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DONEみゆりょ/涼さんが5分後に爆発する話※5/3 スパコミにて頒布した無配ペーパーです。
爆発するね「深幸くん、オレ五分後に爆発しちゃうかもしれないんだ」
出し抜けに現実離れしたことを言う涼を見て、自覚できるほどにぽかんと口を開けた。何かの比喩だろうか。思考を巡らせたが、
……思いつかない。
「えっと、爆発って?」本音を言えばあまり話題を広げたくないが、このまま放っておくのも忍びないので恐る恐るたずねる深幸。
「爆発。エクスプロージョン。ビッグバンだよ」
涼は説明にもなっていないことをのたまい、空に向かって両手を伸ばす。つられて空を見上げた。雲ひとつない快晴だ。
「………………。むしろ平和じゃね? それとも、嵐の前の静けさってやつか?」
「そうだね。今は星がよく見えないから……ちょっと静かかも」
会話が繋がっているようで、少しズレた平行線をゆったりと辿りはじめている。それに気がついた深幸は呆れて肩をすくめた。
1887出し抜けに現実離れしたことを言う涼を見て、自覚できるほどにぽかんと口を開けた。何かの比喩だろうか。思考を巡らせたが、
……思いつかない。
「えっと、爆発って?」本音を言えばあまり話題を広げたくないが、このまま放っておくのも忍びないので恐る恐るたずねる深幸。
「爆発。エクスプロージョン。ビッグバンだよ」
涼は説明にもなっていないことをのたまい、空に向かって両手を伸ばす。つられて空を見上げた。雲ひとつない快晴だ。
「………………。むしろ平和じゃね? それとも、嵐の前の静けさってやつか?」
「そうだね。今は星がよく見えないから……ちょっと静かかも」
会話が繋がっているようで、少しズレた平行線をゆったりと辿りはじめている。それに気がついた深幸は呆れて肩をすくめた。
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TRAININGみゆりょ/衣服シェアしてるはず朝の身支度 ぱっと目が覚める。
脳が揺らぎ、視界がぼんやり霞む。朝なのだ、と感じたのはぴったり閉じたカーテンから光が漏れているからだった。鉛のように重たい身体をのっそりと起こした。手を組み、腕を前に伸ばしてうんと筋肉を引っ張る。ふわあ、と欠伸をした。夢を見ていた気がするが、あまり覚えていない。おそらくたいして良い夢ではなかったし、特に嫌な気分になっていないので悪夢でもなかった。ああ、微妙に設定が現実離れしていた気もする。でも身近に自称宇宙人がいるせいだろうか、目を閉じたままじっとして「何があったっけ」と思い返していると、それは特に変な状況ではなかったように思えてきた。
(麻痺してきてるかも)
しょぼしょぼする目をぎゅっと閉じたり、開けたり。そうすると、目がじんわりと熱くなってくる。なんとなく血流が良くなった気がしてきたら、ようやく布団を剥いで床に足をつけた。裸足だったので、足の裏がひんやりと冷たくなる。眉を顰めつつ、そのまま立ち上がった。
2682脳が揺らぎ、視界がぼんやり霞む。朝なのだ、と感じたのはぴったり閉じたカーテンから光が漏れているからだった。鉛のように重たい身体をのっそりと起こした。手を組み、腕を前に伸ばしてうんと筋肉を引っ張る。ふわあ、と欠伸をした。夢を見ていた気がするが、あまり覚えていない。おそらくたいして良い夢ではなかったし、特に嫌な気分になっていないので悪夢でもなかった。ああ、微妙に設定が現実離れしていた気もする。でも身近に自称宇宙人がいるせいだろうか、目を閉じたままじっとして「何があったっけ」と思い返していると、それは特に変な状況ではなかったように思えてきた。
(麻痺してきてるかも)
しょぼしょぼする目をぎゅっと閉じたり、開けたり。そうすると、目がじんわりと熱くなってくる。なんとなく血流が良くなった気がしてきたら、ようやく布団を剥いで床に足をつけた。裸足だったので、足の裏がひんやりと冷たくなる。眉を顰めつつ、そのまま立ち上がった。
rairi_frgn
DOODLE『おでここっつんしている』『みゆりょ』を描きor書きましょう。#kawaiiCP #shindanmaker
https://shindanmaker.com/62729
アナログぽい雰囲気にしたかった
rairi_frgn
DOODLEぴくしぶに入れ忘れた落書きたち雑多アカに載せてたやつです。
手直ししてまた他の絵が溜まったら一緒にいれたい
①賢涼vsみゆりょの図
②賢涼を描きたかったが別にカプっぽくならなかった
③あーさー氏扮するふぇりさま 3
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TRAININGみゆりょ/一緒にランニングをするランニング・ランデブー トレーニング・ウェアに袖を通すと、肌をむっとした空気が包み込んだ。もう夏か。ゆっくりまばたきすると、うなじにじんわりと熱を感じた。ヘアゴムで髪をポニーテールに束ねて扉を開くと、突然目の前に自分と同程度のガタイの良い男が現れてびくんと心臓が跳ねた。
「わっ」
「わぁ」
反射的に二、三歩ほど後ずさって目を細めると、飛び出してきた男が涼であることをようやく認識できた。涼はちいさく声を上げて細い目を見開き、深幸を凝視する。一応は彼も驚いているようだったので、深幸が扉を開けたタイミングと涼がその前を横切るタイミングが運悪くかち合ってしまったのだと悟った。
「りょ、涼ちんか……びっくりした。ごめんね」
