雪ノ下
MEMO2022.07.26『お遊び的SS』再録10割会話。アカネがハイジをおぶる話
Main:RUBIA Leopard
『お遊び的SS』「……なにしてんの」
「ハイジおぶってる」
「それは見りゃわかるっつの」
「だったら聞くな」
「いや聞くでしょ!」
「こら、騒がしいぞ。廊下まで声が聞こえた」
「待ってがんちゃん俺のせいじゃない。見て」
「……なにやってんだお前ら」
「ちょっとハイジをおぶってみようかと」
「危ないだろ。おろせ」
「絶対落とさねーって」
「まったく……何がどうしてこうなったんだ」
「前にハイジが熱だした時おぶりそこねたから」
「はぁ?」
「あー……ナルホド。そういうことか」
「そういうこと」
「待て。俺にもわかるように説明しろ」
-説明中-
「だからって本当にするやつがあるか」
「やったらいけたから」
「軽いの?」
1112「ハイジおぶってる」
「それは見りゃわかるっつの」
「だったら聞くな」
「いや聞くでしょ!」
「こら、騒がしいぞ。廊下まで声が聞こえた」
「待ってがんちゃん俺のせいじゃない。見て」
「……なにやってんだお前ら」
「ちょっとハイジをおぶってみようかと」
「危ないだろ。おろせ」
「絶対落とさねーって」
「まったく……何がどうしてこうなったんだ」
「前にハイジが熱だした時おぶりそこねたから」
「はぁ?」
「あー……ナルホド。そういうことか」
「そういうこと」
「待て。俺にもわかるように説明しろ」
-説明中-
「だからって本当にするやつがあるか」
「やったらいけたから」
「軽いの?」
雪ノ下
MEMO2022.10.18『橙黄を纏う』再録クロノと香水
Main:RUBIA Leopard
『橙黄を纏う』「なぁ。クロノって香水変えた?」
スタジオに入るなりそう尋ねられて、暫く思考を巡らせたアカネはさぁと首を傾げた。
「まだ会ってねーんだよ」
「……あぁ。昨日帰ってないのね」
「そ。出先から直行」
「やーい朝帰り」
「誤解うむような言い方やめろ」
もはや日常のテンプレと化したマシロの揶揄を軽く受け流してソファに腰かける。一息ついたところで、先程のワードに再び意識を戻した。
はて。"クロノと香水"とは、なんとも珍しい組み合わせだ。
「で、なんで香水?」
「いつもと違うっつか……すげー甘い匂いする」
「マジ?珍し」
そもクロノが香りを纏っていること自体日常的とは言い難い。
元々そういう類にあまり興味がないらしく、時折ふっている香水もアカネが購入した際にサンプルとして貰ったものだ。新しいのを買ってやると言っても首を横に振るばかりで、なくなったタイミングで贈ろうと画策してはいるものの、つけない日もしばしばあるから一向に減る気配がない。
2120スタジオに入るなりそう尋ねられて、暫く思考を巡らせたアカネはさぁと首を傾げた。
「まだ会ってねーんだよ」
「……あぁ。昨日帰ってないのね」
「そ。出先から直行」
「やーい朝帰り」
「誤解うむような言い方やめろ」
もはや日常のテンプレと化したマシロの揶揄を軽く受け流してソファに腰かける。一息ついたところで、先程のワードに再び意識を戻した。
はて。"クロノと香水"とは、なんとも珍しい組み合わせだ。
「で、なんで香水?」
「いつもと違うっつか……すげー甘い匂いする」
「マジ?珍し」
そもクロノが香りを纏っていること自体日常的とは言い難い。
元々そういう類にあまり興味がないらしく、時折ふっている香水もアカネが購入した際にサンプルとして貰ったものだ。新しいのを買ってやると言っても首を横に振るばかりで、なくなったタイミングで贈ろうと画策してはいるものの、つけない日もしばしばあるから一向に減る気配がない。
雪ノ下
MEMO2022.11.02『たいもひとりはうまからず』再録鯛のような美味しい魚や料理であっても、たったひとりで食べるのでは味気なく感じるということ
転じて、「食事は大勢で食べるほうが美味しく感じられる」という意
Main:MASHIRO
『たいもひとりはうまからず』「……どーっすかな今日」
制限時間いっぱいまでベースを弾き、借りていたスタジオをでると日はすっかり高くなっていた。
ちょうど時刻は昼時……が、如何せん腹が減らない。いや、本当は減っているのかもしれないが自ら食事をとろうと思うほどの欲が湧かないのだ。疲労は感じるからそれなりに動いているには違いないし、消費したエネルギーの分だけ空腹を覚えていても不思議はないのだが……結局今日も"ひとりでメシを食うのだ"と思うと、微々たる食欲よりも、それを満たすためにあれこれ悩むのは面倒だという気持ちの方が勝った。
大抵のことは適当に済ませられると思っていたが、俺って案外繊細なのかもしれない。以前は……ひとりでいることが当たり前だった頃は、むしろ他人と時間を共有するなど鬱陶しいことこの上ないと思っていたのに。
2291制限時間いっぱいまでベースを弾き、借りていたスタジオをでると日はすっかり高くなっていた。
ちょうど時刻は昼時……が、如何せん腹が減らない。いや、本当は減っているのかもしれないが自ら食事をとろうと思うほどの欲が湧かないのだ。疲労は感じるからそれなりに動いているには違いないし、消費したエネルギーの分だけ空腹を覚えていても不思議はないのだが……結局今日も"ひとりでメシを食うのだ"と思うと、微々たる食欲よりも、それを満たすためにあれこれ悩むのは面倒だという気持ちの方が勝った。
大抵のことは適当に済ませられると思っていたが、俺って案外繊細なのかもしれない。以前は……ひとりでいることが当たり前だった頃は、むしろ他人と時間を共有するなど鬱陶しいことこの上ないと思っていたのに。
雪ノ下
MEMO2022.11.29『speechless』再録アカネの声がでなくなる話
Main:AKANE・KURONO
『speechless』"日常とは突如崩れ去るものである"
まさか、こんな最悪の形で経験することになるなんて。
「……」
目が覚めたとき、特に違和感はなかった。
昨夜なかなか寝つけなかったせいで少し頭が重いのと、周りの景色の変化にまだ慣れないこと以外は。枕元のスマホを見ると6時30分。ほぼ普段通りの起床時刻だ。
きっちりカーテンが引かれた室内に少し開いた扉の隙間から人口的な光が差し込んでいる。耳を澄ますとリビングの方からパタパタとスリッパが鳴る音と、食器が擦れ合うような音が聞こえてきた。
