あきたけん🐺
DONEサイトに載せた18禁小説の18禁部分だけ抜いた(5%ほど)全年齢版です。お試しにどうぞ。※バク獏ショタ
一週間日記月曜日(晴れ)
パジャマ姿の獏良は風呂場からリビングにやって来た。母親がキッチンから顔を出し、
「あら、もう出たのね。歯みがきはした?」
「うん。明日の準備も終わってるよ。おやすみなさい」
その答えに母親は満足げに頷く。「おやすみ」と返し、再びキッチンに戻っていった。
獏良は自室に行き、学習机に置いてあるランドセルのかぶせを開く。中に詰まった教科書を時間割表で確認をする。教科書、ノート、宿題、リコーダー、提出プリント……。他に何か持ち物はなかったかと記憶を辿り、荷物に手抜かりがないと納得し、ランドセルを元に戻す。
獏良は安心して床に就いた。胸の上でチャリと装飾品が鳴る。
リングを身につけるようになってからだいぶ経つ。すっかり身体に馴染み、つけていることをもう意識していない。眼鏡や指輪のようなものだ。就寝時にまでつけているのは変わっているかもしれない。身体から離さないように、という父親の言いつけなのだ。さすがに風呂やプールでは外すが、それ以外は言いつけ通りにしている。獏良にとっては既にないと落ち着かないものだ。
4823パジャマ姿の獏良は風呂場からリビングにやって来た。母親がキッチンから顔を出し、
「あら、もう出たのね。歯みがきはした?」
「うん。明日の準備も終わってるよ。おやすみなさい」
その答えに母親は満足げに頷く。「おやすみ」と返し、再びキッチンに戻っていった。
獏良は自室に行き、学習机に置いてあるランドセルのかぶせを開く。中に詰まった教科書を時間割表で確認をする。教科書、ノート、宿題、リコーダー、提出プリント……。他に何か持ち物はなかったかと記憶を辿り、荷物に手抜かりがないと納得し、ランドセルを元に戻す。
獏良は安心して床に就いた。胸の上でチャリと装飾品が鳴る。
リングを身につけるようになってからだいぶ経つ。すっかり身体に馴染み、つけていることをもう意識していない。眼鏡や指輪のようなものだ。就寝時にまでつけているのは変わっているかもしれない。身体から離さないように、という父親の言いつけなのだ。さすがに風呂やプールでは外すが、それ以外は言いつけ通りにしている。獏良にとっては既にないと落ち着かないものだ。
あきたけん🐺
DONEファンタジーバク獏。バク→ラミア、獏→ハーピィ。二人とも人型。
蛇足っぽいかもしれません。続きに必要性を感じない方は前半のみで。
後編はR18の描写はありませんが、卵を産んだ話なので注意。
たまごがコウノトリを運んでくることもある・後編湿った土の匂いと草の青い匂いが充満するその場所からバクラは動けなかった。喉が干乾びてしまったのか声すらも出せない。弱々しく呼吸をするだけ。
こんなに屈辱的な状態は許すことができない。人間のようなちっぽけな姿になったことも受け入れ難い。
地面を這った指の先は擦れて血が滲んでいた。鱗に覆われていない部分は耐久力もないらしい。
小動物が草木を揺らす音がする。人の気配はしない。そんな森の中で現れたのは、翼が生えた少年だった。
「大丈夫?」
恐る恐る窺うような素振りを見せてから、すぐに慌ててしゃがむ。バクラの様子がおかしいことに気づいたらしい。眉尻を下げて顔を覗き込んだ。あれこれと話しかけ、バクラに意識があるか判断しているらしかった。
6677こんなに屈辱的な状態は許すことができない。人間のようなちっぽけな姿になったことも受け入れ難い。
地面を這った指の先は擦れて血が滲んでいた。鱗に覆われていない部分は耐久力もないらしい。
小動物が草木を揺らす音がする。人の気配はしない。そんな森の中で現れたのは、翼が生えた少年だった。
「大丈夫?」
恐る恐る窺うような素振りを見せてから、すぐに慌ててしゃがむ。バクラの様子がおかしいことに気づいたらしい。眉尻を下げて顔を覗き込んだ。あれこれと話しかけ、バクラに意識があるか判断しているらしかった。
あきたけん🐺
DONEだいぶ前に書いたR18小説を濡れ場をごっそり削って(20~30%)全年齢版にしました。元がR18なので、そういう雰囲気です。元の話はサイトに載せています。
某おとぎ話と映画のパロ。ニ心ニ体。
塔の上の盗賊と少年(全年齢版)周りの村の住民たちも立ち寄らない深い森の中、雲に届きそうなくらいの高さの塔が立っていました。
塔には入り口も階段もなく、例え誰かが来たとしても登ることは出来ません。それこそ空でも飛ばない限り、塔の天辺に辿り着くことは不可能なのです。
その塔の天辺には一つの部屋があって、一人の少年が暮らしていました。
少年の名は、獏良了。
小さな頃、塔に連れて来られてから、ずっと一人で暮らしているのです。
そろそろ婚姻が許される年齢にもなります。既に親の顔も外の世界のこともすっかり忘れてしまっていました。今の彼が知る全ては、この塔の部屋の中のことだけなのです。
自分ではこの高い塔を下りれませんし、下りてはいけないとキツく言われています。
6707塔には入り口も階段もなく、例え誰かが来たとしても登ることは出来ません。それこそ空でも飛ばない限り、塔の天辺に辿り着くことは不可能なのです。
その塔の天辺には一つの部屋があって、一人の少年が暮らしていました。
少年の名は、獏良了。
小さな頃、塔に連れて来られてから、ずっと一人で暮らしているのです。
そろそろ婚姻が許される年齢にもなります。既に親の顔も外の世界のこともすっかり忘れてしまっていました。今の彼が知る全ては、この塔の部屋の中のことだけなのです。
自分ではこの高い塔を下りれませんし、下りてはいけないとキツく言われています。