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DONEぽんこつ新米インキュバス及川×神父岩泉※どちらもDTなので妖艶なインキュバスはおりません
※筆者は宗教知識がほぼ皆無なので間違った描写をしていたらすみません
ぽんこつインキュバスと神父さま最後に来た村人の懺悔が終わり、告解室を出る頃にはもう夜になっていた。
信心深い方では無いのだが、亡くなった父親の跡を継ぎ神父となったのだが初めは向いてないと毎日のように悩んでいたものの存外この穏やかな日々が気に入っている。
山の中にある教会、そしてその山の麓にある小さな村は人口も少なく葬式も少なければ結婚式も滅多にない。
少なくとも俺の代になってからはそれぞれ1回ずつしかまだ経験したことがなかった。
精々日々の仕事と言えば、教会の掃除か日曜のミサ、それか今日のように懺悔に訪れた村人の相手だ。
父が拘った美しい装飾のステンドグラスから差し込む月明かりが今日は随分と明るい。
そうか、今日は満月なのか。
適当に夕食を済ませて今日はさっさと寝よう。
2393信心深い方では無いのだが、亡くなった父親の跡を継ぎ神父となったのだが初めは向いてないと毎日のように悩んでいたものの存外この穏やかな日々が気に入っている。
山の中にある教会、そしてその山の麓にある小さな村は人口も少なく葬式も少なければ結婚式も滅多にない。
少なくとも俺の代になってからはそれぞれ1回ずつしかまだ経験したことがなかった。
精々日々の仕事と言えば、教会の掃除か日曜のミサ、それか今日のように懺悔に訪れた村人の相手だ。
父が拘った美しい装飾のステンドグラスから差し込む月明かりが今日は随分と明るい。
そうか、今日は満月なのか。
適当に夕食を済ませて今日はさっさと寝よう。
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DONEアイスを食べる岩ちゃんと及川さん溶けたアイスを舐める岩ちゃん……とてもえっちですね☺️
アイス「あつーい…」
異例の早さで梅雨が明けた、高校三年生の夏。
部活終わりにコンビニで買ったアイスを齧りながら岩ちゃんと二人、並んで歩く。
連日の猛暑にもう既に夏バテ気味だった。
「お前なぁ、暑い暑い言ってても涼しくはなんねぇんだぞ」
「暑いんだからしょうがないじゃん…それに最近暑すぎて食欲もないし。アイスくらいしか食べられないよ」
「体調管理気ぃつけろよな、主将のお前にぶっ倒れられたら困る」
「え、何何?彼氏が心配?もう、岩ちゃん可愛いんだから」
「お前が暑苦しくて俺まで食欲なくなりそうだわ」
新発売のキウイ味のアイスにしてしまったが岩ちゃんが手にしているソーダ味のアイスにすれば良かったと今になって後悔する。
あっちの方が美味しそうに見えてしまう。
551異例の早さで梅雨が明けた、高校三年生の夏。
部活終わりにコンビニで買ったアイスを齧りながら岩ちゃんと二人、並んで歩く。
連日の猛暑にもう既に夏バテ気味だった。
「お前なぁ、暑い暑い言ってても涼しくはなんねぇんだぞ」
「暑いんだからしょうがないじゃん…それに最近暑すぎて食欲もないし。アイスくらいしか食べられないよ」
「体調管理気ぃつけろよな、主将のお前にぶっ倒れられたら困る」
「え、何何?彼氏が心配?もう、岩ちゃん可愛いんだから」
「お前が暑苦しくて俺まで食欲なくなりそうだわ」
新発売のキウイ味のアイスにしてしまったが岩ちゃんが手にしているソーダ味のアイスにすれば良かったと今になって後悔する。
あっちの方が美味しそうに見えてしまう。
saku8
DONE2021年に書いた真ん中バースデーSS6月30日「岩ちゃん、今日が何の日かわかる?」って、中学からの六年間、ずっとあいつは言い続けていた。確か、クラスの女子の間で流行っていて、それを知ったあいつ──及川は、俺との誕生日の真ん中を数えて、それからずっと六月三十日の朝は「今日が何の日かわかる?」って質問から始まった。
