な層にはデッドマターを退けてしばらくの金銭を保証された志献官たちも含まれている。本人たちは「裕福」は望んでいなかったが、しばらくは身体を癒し各自の生活を整えようと、約一人を除き慎ましい生活を送っていた。そして、復興に燃える燈京都民が少しでも楽しく生活できるよう、色々な文化を嗜んでは復興現場で一緒にやろうと声をかけている。実際、一緒に住んでいる朔は栄都と三宙に誘われて街の人とクリスマスパーティーをしていた。対して仁武と碧壱は「恋人たちのクリスマス」とやらを実践していた。
takadanobabaaan
PASTしきりか、りかしきのどちらでも読めます!新手の初夜失敗話ですが、初夜成功するまではシュレディンガーの左右かなと。
表紙とタイトルと元ネタ(りっかはヌードデッサンを描くのか?)は岸戸さんよりいただきました!
黙って投げたら黙って表紙が返ってきたのLOVEすぎます。ありがとうございます!!!!!
夜もすがらに、身すがらに(ベリ炭左右不定/ノベコン中退避)世界が終極を回避し、彩を取り戻した頃。
その日のラジオ体操は志献官の8割が出席する盛況っぷりだった。各自、夜の待機や作業が無くなり、街の人々と同じ時間に生活することに慣れてきたようだ。そして、残り2人の心配をして2時間が経った頃、2人のうち早起きが苦手な方が先に起きて来た。
「おはよう、四季。」
「……オハヨウ。」
食堂の端に腰掛けていた十六夜と一那が声をかける。他のメンツは食堂の中心でテーブルゲームをしているようだ。三宙と栄都を中心とした深夜のゲーム大会ぐらい盛り上がっている。若い衆と遊びたい十六夜はともかく、一人で本を読みたがる一那が食堂に残っていることは意外だった。
「清硫さんも一那もおはよう。今日はみんな休みになったのか?」
2685その日のラジオ体操は志献官の8割が出席する盛況っぷりだった。各自、夜の待機や作業が無くなり、街の人々と同じ時間に生活することに慣れてきたようだ。そして、残り2人の心配をして2時間が経った頃、2人のうち早起きが苦手な方が先に起きて来た。
「おはよう、四季。」
「……オハヨウ。」
食堂の端に腰掛けていた十六夜と一那が声をかける。他のメンツは食堂の中心でテーブルゲームをしているようだ。三宙と栄都を中心とした深夜のゲーム大会ぐらい盛り上がっている。若い衆と遊びたい十六夜はともかく、一人で本を読みたがる一那が食堂に残っていることは意外だった。
「清硫さんも一那もおはよう。今日はみんな休みになったのか?」
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PAST⚠️ルート未通過者が描いてます⚠️フォロワーさんの寝坊記念です
シーツで挟んだキャベツのサンドイッチ(しきなな/ノベコン中退避)ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「四季さん起きてください。」
朝8時。今日は孤児院でピクニックにいく約束だ。七瀬が訪れた時は既に子どもたちが起きており、朝食の用意をしていた。しかし四季の姿は無く、聞けば声をかけたけど起きなかったそうだ。
部屋に入った七瀬はベッドの上に丸まった四季を見て、まずは風邪を引いてないか確認する。熱も無ければ辛そうな様子も無い。机にはピクニック用の籠やいくつかの麦わら帽子、しおりとともにペンが散らかっており、深夜まで準備してたから眠いんだとわかった。
「四季さん、もうみんなご飯を作り始めてますよ。」
「んん……。」
うめきながら身動ぐ四季を見て、七瀬も流石にダメだなと思った。
「七瀬さん、四季先生はどう?」
1254「四季さん起きてください。」
朝8時。今日は孤児院でピクニックにいく約束だ。七瀬が訪れた時は既に子どもたちが起きており、朝食の用意をしていた。しかし四季の姿は無く、聞けば声をかけたけど起きなかったそうだ。
部屋に入った七瀬はベッドの上に丸まった四季を見て、まずは風邪を引いてないか確認する。熱も無ければ辛そうな様子も無い。机にはピクニック用の籠やいくつかの麦わら帽子、しおりとともにペンが散らかっており、深夜まで準備してたから眠いんだとわかった。
