キスして赤面するきゅび(蛟九)「お前のキスって、生臭そう」
そう言ってしまったのは、若さゆえの過ちだと思って欲しい。
繊細なお年頃の、嬉し恥ずかしの大暴言。わかってる。ワンアウト超えてスリーアウト。バッターチェンジ。
なんで妖怪なのに野球に詳しいのかって?妖怪だって野球くらい知ってるぞ、バカにするなこの野郎。
……話が脱線したけれど、九尾の狐こと俺と蛟が交際することになったのは、一週間前。
ちみっこいあいつがもっとちみっこいときからの付き合いで、他人とも家族ともいえないアイツが、俺に違う形の関係性を迫ってきて、まあ、俺もいいか……と頷いた。
ちなみに、親代わりの松陽の第一声は「大人になるまではキスまでです」だった。
いや、それってどうよ。
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