クロノ、もう起きてるのか。
"はえーな"
そう呟こうとして、気づいた。
「 」
声がでない。
3688まさか、こんな最悪の形で経験することになるなんて。
「……」
目が覚めたとき、特に違和感はなかった。
昨夜なかなか寝つけなかったせいで少し頭が重いのと、周りの景色の変化にまだ慣れないこと以外は。枕元のスマホを見ると6時30分。ほぼ普段通りの起床時刻だ。
きっちりカーテンが引かれた室内に少し開いた扉の隙間から人口的な光が差し込んでいる。耳を澄ますとリビングの方からパタパタとスリッパが鳴る音と、食器が擦れ合うような音が聞こえてきた。
クロノ、もう起きてるのか。
"はえーな"
そう呟こうとして、気づいた。
「 」
声がでない。
雪ノ下
MEMO2022.12.21『EVOKE』再録Main:KURONO・MASHIRO
『EVOKE』忘れかけていた記憶の欠片がふとした瞬間、何気ないことで喚起される。
アルバムのページが独りでに捲られていくように。無数の星が一斉に瞬くように。
自分の中では遥か彼方にあって、もう届くまいと思い込んでいるものでも、ちょっとしたトリガーさえあれば案外簡単に呼び起こせるものだ。その点、人間の脳はよく出来ている。
「あ」
ぽろ、と手からペンが零れ落ちた。
先程から上手く力が伝わらず、そろそろ落っことしそうだと思っていた矢先の出来事だった。空調はきいているはずなのに指先は一向に温かくならない。この季節の嫌なところだ。
反動に従ってコロコロと床を転がったそれは、まるで「拾ってください」と言わんばかりに誰かの足元で動きを止めた。よく磨かれた真っ黒な爪先から視線を上げると、いつの間に来たのかクロノが立っている。どれだけ静かに入ってきたとしても扉の開閉音くらいはしたはずだが、今の今までまったく気がつかずにいたらしい。いるなら声くらいかけてくれればいいのに。
3944アルバムのページが独りでに捲られていくように。無数の星が一斉に瞬くように。
自分の中では遥か彼方にあって、もう届くまいと思い込んでいるものでも、ちょっとしたトリガーさえあれば案外簡単に呼び起こせるものだ。その点、人間の脳はよく出来ている。
「あ」
ぽろ、と手からペンが零れ落ちた。
先程から上手く力が伝わらず、そろそろ落っことしそうだと思っていた矢先の出来事だった。空調はきいているはずなのに指先は一向に温かくならない。この季節の嫌なところだ。
反動に従ってコロコロと床を転がったそれは、まるで「拾ってください」と言わんばかりに誰かの足元で動きを止めた。よく磨かれた真っ黒な爪先から視線を上げると、いつの間に来たのかクロノが立っている。どれだけ静かに入ってきたとしても扉の開閉音くらいはしたはずだが、今の今までまったく気がつかずにいたらしい。いるなら声くらいかけてくれればいいのに。
雪ノ下
MEMO2023.01.17『blank space』再録※時間軸Never end
Main:RUBIA Leopard
『blank space』ピンポーン
来訪者を知らせるチャイムの音にモニターを確認すると、"さっさといれてよ"と言わんばかりにこちらを覗き込む見慣れた綿毛が目に入った。勿論これはあだ名……とまでもいかない今浮かんだばかりの仮名だが、我ながら結構いい例えだと思う。
「また来たのか」
「お腹すいたーあけてー」
「うちは食堂じゃないと何度言えば……」
「んな固いこと言わずに!ね?クロノおにーちゃん」
「切るぞ」
揶揄を含んだ声音に若干の苛立ちを覚えて突っぱねるとマシロの態度は一転、低姿勢なものに変わった。日によって会話の内容が異なるとはいえこれに似たやり取りをもう何度も繰り返している。マシロの軽口など挨拶のようなものだ。いい加減流せるようになれと思うものの、コイツ相手にすんなり首を振るのはどうにも癪に障るというか……
2162来訪者を知らせるチャイムの音にモニターを確認すると、"さっさといれてよ"と言わんばかりにこちらを覗き込む見慣れた綿毛が目に入った。勿論これはあだ名……とまでもいかない今浮かんだばかりの仮名だが、我ながら結構いい例えだと思う。
「また来たのか」
「お腹すいたーあけてー」
「うちは食堂じゃないと何度言えば……」
「んな固いこと言わずに!ね?クロノおにーちゃん」
「切るぞ」
揶揄を含んだ声音に若干の苛立ちを覚えて突っぱねるとマシロの態度は一転、低姿勢なものに変わった。日によって会話の内容が異なるとはいえこれに似たやり取りをもう何度も繰り返している。マシロの軽口など挨拶のようなものだ。いい加減流せるようになれと思うものの、コイツ相手にすんなり首を振るのはどうにも癪に障るというか……
雪ノ下
MEMO2023.04.14『SAI』再録ルビレイディオ
つぐみとアカネがファンからのとある悩みについて考える話
Main:TSUGUMI・AKANE
『SAI』"赤が似合わないんです"
それまでほぼ休むことなく画面をスクロールしていた指が止まった。
それはルビレイディオで特に制限を設けず募集している「お便りコーナー」に投稿されたメールの一文だった。ライブの感想やメンバーへの質問、相談……なんでも気軽に送ってね、という趣旨の。
「んー……」
「どうかした?」
無意識に声を発していたらしい。正面から反応があって視線を上げると、今日のゲストであるつぐみが不思議そうな顔でこちらを見ている。手元にはタブレットを持っていて、自分と同様ファンからのメールを確認していたようだ。珍しく終始無言だったのはそのせいかと合点がいった。
「つーかアンタ、読むの早すぎない?」
2769それまでほぼ休むことなく画面をスクロールしていた指が止まった。
それはルビレイディオで特に制限を設けず募集している「お便りコーナー」に投稿されたメールの一文だった。ライブの感想やメンバーへの質問、相談……なんでも気軽に送ってね、という趣旨の。
「んー……」
「どうかした?」
無意識に声を発していたらしい。正面から反応があって視線を上げると、今日のゲストであるつぐみが不思議そうな顔でこちらを見ている。手元にはタブレットを持っていて、自分と同様ファンからのメールを確認していたようだ。珍しく終始無言だったのはそのせいかと合点がいった。
「つーかアンタ、読むの早すぎない?」
雪ノ下
MEMO2023.04.18『静観の美学』再録帝さんがとあることをきっかけに過去(アカネの幼少期)に思いを馳せる話