今年はそれが無くて、でも、六年間の積み重ねのせいで、朝起きてすぐに携帯の日付を見た俺は「今日は真ん中バースデーか」なんて柄にもなく呟いてしまった。こっちが朝の七時ということは、及川のいる地球の裏側は、夜の七時だ。向こうはまだ二十九日だけれど、ちょうど良い時間かもしれない。メッセージアプリを立ち上げて、ちょっと悩んでからメッセージをひとつ送る。
1147今年はそれが無くて、でも、六年間の積み重ねのせいで、朝起きてすぐに携帯の日付を見た俺は「今日は真ん中バースデーか」なんて柄にもなく呟いてしまった。こっちが朝の七時ということは、及川のいる地球の裏側は、夜の七時だ。向こうはまだ二十九日だけれど、ちょうど良い時間かもしれない。メッセージアプリを立ち上げて、ちょっと悩んでからメッセージをひとつ送る。
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DONE及(28/リーマン)×岩(18/高校生)のお話※ほんのり松(28/リーマン)×花(18/高校生)も含んでおります
⚠️リーマン組と高校生組がP/活する描写まみれです
月曜日のバイト「今日のラーメンも美味かったなぁ。やっぱ、珍道中が1番かも」
部活終わりに花巻と並んでラーメン屋を出る。
花巻は珍道中の豚骨ラーメンはどう美味いのかを語っているもののそれが全く耳に入ってこない。
会計の時、ラーメン代を支払って残った金額。
たったの12円。
おかしい。こんなのおかしい。
だって今月はまだ始まって10日ぐらいだ。
財布を開いて何度数えてもやはり12円しかない。
これだと飲み物も買えない。
だがこの10日で散財した記憶はきちんとある。
「…おーい、岩泉返事くらいしろよなぁ?俺今めっちゃ独り言喋ってる寂しいやつになっちゃったじゃん」
「あ、おう…悪ぃ」
「つーかさっきから財布見て怖い顔してるけどどうした?」
「あ、いや…なんでもねぇ」
4819部活終わりに花巻と並んでラーメン屋を出る。
花巻は珍道中の豚骨ラーメンはどう美味いのかを語っているもののそれが全く耳に入ってこない。
会計の時、ラーメン代を支払って残った金額。
たったの12円。
おかしい。こんなのおかしい。
だって今月はまだ始まって10日ぐらいだ。
財布を開いて何度数えてもやはり12円しかない。
これだと飲み物も買えない。
だがこの10日で散財した記憶はきちんとある。
「…おーい、岩泉返事くらいしろよなぁ?俺今めっちゃ独り言喋ってる寂しいやつになっちゃったじゃん」
「あ、おう…悪ぃ」
「つーかさっきから財布見て怖い顔してるけどどうした?」
「あ、いや…なんでもねぇ」
saku8
DONEお題No.122より「長いお別れ」をお借りしました。(20220123)
矢巾視点。卒業式。
それは、伸びやかな。
とても綺麗な、セットアップフォームだった──。
卒業式だから部活は休みだと言われていたけれど、なぜだか帰りがたかった俺は、一人体育館に続く渡り廊下を歩いていた。式が終わって、校庭に出てくる先輩たちに花束と色紙を渡して。すでに何度目になるかわからない「ありがとうございました」を贈って。ほとんどの在校生の姿はもうほとんどなくて、先輩たちもとっくに打ち上げのために移動していると思っていたのに、体育館から、ボールを弾ませる音が聞こえてきた。
ガタガタと扉が開いて、俺を見つけたその人は、嬉しそうにニンマリと笑う。
「良いところに来たね、矢巾」
ニンマリと笑ったのは、ボタンというボタンを引きちぎられたすでに制服とは呼べない代物を身につけている及川さんで。
1811とても綺麗な、セットアップフォームだった──。
卒業式だから部活は休みだと言われていたけれど、なぜだか帰りがたかった俺は、一人体育館に続く渡り廊下を歩いていた。式が終わって、校庭に出てくる先輩たちに花束と色紙を渡して。すでに何度目になるかわからない「ありがとうございました」を贈って。ほとんどの在校生の姿はもうほとんどなくて、先輩たちもとっくに打ち上げのために移動していると思っていたのに、体育館から、ボールを弾ませる音が聞こえてきた。
ガタガタと扉が開いて、俺を見つけたその人は、嬉しそうにニンマリと笑う。
「良いところに来たね、矢巾」
ニンマリと笑ったのは、ボタンというボタンを引きちぎられたすでに制服とは呼べない代物を身につけている及川さんで。