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    #ヒバツナ

    maro_roro4

    DONE標的0のヒバツナ小説展示となります。
    内容
    AIで婚約者を探してた沢田くんが超好みの顔のヒバリくんを見つけて、猛アタックする話です。

    素行の悪い不良少年ヒバリくん✖︎ヒバリくんの顔に一目惚れした若社長沢田くん
    AIで婚約者を探してた沢田くんが超好みの顔のヒバリくんを見つけて、猛アタックする話(仮) 大きなディスプレイの前で息をすべて吐き出すかのような重いため息をつく。煙草を咥えていたため、息とともに煙も吐き出る。いまの気分を表すように灰色が重く垂れ込む。
    どうしたものか。頭を掻きながら、ディスプレイ上でくるくるとカーソルを遊ばせる。
    この問題の解決方法をそろそろ真剣に考えねばならないとわかっている。しかし、身が入り切らないのも事実だ。決して軽んじんている訳ではない。むしろ、重く捉えすぎてしまい八方塞がりのため、どうしようもないと諦めかけてしまっているのだ。

    いままで出会いがひとつもなかったわけではない。
    それなりに好ましいと感じる女性はいて、運よく一緒の時を過ごすこともあった。喧嘩も仲違いもあったが、いまとなってはいい思い出だ。それぞれの道を選ぶことになっただけで、どの女性とも円満に別れを決めている。
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    ぽえうぉ

    MOURNINGヒバツナですが別れ話です。
    2005年から2011年くらいまで稼働していたサイトで書いていたテキストになります。
    初出は2008年ですが2008年バージョンは目もあてられないレベルでヒギィーッて感じだったので加筆修正を加えています。
    あなたは泡になって消える 「海へ行くなら、駅からバスが出ていますよ」というのは女中の話で、行く気などさらさらなかったのに、チェックアウトの時間になってもまだしつこく海の話をされたから、結局海へ行くことになった。「綺麗ですよ、この時期の海は、人ももう少ないでしょうから」とにこやかに微笑む若い女中の話に付き合うのに、疲れたというのもある。「じゃあ行ってみます」綱吉は頷いて鍵を返した。「お出かけになっている間、お荷物お預かりしますよ」という宿の親切に結構ですありがとうと返事をして、宿代を支払い、頭を下げて宿を出ると、初秋の日差しが目をうつように眩しい。女中のお人よしそうなべに色の頬と、彼女の鈴を転がすような「いってらっしゃいませ」という声に送られて、彼らはいよいよ疲れきったものだ。行くも何も海など。別れを決意した二人に、こんな話はただ酷なだけである。二人の間に、何しろもう恋の高揚などないのだ。
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