Main:日暮帝
『静観の美学』「どうやら俺は、人の目には冷たく映るらしい」
呟くと、隣に立つ楓の視線が頬に刺さるのを感じた。
いきなりなんだと驚いたことだろう。当然だ、あまりにも脈絡がなさすぎる。返答を期待してのことではなかった。ただ口の端から零れ落ちた些末な"ぼやき"に過ぎない。
けれど、それを単なる独り言として片付けないのがうちの次男のよく出来たところで。
「なぜ、そんな事を?」
「取引先の役員に言われたよ」
正確には"元"取引先だ。つい先ほど契約打ち切りの旨を伝えたばかりだった。
『あなたは冷たい御人だ。お父上なら、もっと温情をかけた判断をしてくださっただろう』
膝に置いたふたつの拳をぶるぶる震わせながら、絞り出すようにして吐きだされた言葉が耳について離れない。
3531呟くと、隣に立つ楓の視線が頬に刺さるのを感じた。
いきなりなんだと驚いたことだろう。当然だ、あまりにも脈絡がなさすぎる。返答を期待してのことではなかった。ただ口の端から零れ落ちた些末な"ぼやき"に過ぎない。
けれど、それを単なる独り言として片付けないのがうちの次男のよく出来たところで。
「なぜ、そんな事を?」
「取引先の役員に言われたよ」
正確には"元"取引先だ。つい先ほど契約打ち切りの旨を伝えたばかりだった。
『あなたは冷たい御人だ。お父上なら、もっと温情をかけた判断をしてくださっただろう』
膝に置いたふたつの拳をぶるぶる震わせながら、絞り出すようにして吐きだされた言葉が耳について離れない。
gorock30
MOURNING※画像SS※ジェイジェイ(同キャラ カプではない 手握ってる程度)
※人間体のジェとやや人魚化気味のジェの徒然茶番
わたしの中のジェジェは少しばかりの狂乱をはらんでいるので
伝説の悲劇さえ引っ掻き回して格ゲーにします 5
moldale912
TRAININGENNゆるワンドロ企画さまによる第5回お題【天気】。やったー!!皆勤賞~!!\(`・ω・´)/
ENN組ゆるワンドロ⑤(5/28)【天気】ざあざあ。
ぽつぽつ。
雨だ。豪雨とは言わないが、しっかりと降り注ぐ雨粒は窓を強く叩いている。
空気中の湿度がほのかな雨の香りとなってナワーブの鼻をくすぐった。
ナワーブは雨が嫌いではない。恵みの雨という言葉があるぐらいだ。故郷では雨は生活水の元になるし、作物を育て、時には家族の語らいの時間を増やしてくれる。
もちろん戦場での雨は視界を遮り、体温を奪い、ぬかるんだ土は足跡を残すためあまり歓迎されないのだが。それはそれ、これはこれ。こと荘園では雨の日の試合はないため、なおのこと歓迎されるべきものだった。
「だるい。あたまいたい。ナワーブさぁん、肩揉んでぇ」
一部のサバイバーを除いて、ではあるが。
あまり物が置かれていない殺風景なナワーブの部屋に、ノートンが分厚い鉱物辞典を持って訪れたのは朝食後すぐのことだ。
2424ぽつぽつ。
雨だ。豪雨とは言わないが、しっかりと降り注ぐ雨粒は窓を強く叩いている。
空気中の湿度がほのかな雨の香りとなってナワーブの鼻をくすぐった。
ナワーブは雨が嫌いではない。恵みの雨という言葉があるぐらいだ。故郷では雨は生活水の元になるし、作物を育て、時には家族の語らいの時間を増やしてくれる。
もちろん戦場での雨は視界を遮り、体温を奪い、ぬかるんだ土は足跡を残すためあまり歓迎されないのだが。それはそれ、これはこれ。こと荘園では雨の日の試合はないため、なおのこと歓迎されるべきものだった。
「だるい。あたまいたい。ナワーブさぁん、肩揉んでぇ」
一部のサバイバーを除いて、ではあるが。
あまり物が置かれていない殺風景なナワーブの部屋に、ノートンが分厚い鉱物辞典を持って訪れたのは朝食後すぐのことだ。
moldale912
TRAININGENNゆるワンドロ企画さまによる第4回お題【あ、その表情好きだな】。どんどん短くなってきました。
ENN組ゆるワンドロ④(5/21)【あ、その表情好きだな】ノートンは食事が速い。
幼少の頃から鉱山で働いていた彼は、食事に時間をかける習慣がなかった。さして味に富んだメニューだったわけでもないことも理由の一つかもしれないが、味わうという行為をあまりしてこなかった。
今もまた夕食の時間に、食堂へ集う仲間たちの中で黙々と食事を進めている。当然マナー
イライやナワーブも決して遅い方ではないが、同じように食事を取りだして最初に皿の上を片付けるのはいつもノートンだった。
骨付きチキンの肉を歯で引きちぎり、こんもりとスプーンに乗ったマッシュドポテトを口で迎えに行くように食べ、マグカップに入ったコンソメスープで流し込む。
一口が大きく、咀嚼もそこそこにごくりと飲み込む姿は男らしい。
1964幼少の頃から鉱山で働いていた彼は、食事に時間をかける習慣がなかった。さして味に富んだメニューだったわけでもないことも理由の一つかもしれないが、味わうという行為をあまりしてこなかった。
今もまた夕食の時間に、食堂へ集う仲間たちの中で黙々と食事を進めている。当然マナー
イライやナワーブも決して遅い方ではないが、同じように食事を取りだして最初に皿の上を片付けるのはいつもノートンだった。
骨付きチキンの肉を歯で引きちぎり、こんもりとスプーンに乗ったマッシュドポテトを口で迎えに行くように食べ、マグカップに入ったコンソメスープで流し込む。
一口が大きく、咀嚼もそこそこにごくりと飲み込む姿は男らしい。
moldale912
TRAININGENNゆるワンドロ企画さまによる第3回で【バスルーム】。ほのぼのお風呂。最終的にナワサベはベッドで二人にマッサージ(健全)されます。ENN組ゆるワンドロ③(5/14)【バスルーム】荘園のバスルームは各自の部屋に設置されている。
猫足のバスタブと、その上部に設置されたシャワー。シャワーカーテンを挟んで洗面台とトイレがあり、その設計はどの部屋も変わらない。
バスタブはそれほど大きくもなく、大人が一人がゆったりと足を伸ばせるほどではないのだが、日々の疲れを取るには十分だった。
しかし、基本的に一人で使用することが想定されているこのバスルームに、一人、二人と人が増えれば当然疲れを取るどころではない。
誰もがそれを知っているはずなのに、何故ナワーブの部屋のバスルームには今ナワーブを含め三人の男がひしめいているのか。
「順番に入ればいいだろうに…」
「もうさっさと入って寝たいんですー…」
