subaru_no_iine
DONE以ぐだ♀ 書生×お嬢さん第1話・半非公式キャラ二次創作
・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわデモクラシー時代
・弟はショタぐだ男くん
辻褄合わせは文字数を食います。本にするため第1話を書いたら無から設定が生えてきたので既存の話を再構成することになりました。Xくんに上げたのとはほぼ別物になります。
もういっぺん、わろうとうせ① 女学校に入学して一年。海老茶の袴と矢絣の小袖にも、もう既に慣れてきた。
掃除当番を一緒にこなした級友と、葉桜の並木を通る。よしなしごとを喋りながら校門を出て、
「ごきげんよう、立香さん」
「ごきげんよう」
手を振って別れれば、同級生は黒いマント姿の男の人の隣に立った。
こちらに背を向ける二人を視線で見送った立香は、
「書生さんだ……」
とつぶやく。
娘を女学校にやれるのは、ほとんどがある程度以上の格式のある家だ。
裕福でない階層の家では娘を尋常小学校にすらろくろく通わせずに家事や内職をさせ、早いうちに嫁がせることも珍しくない。
立香の祖父は[[rb:大店 > おおだな]]の三男で、本家からのれん分けを受けて華族など富裕層相手の商売をしている。
13455掃除当番を一緒にこなした級友と、葉桜の並木を通る。よしなしごとを喋りながら校門を出て、
「ごきげんよう、立香さん」
「ごきげんよう」
手を振って別れれば、同級生は黒いマント姿の男の人の隣に立った。
こちらに背を向ける二人を視線で見送った立香は、
「書生さんだ……」
とつぶやく。
娘を女学校にやれるのは、ほとんどがある程度以上の格式のある家だ。
裕福でない階層の家では娘を尋常小学校にすらろくろく通わせずに家事や内職をさせ、早いうちに嫁がせることも珍しくない。
立香の祖父は[[rb:大店 > おおだな]]の三男で、本家からのれん分けを受けて華族など富裕層相手の商売をしている。