心臓をばくばくさせながら言うと、ふるふると首を振る涼。
2582「わっ」
「わぁ」
反射的に二、三歩ほど後ずさって目を細めると、飛び出してきた男が涼であることをようやく認識できた。涼はちいさく声を上げて細い目を見開き、深幸を凝視する。一応は彼も驚いているようだったので、深幸が扉を開けたタイミングと涼がその前を横切るタイミングが運悪くかち合ってしまったのだと悟った。
「りょ、涼ちんか……びっくりした。ごめんね」
心臓をばくばくさせながら言うと、ふるふると首を振る涼。
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TRAININGみゆりょ/りょぅさんが疲れているみゆきくんを起こすだけの話みゆりょ「ただいま〜……」
と、なんとなく、ひっそりと、シェアハウスの暗い廊下に声を投げかけてみた。予想はしてたけど、返事はない。夜も更けてるし、流石にみんな寝てるか。それか、那由多か賢汰は起きてるかな? 俺に気づかないだけで。礼音くんは、たぶん寝てる。体内時計がそこそこ規則正しいタイプだから。涼ちんは……よくわからない。自分の部屋ですやすや寝てる時もあれば、早朝に近い時間にガラクタを持って満足気な顔で帰宅する時もある。宇宙人だから仕方ないのかもだけど、あいつは一番行動パターンが読めない。
慣れない闇に向かって目を凝らしてみる。リビングの電気は点いていないみたいだ。じゃ、やっぱりみんな寝てるかな。よいしょ、と呟きながら靴を脱いで、足音に気をつけながらひたひた廊下を歩く。パチンとリビングの電気を点けると、案の定誰もいなかった(いや、強いて言えば、にゃんこたろうがキャットタワーのてっぺんでで丸まり眠っていた)。誰も見ていないとわかると余計に気が抜けてしまって、固くなった肩を手で揉みながらキッチンに入った。お客さんに酒類を山ほど提供したけど、俺自身は特段水分補給をしていないことに気づいたから。自覚するともう喉がカラカラで仕方がなくて、ごくんと喉を鳴らして唾を飲み込む。食器棚から適当に取ったコップに浄水を注いで、一気に飲み干した。ちょっと冷たくて、歯がじんと滲むように痛んで、思わず顔をしかめてしまった。
3003と、なんとなく、ひっそりと、シェアハウスの暗い廊下に声を投げかけてみた。予想はしてたけど、返事はない。夜も更けてるし、流石にみんな寝てるか。それか、那由多か賢汰は起きてるかな? 俺に気づかないだけで。礼音くんは、たぶん寝てる。体内時計がそこそこ規則正しいタイプだから。涼ちんは……よくわからない。自分の部屋ですやすや寝てる時もあれば、早朝に近い時間にガラクタを持って満足気な顔で帰宅する時もある。宇宙人だから仕方ないのかもだけど、あいつは一番行動パターンが読めない。
慣れない闇に向かって目を凝らしてみる。リビングの電気は点いていないみたいだ。じゃ、やっぱりみんな寝てるかな。よいしょ、と呟きながら靴を脱いで、足音に気をつけながらひたひた廊下を歩く。パチンとリビングの電気を点けると、案の定誰もいなかった(いや、強いて言えば、にゃんこたろうがキャットタワーのてっぺんでで丸まり眠っていた)。誰も見ていないとわかると余計に気が抜けてしまって、固くなった肩を手で揉みながらキッチンに入った。お客さんに酒類を山ほど提供したけど、俺自身は特段水分補給をしていないことに気づいたから。自覚するともう喉がカラカラで仕方がなくて、ごくんと喉を鳴らして唾を飲み込む。食器棚から適当に取ったコップに浄水を注いで、一気に飲み干した。ちょっと冷たくて、歯がじんと滲むように痛んで、思わず顔をしかめてしまった。
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TRAININGみゆりょ/付き合ってない苦手なもの特になし「涼ちんってさ。苦手なものはないの?」
出窓を開けて外を見下ろす涼の背中にたずねた。同じ景観に、変わり映えのしない人々の日常。毎日見ててよく飽きないものだなと思う。涼は毎日、楽しいらしいが。
「んー?」棒付き飴を咥えながら、生返事をする涼。「苦手……」そしてぎこちなく反芻して、渋い顔をしてうーんと天を仰いで唸る。
「あ、ごめんごめん。ないならいいよ。今日これから出かけるだろ? 食事も一緒に摂るだろうし、苦手なものあったら先に聞いとこうかなって思っただけ」
腕を天井に向かってうんと、筋肉を伸ばしてから、窓に張り付いている涼の肩を抱き、なんとなく一緒に外を覗き込んでみる。肌を撫ぜる生暖かい空気と白くてやわらかな光が視界と身体を包み込む。朝特有の清々しいにおいがした。目を細めて注視すると、大都会新宿の道路は乗用車と通勤通学途中の人間が忙しなく混ざり合っていた。
2072出窓を開けて外を見下ろす涼の背中にたずねた。同じ景観に、変わり映えのしない人々の日常。毎日見ててよく飽きないものだなと思う。涼は毎日、楽しいらしいが。
「んー?」棒付き飴を咥えながら、生返事をする涼。「苦手……」そしてぎこちなく反芻して、渋い顔をしてうーんと天を仰いで唸る。
「あ、ごめんごめん。ないならいいよ。今日これから出かけるだろ? 食事も一緒に摂るだろうし、苦手なものあったら先に聞いとこうかなって思っただけ」
腕を天井に向かってうんと、筋肉を伸ばしてから、窓に張り付いている涼の肩を抱き、なんとなく一緒に外を覗き込んでみる。肌を撫ぜる生暖かい空気と白くてやわらかな光が視界と身体を包み込む。朝特有の清々しいにおいがした。目を細めて注視すると、大都会新宿の道路は乗用車と通勤通学途中の人間が忙しなく混ざり合っていた。