「ノートン、今日は疲れてるね」
2360猫足のバスタブと、その上部に設置されたシャワー。シャワーカーテンを挟んで洗面台とトイレがあり、その設計はどの部屋も変わらない。
バスタブはそれほど大きくもなく、大人が一人がゆったりと足を伸ばせるほどではないのだが、日々の疲れを取るには十分だった。
しかし、基本的に一人で使用することが想定されているこのバスルームに、一人、二人と人が増えれば当然疲れを取るどころではない。
誰もがそれを知っているはずなのに、何故ナワーブの部屋のバスルームには今ナワーブを含め三人の男がひしめいているのか。
「順番に入ればいいだろうに…」
「もうさっさと入って寝たいんですー…」
「ノートン、今日は疲れてるね」
moldale912
TRAININGENNゆるワンドロ企画さまによる第2回(『食事』『好きな衣装の組み合わせ』『この関係を何と名付けよう』『怪我をした』)から【怪我をした】。他キャラも少しだけ。ENN組ゆるワンドロ②(5/7)【怪我をした】ノートンが怪我をした。
そう聞いたイライはそれ以上の情報を求めることなく医務室へと走り出した。
その後ろから慌てたように待合室の方だよ、と声をかけられ、混乱する頭をよそに足は言われた方向へと進路を変更する。
待合室とはゲーム参加者が開始を待つ部屋の愛称であり、そして終了と共に帰還する部屋だ。
ゲーム中の怪我は荘園へと帰還すれば元通りになる。
つまり待合室での怪我は基本的に異常事態だ。
一体何が起きたのだろうか、怪我の度合いは、と焦る心を抑えとにかくイライは廊下を走った。さほど時間をかけず辿り着けば、待合室へと入る扉は開かれているにも関わらずその前で人だかりができている。
どうやら皆中の様子を見つつ、さっきまでゲームに出ていたはずトレイシーとアニーを質問攻めに合わせているようだった。
3486そう聞いたイライはそれ以上の情報を求めることなく医務室へと走り出した。
その後ろから慌てたように待合室の方だよ、と声をかけられ、混乱する頭をよそに足は言われた方向へと進路を変更する。
待合室とはゲーム参加者が開始を待つ部屋の愛称であり、そして終了と共に帰還する部屋だ。
ゲーム中の怪我は荘園へと帰還すれば元通りになる。
つまり待合室での怪我は基本的に異常事態だ。
一体何が起きたのだろうか、怪我の度合いは、と焦る心を抑えとにかくイライは廊下を走った。さほど時間をかけず辿り着けば、待合室へと入る扉は開かれているにも関わらずその前で人だかりができている。
どうやら皆中の様子を見つつ、さっきまでゲームに出ていたはずトレイシーとアニーを質問攻めに合わせているようだった。
GOMI7188
DONE🔞🔞🔞この先、かなり性的なお触りありです✋
続きは皆様の反応次第で公開していこうかなと思っております…っ!!
(ハピエン厨なので、もちろん結ばれる前提でこの回も書きました◎)
18歳以上の閲覧者様ですか? yes / no 4313
moldale912
TRAININGENNゆるワンドロ企画さまによる第1回お題(『植物』『こんなグッズ作りたいor欲しい!』『演繹の星・ニンフ賞』『秘密』)から【演繹の星・ニンフ賞】で探占傭(R18)です。着衣えっち。
※18歳以上でしたらyesをお願いします。 3726
GOMI7188
DONEsnbn⑧ Sonny side*
いくら歩いても思考がまとまらず、早々に自宅へついてしまった。
気が休まった時、きっと目が覚めて夜が明ければ、おそらく自分の行動に自分自身が驚き、後悔すると心のどこかでは感じ取っているはずなのに、今は全てがどうでもよくて、早く答えが知りたかった。
───いや、答えって?
何の答え? ...よく分からない。
すこぶる体調が悪いせいで、身体の奥から滲み出る額の汗をひたすら片手で拭って、よく分からず連れてきた人物のことを考える。
...きっとこの人物が、答えを知っているような、そんな気がした。
* * * * *
「えと...、僕はどうしてたら...」
まだ誰も招き入れた事のない自室のリビングの隅に、行き場がなくウロウロする猫のように目を泳がせて、困惑しきった顔でアルバーンが問いかけてきた。
2626いくら歩いても思考がまとまらず、早々に自宅へついてしまった。
気が休まった時、きっと目が覚めて夜が明ければ、おそらく自分の行動に自分自身が驚き、後悔すると心のどこかでは感じ取っているはずなのに、今は全てがどうでもよくて、早く答えが知りたかった。
───いや、答えって?
何の答え? ...よく分からない。
すこぶる体調が悪いせいで、身体の奥から滲み出る額の汗をひたすら片手で拭って、よく分からず連れてきた人物のことを考える。
...きっとこの人物が、答えを知っているような、そんな気がした。
* * * * *
「えと...、僕はどうしてたら...」
まだ誰も招き入れた事のない自室のリビングの隅に、行き場がなくウロウロする猫のように目を泳がせて、困惑しきった顔でアルバーンが問いかけてきた。
GOMI7188
DONEsnbn➆ Alban side*
サニーは最初から僕ではなく、後ろに立つジェイを話しかけていたらしい。
「───ちょっと、ジェイ!? なんのつもり?」
言い逃れの余地はないというのに、ずっと余裕の笑みを絶やさないジェイに向かって荒々しく声を張り上げ、僕はジェイを睨みつける。
何をした?
───命に関わることかも知れない。
何故そんなことを?
───僕の変化に気づいて、腹いせに?
いずれにしても、僕のせいじゃないか。
...でなきゃ、こんなことにはなってはいない。こんな終わり方は嫌なのに、得体も知れない事に対してどう責任を取ったらいいか分からず、何も答えないジェイに背を向けてサニーの前へ駆け寄る。
とても面積の広いバルコニーのため、普段アイクが使用しているらしい読書スペースにあるガーデンチェアに、おぼつかない足取りのサニーを誘導して座らせる。
2503サニーは最初から僕ではなく、後ろに立つジェイを話しかけていたらしい。
「───ちょっと、ジェイ!? なんのつもり?」
言い逃れの余地はないというのに、ずっと余裕の笑みを絶やさないジェイに向かって荒々しく声を張り上げ、僕はジェイを睨みつける。
何をした?
───命に関わることかも知れない。
何故そんなことを?
───僕の変化に気づいて、腹いせに?
