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    kikhimeqmoq

    はらす

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    kikhimeqmoq

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    こくごく。国都と千石さん。
    ハロウィングッズで神父コスをした国都がエロすぎて、どうしても書きたくなりました。ごめん。

    #こくごく
    #千石今日路
    #国都英一郎

    ハロウィン神父「千石さん、僕、実家が教会なんです」
    そうなのか。知らなかった。国都の真面目さと、天然ボケ、そして高校生にあるまじき品の良さは実家由来だったのか。納得だ。
    国都は寮室の戸口に立ち、両手を腹のあたりで綺麗に揃え、背筋を伸ばして涼やかに佇んでいた。扉は閉まっていた。立ったまま説明する国都を、俺はベッドに腰掛けながらぼんやりと眺めていた。そうなんだ。国都って卒業後は神父になるんだ。
    丈の長い学ランのような服の肩から白い布が垂れているその姿は、シンプルで上品だ。国都にとても似合っていた。肌がほとんど見えない仕様は、潔癖さを表しているのかもしれないが、逆に見えないからこそ、手首や首筋の白さが際立っていた。見てはいけないものを見たような気がして、俺は思わず目を逸らした。
    「千石さん、いけません。大事なことなので、ちゃんと聞いてください」
    俺が話を聞いていなかったのがバレたらしい。見透かされている。隠す気もなかったが、神父の国都に観察されている、と思っただけで、なんだか胸がドキドキとした。悪いこともしてないのに、お巡りさんに話しかけられた気分か?いや、グラビアを眺めていたら、本屋のお姉さんに見つかった時の気持ちか。
    「千石さんは、実は、悪魔に呪われているんです」
    俺がなんだって?洗濯当番と掃除当番がダブってるって言われたのか?俺が貧乏クジを引きがちなことを知っている国都は、自主練の時間が減るにも関わらず、いつも優しく手伝ってくれた。その話なのか?
    「だから、僕が我が家に伝わる秘術を使って、千石さんについている悪魔を祓います」
    あ?なんだって?
    俺が理解できずに固まっているのを見つめ、国都は優しく、そして艶っぽく微笑んだ。切れ長の瞳と、その色っぽい目尻が印象的だ。
    やべえ。エロい。これが背徳か。
    俺が股間を硬くしたのと、国都が長衣を脱いだのは同時だった。
    「あ……」
    黒い長衣の下に、国都はほとんど何も身につけていなかった。赤い縄で立派な筋肉を縛りあげているほかは。
    「さあ、この縄で、千石さんについた悪魔を捕縛します」
    「はあ?」

    という間抜けな叫び声で俺は目を覚ました。
    時計は三時を指していた。
    夢か。呼吸を整えながら、夢の内容を反芻する。
    黒い服、白い首筋、赤い目尻と、暗い微笑み。
    そうだ。そういえば、国都の実家が教会だという話、昨日の晩めしの時に二年生が話題にしていた気がする。向こうのテーブルで騒いでいたから詳しくは聞こえなかったが、たしか、そんな話だった。それでこんな夢を見たのか?安直か?
    コツコツ。
    誰かが扉をノックした。うるせえな、消灯後に部屋にくんなよ、と思って直ぐに気がついた。
    いま三時だろ?
    「千石さん?大丈夫ですか?」
    板の向こうから、国都の低く柔らかい声がする。声自体は滑らかで落ち着きがあるものの、バカ丁寧な様子が逆に緊張感を呼び起こす。
    「千石さん?大丈夫ですか?寝れてますか?」
    国都はあくまで丁寧に呼びかけてくる。
    いや、でも、国都……お前、なんで、俺が寝れてないことを知ってんだ?
    ガチャ、という音ともにゆっくりと扉が開いた。
    暗い廊下に立つのは、黒い服をした国都。妖しい微笑みを浮かべながら、静かに立っていた。

    あ、これ、だめなやつだ。
    俺、国都に捕まるんだわ。







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    kikhimeqmoq

    DONEチヒ隊 2025/01/19 チヒロと巻墨

    61話、カフェでランチを食べた後に京都へ向かうチヒロと巻墨の小話。63話で巻墨の名前が判明して嬉しくて書いた。チヒ隊かどうかは微妙な感じで特に何も起こらない。
    豪快に京都へ「車で行くんですか?電車の方が早くないですか」
    店を出てさっそく駅に向かおうとした千紘を巻墨は引き止め、車で移動すると告げた。
    「車の方が安全だろ。装備もしてあるしな」
    隊長は得意げに説明した。斜めに切り上がった口端が車への自信を表していた。可愛らしいな、と千紘は感じたが黙っていた。それより装備ってなんだ?
    「装備とら?」
    「武器や小道具が車に隠してあるんですよ」
    炭がすかさず説明した。
    「へえ」
    さすが忍びだ、と千紘は感心した。その評価が伝わったのか、隊長は満足げに頷いた。こくり。
    「じゃあ、車を出しますから、ちょっと場所を開けてください」
    炭の依頼に千紘は振り返った。駐車場はどこだろう。きょろきょろと周囲を見渡す千紘の肩を、杢は長い腕で掴んだ。最初は肩を強く掴まれたが、すぐに柔らかく抱きかかえられ、店の脇へそっと移動させられる。杢の腕も身体も熊のように大きく、肩を抱かれただけなのに、千紘は全身を包まれた気持ちになった。なんだか温かい。杢と千紘は、歳はさほど離れていないと聞いた。実際、杢は隊長や炭よりも若者らしい軽い発言が多い。しかし、なんとはなしに信頼したくなる安定感が杢にはあった。身体の大きさだけではない。ほどよい雑さと丁寧さのバランスが好ましあのだと思う。
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