「四季さん、もうみんなご飯を作り始めてますよ。」
「んん……。」
うめきながら身動ぐ四季を見て、七瀬も流石にダメだなと思った。
「七瀬さん、四季先生はどう?」
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PAST⚠️ルート未通過者が書いてます⚠️通過前の印象提出①(実は前回が②でした)
こうじつ(ノベコン中退避)世界が結倭ノ国だけではなくなった頃、志献官たちはエネルギー節約などの協力をしてくれた都民に向け、感謝のカフェを開こうとしていた。
今日は大事な搬入日。玖苑や三宙たちが選んだ食器を箱いっぱい詰め、七瀬は視界が埋まるほどの荷物を運んでいた。最年少といえど志献官、七瀬は食器の山を軽々と持ち上げていた。
「おい七瀬、危ない。」
「大丈夫ですよ、四季さん。」
「いや足元。」
え、と言った時には膝に机の角がぶつかっていた。作りかけの机はカンナがかかっておらず、七瀬のぶつけた膝は僅かに血を流した。
「あー、悪ぃ。痛かっただろ。」
四季は七瀬から荷物を取り上げて座らせた。工具の入ったポシェットからハンカチと絆創膏を出し、できる限りの手当てをする。
718今日は大事な搬入日。玖苑や三宙たちが選んだ食器を箱いっぱい詰め、七瀬は視界が埋まるほどの荷物を運んでいた。最年少といえど志献官、七瀬は食器の山を軽々と持ち上げていた。
「おい七瀬、危ない。」
「大丈夫ですよ、四季さん。」
「いや足元。」
え、と言った時には膝に机の角がぶつかっていた。作りかけの机はカンナがかかっておらず、七瀬のぶつけた膝は僅かに血を流した。
「あー、悪ぃ。痛かっただろ。」
四季は七瀬から荷物を取り上げて座らせた。工具の入ったポシェットからハンカチと絆創膏を出し、できる限りの手当てをする。
takadanobabaaan
PAST⚠️ルート未通過者が書いてます⚠️通過前の印象を書き残したくて書きました。
見捨てた/見捨てられた話って本編で出ましたか?
出てたらいいな
◆
フォロワーさんに向けて提出したものですが、書いていることすら黙ってタイトルを決めていただきました。
帰る家(しきなな/ノベコン中退避)──海の音が聞こえる。
死せる元素から蘇った土地たちは、黒い脈動の分だけ歪にずれていた。時に亀裂が入り、時に建物が不自然に積み上がっている。文字通りコンクリートジャングルの中を、足場を確保しながら進む人影がいた。
「みなとみらいに来るのは任務以来だな。まだお前や栄都の家は残ってるのか?」
「わかんねェ。栄都の家はもう少し西の方にあるっぽいから今日は行けないかもな。でも、浮石病院はこの先にあったんだ。」
結倭ノ国をデッドマターから取り返した志献官たちは直ぐには任が解かれず、先遣的に各地にひっそりといる生存者を探しながら復興支援をしていた。
数日前、友達以上恋人未満の関係である三宙から次のオフに横浜に帰省すると聞かされた四季は休暇を申請した。受理した仁武は突然の休暇に驚いたが、理由を聞かされた仁武は逆に「三宙を頼むぞ」と言っていた。普段しっかりしてる三宙でも浮石が関連する土地では気が休まらないことは志献官たちの共通認識だった。
1809死せる元素から蘇った土地たちは、黒い脈動の分だけ歪にずれていた。時に亀裂が入り、時に建物が不自然に積み上がっている。文字通りコンクリートジャングルの中を、足場を確保しながら進む人影がいた。
「みなとみらいに来るのは任務以来だな。まだお前や栄都の家は残ってるのか?」
「わかんねェ。栄都の家はもう少し西の方にあるっぽいから今日は行けないかもな。でも、浮石病院はこの先にあったんだ。」
結倭ノ国をデッドマターから取り返した志献官たちは直ぐには任が解かれず、先遣的に各地にひっそりといる生存者を探しながら復興支援をしていた。
数日前、友達以上恋人未満の関係である三宙から次のオフに横浜に帰省すると聞かされた四季は休暇を申請した。受理した仁武は突然の休暇に驚いたが、理由を聞かされた仁武は逆に「三宙を頼むぞ」と言っていた。普段しっかりしてる三宙でも浮石が関連する土地では気が休まらないことは志献官たちの共通認識だった。