いずれにしても、僕のせいじゃないか。
...でなきゃ、こんなことにはなってはいない。こんな終わり方は嫌なのに、得体も知れない事に対してどう責任を取ったらいいか分からず、何も答えないジェイに背を向けてサニーの前へ駆け寄る。
とても面積の広いバルコニーのため、普段アイクが使用しているらしい読書スペースにあるガーデンチェアに、おぼつかない足取りのサニーを誘導して座らせる。
GOMI7188
DONEsnbn⑤ Alban side*
「...全く。隙があるから付け入られるんだぞ?」
「待って。アルバーンは悪くないでしょ」
遅れて合流したファルガーと浮奇には話さなければと、元窃盗仲間であるジェイがいきなりこの場に現れた事を告げた。
三人は、せっかくの楽しい場を壊さぬようにと声のボリュームを極力下げ、ダイニングキッチンの壁際でコソコソと談義を始めた。
現在ジェイは、ルカやシュウ達とボードゲームをしているので今が絶好のチャンスだと思い、二人を呼び寄せたのだ。
「でもほんと、知らない男に肩組まれてる姿みて、驚いちゃった」
「ああ。お前がああやって誰かに触れられることを許している姿には驚いた」
「いや、まぁ...ジェイとは結構長い付き合いだったから...」
2363「...全く。隙があるから付け入られるんだぞ?」
「待って。アルバーンは悪くないでしょ」
遅れて合流したファルガーと浮奇には話さなければと、元窃盗仲間であるジェイがいきなりこの場に現れた事を告げた。
三人は、せっかくの楽しい場を壊さぬようにと声のボリュームを極力下げ、ダイニングキッチンの壁際でコソコソと談義を始めた。
現在ジェイは、ルカやシュウ達とボードゲームをしているので今が絶好のチャンスだと思い、二人を呼び寄せたのだ。
「でもほんと、知らない男に肩組まれてる姿みて、驚いちゃった」
「ああ。お前がああやって誰かに触れられることを許している姿には驚いた」
「いや、まぁ...ジェイとは結構長い付き合いだったから...」
GOMI7188
DONEsnbn④ Alban side*
ーッ、ーッ
昨日は緊張と不安で全く寝付けなかったというのに、鬱陶しいほどスマホは鳴り続け、意識を呼び起される。
「んにゃ... んんんん」
キラキラした陽射しがカーテンの隙間から入り込み、眠りをさらに妨げるようにアルバーンの顔を照らす。
ベッドの上で思い切り全身に力を入れて伸びをすると年季の入ったスプリングマットレスがギシギシと音を立てた。
ーッ、ーッ、ー...
ようやく鳴り止んだスマホを恐る恐る手に取り、ホーム画面を確認すると、もう連絡を取り合いたくない相手からの着信であることを確認して、深い溜息をつく。
「ん~... 困ったな。」
ベッドから起き上がり、洗面台でバシャバシャと顔を洗う。
2621ーッ、ーッ
昨日は緊張と不安で全く寝付けなかったというのに、鬱陶しいほどスマホは鳴り続け、意識を呼び起される。
「んにゃ... んんんん」
キラキラした陽射しがカーテンの隙間から入り込み、眠りをさらに妨げるようにアルバーンの顔を照らす。
ベッドの上で思い切り全身に力を入れて伸びをすると年季の入ったスプリングマットレスがギシギシと音を立てた。
ーッ、ーッ、ー...
ようやく鳴り止んだスマホを恐る恐る手に取り、ホーム画面を確認すると、もう連絡を取り合いたくない相手からの着信であることを確認して、深い溜息をつく。
「ん~... 困ったな。」
ベッドから起き上がり、洗面台でバシャバシャと顔を洗う。
GOMI7188
DONEsnbn③ sonny side*
「いらっしゃいにゃせー!」
大通りから少し離れた路地裏で、気前のいい老夫婦が営む『ベーカリー ボナペティ』は、この町で暮らす者ならば一度は食べたことがあるであろう、常連客の多いパン屋だ。
しかし、何故か最近は新規の客層が増え、やけに賑わっている。
そしてこの賑わいの正体は、見覚えのある『野良猫』が原因であった。
最近、昼前には売り切れてしまうほど人気になってしまった『ネギ胡椒パン』をトレーに乗せて一安心したサニーは、笑顔で夫人たちと会話をしながら会計をしているアルバーン・ノックスを目で追い、不満げに溜息を深くついた。
以前、友人の知人という腐れ縁で付き合いのあるファルガーと浮奇に紹介された(といっても挨拶しただけ)彼とは、あれ以降この町ですれ違ったことすらなかったはず
1387「いらっしゃいにゃせー!」
大通りから少し離れた路地裏で、気前のいい老夫婦が営む『ベーカリー ボナペティ』は、この町で暮らす者ならば一度は食べたことがあるであろう、常連客の多いパン屋だ。
しかし、何故か最近は新規の客層が増え、やけに賑わっている。
そしてこの賑わいの正体は、見覚えのある『野良猫』が原因であった。
最近、昼前には売り切れてしまうほど人気になってしまった『ネギ胡椒パン』をトレーに乗せて一安心したサニーは、笑顔で夫人たちと会話をしながら会計をしているアルバーン・ノックスを目で追い、不満げに溜息を深くついた。
以前、友人の知人という腐れ縁で付き合いのあるファルガーと浮奇に紹介された(といっても挨拶しただけ)彼とは、あれ以降この町ですれ違ったことすらなかったはず
GOMI7188
DONEsnbn② Alban side*
───数ヵ月後。
彼は周りからどんな視線で見られいるか、全くもって気づいていない。
憧憬、恍惚、劣情、恋慕...
どれだけ想っていても、彼には届かず、水と油のように弾かれてしまう。
「ブリスコーさん...」
彼の後ろ姿を遠目に眺め、アルバーンはポツリと呟く。
どこで生まれたかも知れない生い立ちのアルバーンは、行く当てもなくこの町で盗みを働き、ただ闇雲に生きていた。
ついこの間まで小汚い野良猫だったのだが、数カ月前、ひょんなことから恋の蕾を咲かせてしまったのだ。
自分はきっと、どんなに恍惚な眼差しを贈ろうとも見向きもされない大勢の道行く人よりも、『可能性』なんてあったものではない。
彼を想うことすら僕にとってはおこがましく、罪のように感じる。
1726───数ヵ月後。
彼は周りからどんな視線で見られいるか、全くもって気づいていない。
憧憬、恍惚、劣情、恋慕...
