🍊みかん好きのオルカ
DONE鮮やかの恋人推理先生が恋人の大佐に冷たくする話。
カラスさんの大佐推イラストのFA文章です!
最大のネタバレ↓
ハピエン!
先生の赤らめたお顔と大差の目線にやられました…
他の人から見たら大佐は仏頂面でガタイが良くて怖い。だけど推理にとっては隣にいるだけで世界が煌めく愛おしい人。だからこそ慎重になったり意固地になったり…いつも通りでいられない時ってあるよね。
鮮やかの恋人 顔に何かが触れた気がして薄く瞼を開ける。
「…?」
薄暗い空間がぼんやりと見える。身動くと隣にあった筈の温もりが少ない。ほぼ無意識に熱を求めて掌で探ると肩まで何かを掛けられる。視線をそろそろと上げればキチンと軍服に身を包んだ男が此方を見ていた。
「…大佐」
「あれだけ身を寄せて丸まっているのでは、俺のいない夜は寒いだろう」
そう言って今度は口を覆うまで掛けられる。毛布だ。ふわふわで毛足の長い上質な物。知らない香りに彼が買ってきたのだろうと予想する。昨日随分と大荷物に見えたのは仕事のものだけではなかったからに違いない。推理が昨夜寝落ちたせいで記憶にないこの毛布を包むように寄せられると布団の上からでも彼から移った温もりを感じた。
4856「…?」
薄暗い空間がぼんやりと見える。身動くと隣にあった筈の温もりが少ない。ほぼ無意識に熱を求めて掌で探ると肩まで何かを掛けられる。視線をそろそろと上げればキチンと軍服に身を包んだ男が此方を見ていた。
「…大佐」
「あれだけ身を寄せて丸まっているのでは、俺のいない夜は寒いだろう」
そう言って今度は口を覆うまで掛けられる。毛布だ。ふわふわで毛足の長い上質な物。知らない香りに彼が買ってきたのだろうと予想する。昨日随分と大荷物に見えたのは仕事のものだけではなかったからに違いない。推理が昨夜寝落ちたせいで記憶にないこの毛布を包むように寄せられると布団の上からでも彼から移った温もりを感じた。
🍊みかん好きのオルカ
DONEひとりぼっちの呼ぶ名前言葉が通じないが故に喧嘩しちゃったファラオと青の話。
『さばくのくに』https://poipiku.com/1761721/4430974.htmlの後のお話になっています。
最大のネタバレ↓
ハピエン!
知らない場所で頑張ろうとするのは青にはちょっと大変だから、明瞭を真似て頑張ってます。
王青…楽しい…!盛り込んだ!!
ひとりぼっちの呼ぶ名前「青」
この世界でそう自分を呼ぶのはただひとり。
その声に青は振り向いた。
「王よ、老人の楽しみを横取りする気ですかな?」
「老人?城中の若者を泣かせておいてよく言う」
「ほっほ、力の無い老人は頭だけが取り柄ですぞ」
青は目の前の髭の老人を見る。次の手が止まっているのは王と話をしているからだろう、と思ってから次は自分の番だったと思い出す。トン、と駒を動かせば視線だけを下げた老人が笑って駒を倒した。
「あ、」
「あまり青を泣かせるなよ」
「随分と過保護ですな」
「泣かれると言葉が通じないからな」
負けたことにもう一度と駒を並べ直そうとして、その腕を男に取られた。名残惜しそうに老人を見れば、彼は笑うだけで青はそのまま連れて行かれた。
11935この世界でそう自分を呼ぶのはただひとり。
その声に青は振り向いた。
「王よ、老人の楽しみを横取りする気ですかな?」
「老人?城中の若者を泣かせておいてよく言う」
「ほっほ、力の無い老人は頭だけが取り柄ですぞ」
青は目の前の髭の老人を見る。次の手が止まっているのは王と話をしているからだろう、と思ってから次は自分の番だったと思い出す。トン、と駒を動かせば視線だけを下げた老人が笑って駒を倒した。
「あ、」
「あまり青を泣かせるなよ」
「随分と過保護ですな」
「泣かれると言葉が通じないからな」
負けたことにもう一度と駒を並べ直そうとして、その腕を男に取られた。名残惜しそうに老人を見れば、彼は笑うだけで青はそのまま連れて行かれた。
🍊みかん好きのオルカ
DONEさばくのくにとある国のファラオととある森の青の話。
最大のネタバレ↓
ハピエン!
初めて書いた傭傭!!
知らない所にたった1人ってつらいよな…。言葉も通じない、本当の孤独。王さまは単純な興味で青を捕まえたけど、逃げる元気な様子を気に入っているの。だって王にあんな態度を取るのは青だけだからね!
さばくのくに 憂鬱の青の住む森は賑やかだ。
採れた果物を籠に入れて運んでいると、遠くの広場に人混みが見えた。その中央にいるのは朗らかで頼りになる性格の森の人気者の明瞭、青の憧れだ。何の取り柄もない青にも分け隔て無く接してくれる。しかし青には自分から駆け寄る勇気も無く、遠目で見ているだけ。
そうして見惚れていると、手元が疎かになり積んだ果物を落としてしまった。明瞭ならこんなドジは踏まない。馬鹿な奴だなと自分を叱りながら手を伸ばすも、足元の小石に体勢を崩し後ろに大きく仰け反る。木の葉の隙間から覗く太陽が顔を照らした。
「ッ、まぶし──────」
そう、青は森に暮らしていた。はずだった。
「曲者だ!囲め囲め!!」
青は訳も分からず疾走する。
5791採れた果物を籠に入れて運んでいると、遠くの広場に人混みが見えた。その中央にいるのは朗らかで頼りになる性格の森の人気者の明瞭、青の憧れだ。何の取り柄もない青にも分け隔て無く接してくれる。しかし青には自分から駆け寄る勇気も無く、遠目で見ているだけ。
そうして見惚れていると、手元が疎かになり積んだ果物を落としてしまった。明瞭ならこんなドジは踏まない。馬鹿な奴だなと自分を叱りながら手を伸ばすも、足元の小石に体勢を崩し後ろに大きく仰け反る。木の葉の隙間から覗く太陽が顔を照らした。
「ッ、まぶし──────」
そう、青は森に暮らしていた。はずだった。
「曲者だ!囲め囲め!!」
青は訳も分からず疾走する。