バイト生 ふたりバイトを始めて数週間。仕事にも慣れてきた頃だった。
ノリの軽い店長が「後輩」を紹介するよ!と1人の少女を連れてきた。
「すすすすスレッタ・マーキュリーです!よよよろしくおねがいしもす!」
かんでる。かわいい。いや何でここに。目の前の現実を受け入れられない。何故彼女がここにいる?夢か。
「こちらボブ君。君の先輩になるからいろいろ聞いてね。ボブ君、スレッタさんをよろしくね〜…ボブ君…?」
「あ…はい。……………よろしく」
「よろしくおねがいしま…す?!?!??!?!」
…………まあそういう顔になるのは仕方がない。残念ながら現実だ、覚悟を決めよう。
意外にも、彼女は「何故自分がここで働いてるのか」ということについては、一切踏み込んでこなかった。
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