どれだけ想っていても、彼には届かず、水と油のように弾かれてしまう。
「ブリスコーさん...」
彼の後ろ姿を遠目に眺め、アルバーンはポツリと呟く。
どこで生まれたかも知れない生い立ちのアルバーンは、行く当てもなくこの町で盗みを働き、ただ闇雲に生きていた。
ついこの間まで小汚い野良猫だったのだが、数カ月前、ひょんなことから恋の蕾を咲かせてしまったのだ。
自分はきっと、どんなに恍惚な眼差しを贈ろうとも見向きもされない大勢の道行く人よりも、『可能性』なんてあったものではない。
彼を想うことすら僕にとってはおこがましく、罪のように感じる。
GOMI7188
DONEsnbn① sonny side*
「...はぁ。早く帰ってさっさと寝たい」
───ワイワイ、ガヤガヤ。
この家に顔を出すときはいつだって賑やかだ。
しかし今日は一段と耳を塞ぎたくなるほど盛大に盛り上がっていて、バルコニーへ抜け出して夜風に当たっていても、ピリついた気持ちが収まることはなかった。
「よぉ、おまわりさん」
おちゃらけたあだ名でたまにそう呼んでくる男は一人しかいない。
「ファルガー...と、浮奇。」
目の前の男の背後からひょっこりと現れ、妖艶でいてどこか掴みどころのないもう一人の男は、自分と目が合うとにっこりと微笑んでみせた。
「How's it going つれない人」
二人は何か自分に用があるような顔をしており、
いかにも俺たち〝デキてます〟という雰囲気を隠しもせずシャンパングラスを片手に、もう片方の手で
1755「...はぁ。早く帰ってさっさと寝たい」
───ワイワイ、ガヤガヤ。
この家に顔を出すときはいつだって賑やかだ。
しかし今日は一段と耳を塞ぎたくなるほど盛大に盛り上がっていて、バルコニーへ抜け出して夜風に当たっていても、ピリついた気持ちが収まることはなかった。
「よぉ、おまわりさん」
おちゃらけたあだ名でたまにそう呼んでくる男は一人しかいない。
「ファルガー...と、浮奇。」
目の前の男の背後からひょっこりと現れ、妖艶でいてどこか掴みどころのないもう一人の男は、自分と目が合うとにっこりと微笑んでみせた。
「How's it going つれない人」
二人は何か自分に用があるような顔をしており、
いかにも俺たち〝デキてます〟という雰囲気を隠しもせずシャンパングラスを片手に、もう片方の手で
mokutanso
TRAINING選定子どもはそんなに好きでもないとディアマンテはつくづく思う。嫌いという程ではないが、相手が年若いだけで庇護心が湧くような生温い情感とは無縁の性質だ。
癇癪玉と鉄砲玉をブレンドしたかのごとき気性の激しい子どもをドフラミンゴが拾い、なし崩しに年少者の入団も認められるようになった当初は困った。
なにせ噂を聞きつけた素質もない子どもが絶え間なくやってくる。上背のあるディアマンテは足元でちょろちょろと動く子どもをゴム毬のように蹴飛ばす事故をよく起こしていた(実際には半分以上が故意だったが)。
ドフラミンゴが博愛主義者でなかったのは幸いと言える。子どもが三日と経たず泣いて逃げようが、不躾な行為のケジメとして大人連中から私刑を受けようが構いやしない。
619癇癪玉と鉄砲玉をブレンドしたかのごとき気性の激しい子どもをドフラミンゴが拾い、なし崩しに年少者の入団も認められるようになった当初は困った。
なにせ噂を聞きつけた素質もない子どもが絶え間なくやってくる。上背のあるディアマンテは足元でちょろちょろと動く子どもをゴム毬のように蹴飛ばす事故をよく起こしていた(実際には半分以上が故意だったが)。
ドフラミンゴが博愛主義者でなかったのは幸いと言える。子どもが三日と経たず泣いて逃げようが、不躾な行為のケジメとして大人連中から私刑を受けようが構いやしない。
mokutanso
TRAININGドレスローザの戦い後のバッファロー間違っているトラファルガー・ローはもっと早くに死ぬ運命だったのだ。護送船の冷たい床で目覚めたバッファローは唐突に思い出した。
たとえばドレスローザでの戦死や、珀鉛病による衰弱死だとか、有り得た未来の夢想とは違う。確実な死がローに与えられる筈だった。
ちょうど十六年前。血の掟を破ったローを、バッファローはアイスクリームひとつで見逃した。
相手が不治の病を患ってるだけで憐れむ理由にならないし、ローが刺した暴力的な船員も好きじゃなかった。肩を掴んできたローに、三百ベリーの取引を持ちかけただけ。ローの白斑の肌も、背中をひと突きにされた船員の流した血も、バッファローにとって大した意味はなかった。深手を負った船員がアジトへ戻っていく姿を目にして、取引が無駄になると分かっても心は痛まない。
622たとえばドレスローザでの戦死や、珀鉛病による衰弱死だとか、有り得た未来の夢想とは違う。確実な死がローに与えられる筈だった。
ちょうど十六年前。血の掟を破ったローを、バッファローはアイスクリームひとつで見逃した。
相手が不治の病を患ってるだけで憐れむ理由にならないし、ローが刺した暴力的な船員も好きじゃなかった。肩を掴んできたローに、三百ベリーの取引を持ちかけただけ。ローの白斑の肌も、背中をひと突きにされた船員の流した血も、バッファローにとって大した意味はなかった。深手を負った船員がアジトへ戻っていく姿を目にして、取引が無駄になると分かっても心は痛まない。
mokutanso
TRAINING若の部屋を掃除する幼グラディウスの話です。失態合わせた手と手の間で爆発が起きた。衝撃と痛みにグラディウスは目を白黒させたが、小さな手を決して解かない。
第一に、ここが敬愛する若の部屋だから。掃除の役を任されている身なのに金属の破片をばら撒くわけにはいかない。第二に手の中で四散したイヤリングは、昨夜、若のもとへ訪れた女のものであるのが明白だからだ。
ソファの足元で光ったそれを拾って、眺め、持ち主に思い至ったときにはもう止まらなかった。無意識に発動したパムパムの能力でイヤリングがぷくりと膨れ上がり、反射的に両の掌で包み込んだのである。
やってしまった!
焦りと羞恥、痛みと混乱。能力の制御を難しくさせる感情ばかりが身体の内側で爆ぜる。箒やバケツも放ったらかしのまま、次に取るべき行動を考えつく間も無く、手の中で破片のひとつひとつが再び膨張していく。
510第一に、ここが敬愛する若の部屋だから。掃除の役を任されている身なのに金属の破片をばら撒くわけにはいかない。第二に手の中で四散したイヤリングは、昨夜、若のもとへ訪れた女のものであるのが明白だからだ。
ソファの足元で光ったそれを拾って、眺め、持ち主に思い至ったときにはもう止まらなかった。無意識に発動したパムパムの能力でイヤリングがぷくりと膨れ上がり、反射的に両の掌で包み込んだのである。
やってしまった!
