天使なんかじゃ、 校門に天使がいるよ。おっきい天使。
もうすぐ昼休みが始まる4時間目、腹を空かせて集中力も欠けた時間に天使がいると窓際の同級生が言い出した。
天使なんて居ないよ。
天使は黒い服着てないよ。
静かにしなさいと先生は言うが窓際へちらほらと生徒が集まってしまう。
あれって天使じゃないよ、伏黒のさぁ、
「天使なんかじゃねぇよ」
注目が集まる前にぼそりとつぶやき教室を出る。扉を閉める前に、先生に今朝伝えた早退を早めると言ってから。
「あんた目立つから校門で待つなよ」
久しぶり!とへらへら言う前に注意するも「給食食べてこなかったの? 美味しいんでしょ給食って。 ファミレスみたいなもんかな」と返事になってない言葉が続けられる。
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