焦りと羞恥、痛みと混乱。能力の制御を難しくさせる感情ばかりが身体の内側で爆ぜる。箒やバケツも放ったらかしのまま、次に取るべき行動を考えつく間も無く、手の中で破片のひとつひとつが再び膨張していく。
mokutanso
TRAINING掌編ドレスローザの戦い直後のローの話です。
未練ベビー5から聞かされた部屋まで辿り着くのに、ローはずいぶんと時間を費やした。
ドレスローザの王城は、昼の戦いのせいで散々な荒れようだった。白亜の壁の一部は崩れ、床に大穴が空き、イシイシの能力によって歪まされた通路は所々が異様に膨らんだり萎んだりしている。
オペオペの能力を使えば、苦労なく通れる路であるが、今日は体力を消耗し過ぎた。無駄打ちしたら、頭の血管の一本や二本が破裂でもして昏倒するに違いない。それほど疲れきっているのに、ちょっとした仮眠の時間すらも惜しかった。
被害を免れた棟もあるようだったが、ベビー5から教わった通路は運悪く、ことごとく荒れている。遠回りをするにも城の構造を詳しく知らない身だ。迷子になるのは避けたかった。痛む身体を引きずって回廊を進み、瓦礫を乗り越え、ようやく現れた黒い扉は鍵がかけられていたが、ローの前では意味はない。能力を使って侵入する。
590ドレスローザの王城は、昼の戦いのせいで散々な荒れようだった。白亜の壁の一部は崩れ、床に大穴が空き、イシイシの能力によって歪まされた通路は所々が異様に膨らんだり萎んだりしている。
オペオペの能力を使えば、苦労なく通れる路であるが、今日は体力を消耗し過ぎた。無駄打ちしたら、頭の血管の一本や二本が破裂でもして昏倒するに違いない。それほど疲れきっているのに、ちょっとした仮眠の時間すらも惜しかった。
被害を免れた棟もあるようだったが、ベビー5から教わった通路は運悪く、ことごとく荒れている。遠回りをするにも城の構造を詳しく知らない身だ。迷子になるのは避けたかった。痛む身体を引きずって回廊を進み、瓦礫を乗り越え、ようやく現れた黒い扉は鍵がかけられていたが、ローの前では意味はない。能力を使って侵入する。
さくらんはお豆腐メンタル
DOODLE意外と器用なだざポケットティッシュを君に花粉の季節
どうやら中也は花粉症の様だ
最初はからかっていたが、何やら本気で辛そうなちゅやに太宰は少しほんのすこーしだけ気の毒になる。
その夜から太宰は1人隠れてコソコソ何かを作ってる様だった。
特に気にしなかった中也、ある朝渡されたのは…
「マスク…」
「そう…だけど」
黒色のマスクに赤い椿が刺繍されたワンポイントマスク。
「最近なんかやってんなーとは思ってたけど…へぇ」
「な、なんだい」
「否、何も…っくしゅん」
話の途中でさえこれだ、とりあえず太宰はティッシュをちゅやに渡す
「ア゙ー、おーさんきゅ……」
「……………………///」
渡したティッシュはポケットティッシュ…
カバー付きのだ。
そのカバーには可愛らしく…
556どうやら中也は花粉症の様だ
最初はからかっていたが、何やら本気で辛そうなちゅやに太宰は少しほんのすこーしだけ気の毒になる。
その夜から太宰は1人隠れてコソコソ何かを作ってる様だった。
特に気にしなかった中也、ある朝渡されたのは…
「マスク…」
「そう…だけど」
黒色のマスクに赤い椿が刺繍されたワンポイントマスク。
「最近なんかやってんなーとは思ってたけど…へぇ」
「な、なんだい」
「否、何も…っくしゅん」
話の途中でさえこれだ、とりあえず太宰はティッシュをちゅやに渡す
「ア゙ー、おーさんきゅ……」
「……………………///」
渡したティッシュはポケットティッシュ…
カバー付きのだ。
そのカバーには可愛らしく…
さくらんはお豆腐メンタル
REHABILI少し甘めの中太君が欲しい中也SS
コレはなんだろう…
私は今現状を良く回る頭を駆使し考える…
しかしあまりに突然の事に思考が追いつかない。
私…太宰治は何時もの様にポートマフィア幹部のセーフハウスに侵入し、幹部…中也が帰って来るまでその無駄にデカいベッドで横になり少し眠って居たのだ…
そして慣れ親しんだ気配に目を覚ますと…
ソコには…目の前には綺麗な天色…
唇には中也のソレが重なって居た…。
「っん」
口内に侵入してくる中也の舌…
いやらしく私の舌を絡め取り、唾液を擦り付けられる。
「ふっ…んんっ...」
先に話しておくが私と中也はただの元相棒であり、それ以上でも以下でも無い…はずだ…
確かに私は…私だけは少し違ったが…
「っんんっ」
787コレはなんだろう…
私は今現状を良く回る頭を駆使し考える…
しかしあまりに突然の事に思考が追いつかない。
私…太宰治は何時もの様にポートマフィア幹部のセーフハウスに侵入し、幹部…中也が帰って来るまでその無駄にデカいベッドで横になり少し眠って居たのだ…
そして慣れ親しんだ気配に目を覚ますと…
ソコには…目の前には綺麗な天色…
唇には中也のソレが重なって居た…。
「っん」
口内に侵入してくる中也の舌…
いやらしく私の舌を絡め取り、唾液を擦り付けられる。
「ふっ…んんっ...」
先に話しておくが私と中也はただの元相棒であり、それ以上でも以下でも無い…はずだ…
確かに私は…私だけは少し違ったが…
「っんんっ」
いろは🍼
DONEリンカネの主軸カプの二人のお話。聖夜に祝福を。 Re:plicareのゲリラライヴの発表は12月25日、クリスマスイブからクリスマスへと移り変わった瞬間、唐突に発表された。会場情報は告知映像内で法則性もなく記される文字列や記号。それらの暗号を解読できた者のみが会場を特定できて訪れることが可能となっており、参加費用は発生しないフリーライヴである。前々からもっと近距離でファンと共に過ごしてみたい、と。ぽつりとこぼしたイヴの願いを歌姫に対しては底なしに甘いアダムが叶えたという形である。とは云えども暗号の難易度は会場の収容定員を越えないために敢えて高難易度に設定されており、謎を解いて加えて現地まで赴こうと行動する人物は如何程であろうか。否、そんな心配は不要である。いつもより遥かに小さな会場、教会にて開催されるゲリラライヴとなれば謎を解いた者は好奇心を擽られて必ずやってくると確信があった。アダムは元々吸血鬼であると素性が明かされているものの、イヴは正体所か名前と姿のみの情報以外はすべて非公開ではあるけれど、その実は淫魔である。魔の者たちが聖夜に教会にて神の子の聖誕を祝福するということも一興であろう。仮想配信は勿論のこと、映像としても残されない夢幻のような一夜の限定ライヴ故にできる試みとして、兼ねてよりアダムの指導を受けてピアノの鍛錬を重ねていたイヴによる弾き語りという貴重な要素も含まれていた。
4141🐰🐯
TRAINING1000文字以内SSチャレンジ4日目は健小次🥋🐯息子さんを俺にください。長身に合わせて作られたオーダーメイドのスーツに身を包み、長い前髪を後ろ手に流し端正な顔立ちを余す事無く晒した様はどこぞの貴公子だと、日向は何も言わずにただ眺めていた。
「日向さん。ネクタイ締めてよ」
最後にネクタイを締める所でネクタイを首に掛けたままの状態で日向の前に立つ若島津。
「お前自分で締めれるじゃねえか」
「日向さんに締めて貰いたいんだ」
若島津のお願いに、しょーがねぇなと言いながらも若島津のネクタイに手をかける。
「願掛け、みたいな」
「願掛ける必要がある事でもやるのか?」
「そりゃあ、一世一代のけじめをつけに行くんですから」
「今更な気がするんだがな」
そう言って気を張る若島津に対して呆れた様に笑う日向。
986「日向さん。ネクタイ締めてよ」
最後にネクタイを締める所でネクタイを首に掛けたままの状態で日向の前に立つ若島津。
「お前自分で締めれるじゃねえか」
「日向さんに締めて貰いたいんだ」
若島津のお願いに、しょーがねぇなと言いながらも若島津のネクタイに手をかける。
「願掛け、みたいな」
「願掛ける必要がある事でもやるのか?」
「そりゃあ、一世一代のけじめをつけに行くんですから」
「今更な気がするんだがな」
そう言って気を張る若島津に対して呆れた様に笑う日向。
🐰🐯
TRAINING1000文字以内SSチャレンジ3日目はC翼の源小次弟気質、兄気質長男気質や弟気質、属性的気質は生まれ持っての才能だと思う。
「日向!」
突き抜ける様に真っ直ぐな声が日向の名を呼び、日向は手元を止め後ろを振り返る。
日向を呼んだ若林は、日向を見かけて嬉しいのか、眼を輝かせ嬉しそうに日向を待っていた。
「おわっ」
若林の正面に立った日向は手を伸ばし頭ひとつ上にある若林の頭をわしゃわしゃと撫で回した。
一通り撫で回し、手を離した日向は心無しか満足げに見える。
「どうしたんだ急に」
「なんか勝に似てたから」
撫で回され遊ぶ様に跳ねた栗毛をそのままに、若林は眼を丸くさせて日向を見る。
勝といえば日向の末の弟で、日向とはだいぶ歳も離れている筈。
そんな子供に似ていると言われ、若林は更に眼を丸くした。
997「日向!」
突き抜ける様に真っ直ぐな声が日向の名を呼び、日向は手元を止め後ろを振り返る。
日向を呼んだ若林は、日向を見かけて嬉しいのか、眼を輝かせ嬉しそうに日向を待っていた。
「おわっ」
若林の正面に立った日向は手を伸ばし頭ひとつ上にある若林の頭をわしゃわしゃと撫で回した。
一通り撫で回し、手を離した日向は心無しか満足げに見える。
「どうしたんだ急に」
「なんか勝に似てたから」
撫で回され遊ぶ様に跳ねた栗毛をそのままに、若林は眼を丸くさせて日向を見る。
勝といえば日向の末の弟で、日向とはだいぶ歳も離れている筈。
そんな子供に似ていると言われ、若林は更に眼を丸くした。
🐰🐯
TRAINING1000文字以内SSチャレンジ2日目はOPのゾロサン求めたのはありふれた食卓でした。「おいクソマリモ」
その声と共に革靴の爪先が腹巻き越しの腹にヒットした。
なだらかな小波を背に感じながら昼寝を嗜んでいたゾロはゲシッと重量のある蹴りを食らったにも関わらずびくとも反応せず、眉間に皺を寄せながらすこぶる機嫌の悪そうな表情でサンジを見上げる。
「メシだ。早く来い」
心地の良い昼寝を邪魔されたゾロの殺気立った鋭利な眼光はさながら目線で人を殺せる眼光なのだが、サンジは動じるどころか不機嫌極まり無いゾロを見下ろし親指を船内に向けて来いと言う。
「今はいらねぇ、後で食う」
昼寝を邪魔されたゾロは不機嫌極まりない声色で言い投げ、昼寝を再開しようと瞼を閉じたが再度の蹴りにより二度寝は阻害された。
「光合成じゃ腹は膨れねーだろ。それに、俺が来たからには食事事にゃ文句は言わせねぇ」
995その声と共に革靴の爪先が腹巻き越しの腹にヒットした。
なだらかな小波を背に感じながら昼寝を嗜んでいたゾロはゲシッと重量のある蹴りを食らったにも関わらずびくとも反応せず、眉間に皺を寄せながらすこぶる機嫌の悪そうな表情でサンジを見上げる。
「メシだ。早く来い」
心地の良い昼寝を邪魔されたゾロの殺気立った鋭利な眼光はさながら目線で人を殺せる眼光なのだが、サンジは動じるどころか不機嫌極まり無いゾロを見下ろし親指を船内に向けて来いと言う。
「今はいらねぇ、後で食う」
昼寝を邪魔されたゾロは不機嫌極まりない声色で言い投げ、昼寝を再開しようと瞼を閉じたが再度の蹴りにより二度寝は阻害された。
「光合成じゃ腹は膨れねーだろ。それに、俺が来たからには食事事にゃ文句は言わせねぇ」
🐰🐯
TRAINING1000文字以内SSチャレンジ1日目はC翼の健小次人はそれをなんと呼ぶそれは心臓を覆うどろどろとした醜悪ななにかだった。
心臓の周りに膿のようにずくずくと溜まり続け、勝手に肥大化したこの醜悪ななにかがいつか口から溢れ出してしまうのではないかと、なす術のない俺は戦々恐々とする事しか出来ない。
清々しく嫌味の無い高慢な態度で煽る絶対的自信を
平気で名前を呼べる距離に近づける馴れ親しみやすさを
パーソナルスペースに踏み込み懐柔する狡猾さを
しがらみの無い文句で小競合える真っ直ぐな素直さを
穢れの無い憧れと崇拝を込めた屈託の無い純粋な瞳を
あの人が求めた父性につけこんだ大人の巧妙さを
追いかけられていると信じて疑わずに翻弄する傲慢さを
目にする度に、その醜悪ななにかが俺の中で増殖を続ける。
888心臓の周りに膿のようにずくずくと溜まり続け、勝手に肥大化したこの醜悪ななにかがいつか口から溢れ出してしまうのではないかと、なす術のない俺は戦々恐々とする事しか出来ない。
清々しく嫌味の無い高慢な態度で煽る絶対的自信を
平気で名前を呼べる距離に近づける馴れ親しみやすさを
パーソナルスペースに踏み込み懐柔する狡猾さを
しがらみの無い文句で小競合える真っ直ぐな素直さを
穢れの無い憧れと崇拝を込めた屈託の無い純粋な瞳を
あの人が求めた父性につけこんだ大人の巧妙さを
追いかけられていると信じて疑わずに翻弄する傲慢さを
目にする度に、その醜悪ななにかが俺の中で増殖を続ける。